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GPT-3.5 Turboとは?API料金やGPT-4との違いをわかりやすく解説!

この記事のポイント

  • 本記事では、OpenAIによって公開されたGPT-3.5Turboの特長とAPIの利用方法、料金体系について解説しています。
  • GPT-3.5Turboは、GPT-3に比べて通信時間を大幅に改善し、ほぼリアルタイムでレスポンスを提供する能力があります。
  • GPT-4と比較しても優れた点があり、特に予算を抑えたい場合や迅速な応答を必要とする場合に適しています。
  • APIを活用することで、アプリケーションに高度な言語処理機能を組み込むことが可能です。
  • 従量課金制を採用しており、使用するトークンの量に基づき料金が決定され、コストを抑えつつAIツールを活用することができます。
坂本 将磨

監修者プロフィール

坂本 将磨

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Microsoft MVP・AIパートナー。LinkX Japan株式会社 代表取締役。東京工業大学大学院にて自然言語処理・金融工学を研究。NHK放送技術研究所でAI・ブロックチェーンの研究開発に従事し、国際学会・ジャーナルでの発表多数。経営情報学会 優秀賞受賞。シンガポールでWeb3企業を創業後、現在は企業向けAI導入・DX推進を支援。

OpenAIが2023年3月に公開したGPT-3.5Turboは、AI言語モデルの新たな金字塔として注目を集めています。
多くのサービスで採用されているこの革新的なモデルは、GPT-3の進化版として位置づけられ、高速な応答能力と改善された精度が特長です。

本記事では、GPT-3.5Turboの性能や機能の詳細、APIの使用方法、そしてコストパフォーマンスについて徹底的に解説。GPT-4との比較も交えながら、GPT-3.5Turboの可能性と実力に迫ります。

従量課金制を採用し、費用対効果の高い利用が可能なこのモデルは、予算を抑えつつ高度なAIツールを活用したいユーザーにとって、理想的な選択肢となるでしょう。

2025年12月12日に発表された最新モデル、「GPT-5.2(ChatGPT 5.2)」については、以下の記事で詳しく解説しています。
▶︎GPT-5.2(ChatGPT 5.2)とは?その性能や使い方、料金体系を徹底解説!

GPT-3.5 Turboとは

76AI

GPT-3.5 Turboは、OpenAIが2023年3月8日に発表したAIモデルです。GPT-3.5 Turboは、GPTシリーズの最新バージョンであるGPT-4の直前に開発されました。

このモデルは自然言語処理の分野で革新的な性能を示しており、ChatGPTなどの対話型AIアプリケーションに活用されています。

GPT-4は、ChatGPT PlusやChatGPT Enterpriseといった有償サービスで利用可能で、GPT-3.5 Turboは、OpenAIのAPI経由でのみ利用できるモデルとなっています。

GPT-3.5 Turboの特長

GPT-3.5 Turboは、OpenAIが提供する言語モデルの中でも際立った存在です。その高速な処理能力、コスト効率性、そして優れた精度が注目を集めています。
最新のAI技術を活用して人間の言語を理解し、生成するこのモデルは、ビジネスの自動化から教育支援ツールまで、幅広い分野で応用が可能です。

特に、以前のバージョンと比較して、応答速度の向上、料金体系の改善、および精度の向上は、ユーザーにとって大きなメリットとなるでしょう。

処理速度

GPT-3.5 Turboの最も顕著な特徴の一つは、その高速な処理速度です。このモデルは、GPT-3と比較して通信時間が大幅に改善されており、ほぼリアルタイムでのレスポンスを実現しています。

処理速度の向上には様々な要因が関与していますが、OpenAIによると、「GPT-3.5 TurboはGPT-3と比べて応答速度が数倍から10倍程度速くなっている」とのことです。

ファインチューニングによる精度の向上

このモデルのもう一つの大きな特徴は、ファインチューニングによる精度の向上です。ファインチューニングとは、「特定のタスクや領域に合わせてモデルを追加学習させることで、よりその分野に特化した性能を引き出す技術」です。

GPT-3.5 Turboは、このファインチューニングによって、さまざまな分野での精度を大きく向上させています。
これにより、ユーザーは自分のニーズに合わせて最適化されたモデルを利用することができ、より高品質な結果を得ることが可能になります。


