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GPT-3とは?GPT-4との違いや料金、パラメータ数を解説

この記事のポイント

  • この記事は、AI技術の一つであるGPT-3について詳しく紹介しています。
  • GPT-3の発展過程とその機能、GPT-3.5やGPT-4との違いを解説しています。

監修者プロフィール

坂本 将磨

AIによる自然言語処理技術は、近年飛躍的な進展を遂げてきました。その中心に位置するのが、OpenAIによって開発された**GPT-3*です。
GPT-3は、前例のない大規模なデータセットと膨大な数のパラメータを活用し、自然な文章生成の能力を実現しました。

本記事では、GPT-3の基本情報から、その背景、注目される理由、そして後継モデルであるGPT-3.5やGPT-4との違いについて詳しく解説していきます。

また、普及し始めたこれらの技術が、どのように料金体系を設定し、一般に利用可能となったのかについても触れ、皆様がAIの最前線に触れることができるよう案内いたします。

ChatGPTについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください
➡️ChatGPTって何?今さら聞けない基礎知識を徹底解説

GPT3とは

GPT-3は「Generative Pretrained Transformer 3」の略称で、コンピュータが人間の言語を理解し処理するための技術モデルです。

このモデルは、2015年に設立された研究機関であるOpenAIによって2020年に開発されました。

以下の表はChatGPTをはじめとする大規模モデルの導入以降におけるChatGPTの進化を示しており、年々驚異的な速度で成長しています。

年代 モデル 発表者/開発元 主な特徴 影響 パラメータ数
2013年以降 Deep Learningの流行 様々な研究機関 画像認識、音声認識などに大きな影響を与えるが、自然言語処理における大きなインパクトは限定的 AI技術の急速な発展と広範囲な応用の基礎を形成 様々
2018年 BERT Google 文章を双方向から学習することで文脈を高度に理解し、自然言語処理のタスクをこなす 会話型AIや様々な自然言語処理タスクにおける品質の大幅な向上 約1.1億
2018年 GPT-1 OpenAI 事前にラベルをつける必要をなくす画期的な手法を公開した 約1.1億
2019年 GPT-2 OpenAI パラメーター数の大幅な増加を行う 学習データが文献からWebサイトデータに移行 約15億
2020年 GPT-3 OpenAI 文章生成能力に優れ、人間が書いたかのような自然な文章の自動生成が可能 プロンプトによる柔軟な応用可能性の示唆、会話型AIの構築における新たな可能性の探索 約1750億
2022年 GPT-3.5 OpenAI GPT-3.5ベースで対話に特化したモデル、より実用的な会話型AIの実現 Webサイトからチャットのインターフェースで誰でも利用可能に 約3550億
2023年 GPT-4 OpenAI パフォーマンスレベルの大幅増加 アプリでの利用が開始、マルチモーダル(画像や音声)での利用も可能になった 非公開


このように大きな成長を遂げてきたChatGPTですが、まだ成長は続いています。

chatgptログイン不要に
無料版ChatGPTの利用にログインは不要に (参考:OpenAI)

GPT3が注目されるようになった背景

従来のAIは、特定のタスクに特化したプログラミングやアルゴリズム、モデルを使用して設計されていました。そのため、「それぞれのAIは与えられた問題を解決するために最適化されており、その用途は限定的」でした。

しかし、GPT-3は従来のAIとは一線を画す存在です。GPT-3は膨大なデータベースから学習された生成AIであり、与えられた入力をもとに、新しいデータやコンテンツを生成することができます。
この柔軟性と汎用性は、AIの可能性を大きく広げるものであり、多くの注目を集めました。

また、GPT-3以前のモデルは、一般のユーザーがブラウザ上で直接利用できるような形ではありませんでした。しかし、2022年11月30日に発表されたGPT-3.5以降、ChatGPTはWebサービスとして提供され、誰もがブラウザ上で手軽に利用できるようになりました。

以下の画像は、Google検索における「ChatGPT」というキーワードの関心度の推移です。

ChatGPTを検索した場合のGoogleトレンドの結果(20203.4-20204.4)
ChatGPTを検索した場合のGoogleトレンドの結果(20203.4-20204.4) (参考:Googleトレンド)


ChatGPTの登場は、AIの普及に大きな影響を与えました。リリースから2ヶ月でユーザー数が1億人を突破し、2023年3月にはAPIも公開されました。
これにより、開発者はChatGPTの機能を自身のアプリケーションに組み込むことが可能となり、AIを活用したサービスやソリューションの開発が加速しています。

ChatGPTに代表されるGPT-3.5以降のモデルは、AIの可能性を大きく広げ、私たちの生活やビジネスに革新をもたらしつつあります。今後もこの技術の発展と普及に注目が集まることでしょう。


