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ControlNet Depthの使い方をわかりやすく解説!【Stable Diffusion Web UI】

この記事のポイント

  • この記事ではControlNet Depthに関する詳細と利用方法を解説しています。
  • ControlNet Depthは深度情報を用いたリアリスティックな画像生成が可能なStable Diffusion Web UIの拡張機能です。
  • 基本的な操作手順は元画像のアップロード、ControlNetの設定、プロンプトの入力、画像生成の4ステップです。

監修者プロフィール

坂本 将磨

Microsoft AIパートナー、LinkX Japan代表。東京工業大学大学院で技術経営修士取得、研究領域:自然言語処理、金融工学。NHK放送技術研究所でAI、ブロックチェーン研究に従事。学会発表、国際ジャーナル投稿、経営情報学会全国研究発表大会にて優秀賞受賞。シンガポールでのIT、Web3事業の創業と経営を経て、LinkX Japan株式会社を創業。

ControlNet Depthを活用して、奥行きのあるリアリスティックな画像生成を実現したい方に向け、Stable Diffusion Web UIの拡張機能であるControlNetの詳細をご紹介します。
深度情報を用いた構図や空間構造のコントロール、カメラアングルのシミュレーションなど、画像制作の幅を広げるControlNet Depthの使い方や応用事例について解説します。

さらに、3Dモデルの生成やVR/ARコンテンツ、自動運転技術への応用方法も紹介し、FAQセクションでは、よくある疑問に答えながら使い方を深堀りしていきます。
この記事を読むことで、ControlNet Depthを自在に操り、魅力的なビジュアルコンテンツの創出に役立てることができます。

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ControlNet Depthとは?

ControlNet Depthは、Stable Diffusion Web UIの拡張機能であるControlNetの一つで、画像の奥行き情報を用いて画像生成をコントロールする機能です。Preprocessorで画像から深度マップを生成し、その深度情報を基に、構図、奥行き感、空間構造などを制御することができます。

ControlNet Depthでできること

  • 構図のコントロール: 深度マップを基に、前景、中景、背景の要素を配置し、奥行き感のある画像を生成することができます。
  • 空間構造の制御: 物体の大きさや位置関係を、深度情報に基づいて正確に再現することができます。
  • カメラアングルのシミュレーション: 異なる視点からの画像を生成したり、ズームイン/アウト効果を表現したりすることができます。

ControlNet Depthの使い方【Stable Diffusion Web UI】

事前準備

ControlNet Depthを使用するには、以下の準備が必要です。

  1. Stable Diffusion Web UIのインストール: まだインストールしていない場合は、こちらの記事をご覧になり、Stable Diffusion Web UIをインストールしてください。

  2. ControlNetのインストール: Stable Diffusion Web UIの拡張機能として、こちらから、ControlNetをインストールしてください。

基本設定と操作手順

ControlNet Depthの基本的な設定と操作手順は以下の通りです。

  1. 元画像のアップロード: 奥行き情報を利用したい画像をStable Diffusion Web UIにアップロードします。
  2. ControlNetの設定: ControlNetの設定を行います。
  • Enableにチェック: ControlNetを有効化するために、「Enable」にチェックを入れます。
  • Preprocessorの選択: "depth_midas"など、深度マップを生成するPreprocessorを選択します。
  • ControlNet Unit: "Depth"を選択します。
  1. プロンプトの入力: 生成したい画像のイメージをプロンプトで入力します。
  2. 画像生成: 「Generate」ボタンをクリックして画像を生成します。

ここまでの流れに関しては、こちらの記事で詳しく解説しています。


ControlNet Depthの使い方

以降の生成では、ComfyUIを使用しています。ComfyUIでControlNetを使用する方法については、下記の記事をご参照下さい。

ContorlNetとは?プリプロセッサ一覧やインストール方法、使い方を解説

ここでは、上記でご紹介したScribble用のワークフローをDepth用に修正していきます。

まずは、「Load ControlNet Model」にて、Depth用のモデルを選択します。

depth用モデルの選択

次に、以下の手順にて、Depth用のノードを追加します。

Add Node > ControlNet Preprocessors > Normal and Depth Estimators > お好きなDepthモデル

Depth用ノードの追加

後は、Scribble用のノードに接続していたものをDepth用に接続し直せば完了です。

Depth用の修正後のワークフロー


空間構造を制御

それでは、Depthを用いて元画像の空間構造を維持したまま画像を生成していきたいと思います。

空間構造を制御の元画像

以下のプロンプトを使用しました。

A futuristic young woman sitting on a glowing platform in a neon-lit cyberpunk city. She has short, sleek silver hair, cybernetic enhancements, and wears a high-tech outfit with holographic accents. The background features towering skyscrapers, glowing signs, and a vibrant mix of colors like blue, purple, and pink, creating a dynamic and futuristic atmosphere. Depth should emphasize the character’s presence in this urban sci-fi environment, with dramatic lighting and reflections

結果的に、以下のように出力されました。

空間構造を制御

奥行き感のある画像を生成

以下のプロンプトを使用しました。

A bustling futuristic cityscape at night, illuminated by neon signs and glowing skyscraper windows. The streets are filled with people, holographic advertisements, and autonomous vehicles moving in an orderly flow. Elevated walkways connect towering buildings, while the foreground features a busy street market with vibrant lights and dynamic shadows. The atmosphere is energetic and immersive, blending modern technology with urban vibrancy

結果的に、以下のように出力されました。

奥行き感のある画像を生成


ControlNet Depthの活用例

3Dモデルの生成

ControlNet Depthを使用することで、深度情報を活用した3Dモデルの生成が可能です。物体の形状や空間構造を正確に再現できるため、プロトタイプ制作やデジタルアートの制作において非常に有用です。
直感的な操作で形状を立体化でき、デザイン作業の効率化が期待できます。

VR/ARコンテンツへの活用

VR/ARコンテンツにおいて、ControlNet Depthはリアルで立体感のある空間表現を実現します。奥行きや立体感を正確に再現することで、仮想空間内での没入感が向上します。
ゲームや教育、トレーニングなど、幅広い分野で活用可能です。

自動運転技術への応用

ControlNet Depthは、自動運転技術の分野でも環境認識を支援します。
車両の周囲にある道路や障害物、歩行者との距離を深度情報で正確に把握することで、安全性を高め、よりスムーズな運転を可能にします。技術の進化に欠かせない要素です。


ControlNet Depthに関するFAQ

生成画像の品質を上げるには?

高画質の元画像を使用し、適切なPreprocessorを選択することが重要です。

深度マップの精度を上げるには?

様々な深度推定モデルが公開されています。用途に合わせて適切なモデルを選択してください。

ControlNet Depthと他のControlNetモデルを組み合わせることはできますか?

はい、他のControlNetモデルと組み合わせて使用することができます。例えば、Cannyエッジ検出モデルと組み合わせることで、エッジを保持したまま深度情報を反映させることができます。

まとめ

ControlNet Depthを使用することで、画像の奥行き情報を活用した、よりリアルで立体的な画像生成が可能になります。この機能を活用することで、画像生成の表現の幅がさらに広がります。本記事が、あなたのStable Diffusion活用の際の参考になれば幸いです。

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監修者

坂本 将磨

Microsoft AIパートナー、LinkX Japan代表。東京工業大学大学院で技術経営修士取得、研究領域:自然言語処理、金融工学。NHK放送技術研究所でAI、ブロックチェーン研究に従事。学会発表、国際ジャーナル投稿、経営情報学会全国研究発表大会にて優秀賞受賞。シンガポールでのIT、Web3事業の創業と経営を経て、LinkX Japan株式会社を創業。

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