GPT-3の仕組み

GPT-3は、Transformerと呼ばれる深層学習アーキテクチャを基盤としています。Transformerは、自然言語処理における革新的なモデルであり、GPT-3はこの構造を大規模に拡張することで、その性能を飛躍的に向上させました。

また、GPT-3の特徴は、膨大な量のデータを使用した事前学習にあります。GPT-3は、インターネット上の書籍、記事、ウェブページなど、あらゆる種類のテキストデータを学習に利用しています。
この事前学習には、数十億もの調整可能なパラメータが使用されており、これがGPT-3の驚異的な性能を支えています。

【関連記事】
➡️Transformerとは?モデルの概要やBERTとの違いをわかりやすく解説

また、GPT-3は少量の入力データから新しいタスクを学習する「few-shot learning」という能力も備えています。これにより、GPT-3は「特定のタスクに特化したファインチューニング」を必要とせずに、様々な自然言語処理タスクに適応できます。

GPT-3の仕組みは、自然言語処理の分野に大きな影響を与えています。その汎用性と適応力は、従来のAIモデルを大きく上回っており、幅広いアプリケーションへの応用が期待されています。

今後も、GPT-3のようなTransformerベースのモデルが、自然言語処理の発展を牽引していくことでしょう。

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自然言語処理とは?AIが人間の言語を理解する仕組みをわかりやすく解説


GPT-3.5との違い

GPT-3.5は、2022年11月30日に発表されたGPT-3の改良版です。GPT-3.5では、パラメータ数がGPT-3の1750億個から3550億個へと大幅に増加しました。
これにより、GPT-3.5はより高度な言語理解と生成能力を獲得し、自然言語処理タスクにおける精度が向上しています。

しかし、GPT-3.5の最も顕著な特徴は、ブラウザ上でチャット形式での利用が可能になったことです。これにより、一般ユーザーが手軽にGPT-3.5の能力を体験し、活用できるようになりました。APIを介さずに直接対話できるため、GPT-3.5の利用敷居が大きく下がり、普及が加速しています。

GPT-3.5は、高度な言語処理能力とユーザーフレンドリーなインターフェースを兼ね備えた画期的なモデルです。その登場により、AIの活用がより身近なものとなり、様々な分野でのGPT-3.5の応用が進んでいます。

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➡️GPT-3.5 Turboとは?API料金やGPT-4との違いをわかりやすく解説!-->


GPT-4との違い

GPT-4は、2023年3月14日に発表された最新のGPTモデルです。GPT-3.5と比較して、GPT-4は自然言語処理タスクにおける精度が飛躍的に向上しています。
しかし、安全性の観点から、GPT-4の詳細な情報は非公開とされています。

下の画像は、GPT-3.5とGPT-4の性能の違いを視覚的に示しています。様々なベンチマークテストにおいて、GPT-4がGPT-3.5を大きく上回っていることがわかります。

GPT3.5と4の性能の違い
参考:OpenAI

GPT-4は、GPT-3.5から大幅な性能向上を遂げたものの、その詳細は明らかにされていません。
今後、GPT-4の安全性と透明性に関する議論が深まり、より多くの情報が共有されることが期待されます。


GPT3の料金

現在、GPT-3は直接利用することができません。
以下の画像は、ChatGPTのバージョン選択画面を示しています。画像から分かる通り、現在利用できるのは「GPT-3.5」と「GPT-4」のみとなっています。

verの選択画面

GPT-3.5は無料で利用可能ですが、最新のGPT-4を利用するには、月額20ドル(約2,860円)のChatGPT Plusという有料プランへの加入が必要です。
GPT-4は有料ではあるものの、その高度な性能を考慮すると、多くのユーザーにとって価値のある投資となるでしょう。

詳細な料金体系や利用条件については、以下の記事で詳しく説明しています。

【関連記事】
➡️ChatGPT4の料金は?支払い方法やGPT-4を無料で利用する方法紹介記事


まとめ

本記事では、GPT-3の背景や仕組み、そしてGPT-3.5やGPT-4との違いについて詳しく解説しました。

GPT-3は、Transformerアーキテクチャを基盤とし、膨大なデータを事前学習することで、自然言語処理における高い性能を実現しています。
GPT-3.5では、パラメータ数の増加とブラウザ上でのチャット形式での利用が可能になり、一般ユーザーにとってより身近な存在となりました。さらに、GPT-4では精度が飛躍的に向上し、自然言語処理の可能性を大きく広げています。

本記事が、ChatGPTをはじめとするAI活用の理解を深め、効果的に活用するためのサポートになれば幸いです。AI総合研究所は、初めてChatGPTを使う方やビジネスに活用したい方など、幅広いユーザーに向けて、わかりやすく有益な情報を発信し続けます。

また、AI総合研究所では、ChatGPT以外にも様々なAI技術の活用に関する情報を提供しています。AI技術の可能性と実践的な活用方法に関心のある方は、ぜひ関連記事をご参照ください。

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