GPT-3.5 Turbo、GPT-4、GPT-5の比較

GPTシリーズは世代を重ねるごとに大きく進化しています。ここでは、GPT-3.5 Turbo、GPT-4、そして最新のGPT-5の主な違いを比較します。

モデルの進化

特徴 GPT-3.5 Turbo GPT-4 GPT-5
リリース時期 2023年3月 2023年3月 2025年8月
コンテキストウィンドウ 16K トークン 128K トークン 400K トークン
マルチモーダル テキストのみ テキスト・画像 テキスト・画像
推論能力 基本的 高度 最高水準
処理速度 最速 中速 高速(統一システム)
API料金(入力) $0.50/1M $2.50/1M $1.25/1M
API料金(出力) $1.50/1M $10.00/1M $10.00/1M

GPT-5の革新的な特徴

2025年8月に発表されたGPT-5は、単一モデルではなく「統一システム」として設計されています。タスクの複雑さに応じてAIが自動で思考の深さを切り替える画期的なアーキテクチャを持ちます。

主な特徴:

  • 自動ルーティング: 質問に応じて高速モデル(gpt-5-main)と深い推論モデル(gpt-5-thinking)を自動選択
  • モデルファミリー: GPT-5、GPT-5 mini、GPT-5 nano、GPT-5 Chatと用途別に最適化
  • 大幅な信頼性向上: ハルシネーション(事実誤認)が約45~80%削減
  • コーディング性能: 美的感覚を備えた最強のコーディングモデル
  • 健康分野: 医療対話で最高スコア(HealthBench)を記録

詳しくはGPT-5の解説記事をご覧ください。


GPT-3.5 Turboの料金

GPT-3.5Turboは従量課金制を採用しており、入力トークンが1Mトークンあたり$0.50、出力トークンが1Mトークンあたり$1.50という料金で提供されています。

GPT-3.5 turbo 料金
参照:OpenAI公式サイト


使用したトークンの量に基づいて料金が計算されるため、さまざまなサイズのプロジェクトや用途に応じた予算計画がしやすくなります。

API料金の基準となる「トークン」

トークンとは、「GPT-3.5Turboを利用する際のコストを計算する単位」です。英単語や句読点など、一般的には「1つのトークンは文字列または単語に相当」します。

APIを使用する際は消費するトークンの量を把握し、利用料金を管理する必要があります。正確なトークンの計数を理解すれば、APIの利用料金を事前に見積もることができ、予算内での開発と運用が可能になります。

【関連記事】
ChatGPT APIの料金は?モデル別の比較や費用を抑えるコツを解説


用途別モデル選択ガイド

GPTシリーズには複数のモデルが存在し、用途や予算に応じて最適なモデルが異なります。

GPT-3.5 Turboを選ぶべき場合

予算を抑えることができる

GPT-3.5 Turboは、入出力における単位あたりの料金が最も安価です。予算が限られている場合やコストを最小限に抑えたい場合に適しています。

基本的な作業に有効

簡単な社内文書の作成、シンプルなFAQの回答、基本的なカスタマーサポートなど、複雑ではないテキスト生成においては、GPT-3.5 Turboでも十分に効果的です。
高度な処理能力を必要としない場合、GPT-3.5 Turboを選択することで、コストを抑えつつ目的を達成できます。

応答速度が速い

チャットボットなど、迅速な応答が求められるサービスを作成する場合、GPT-3.5 Turboが最適です。出力速度においてGPT-3.5 Turboが最も優れており、ほぼリアルタイムでの応答が期待できます。
ユーザーとのスムーズなコミュニケーションを実現するために、GPT-3.5 Turboの高速応答能力は大きなメリットとなります。

GPT-4を選ぶべき場合

GPT-4は、以下のような高度なタスクに適しています:

  • 複雑な論理的推論が必要なタスク
  • 長文の文脈理解が求められる作業
  • 専門的な知識を要する質問への回答
  • 画像を含むマルチモーダルな処理

GPT-5を選ぶべき場合

最新のGPT-5は、以下の場面で真価を発揮します:

  • コーディング: 美しく機能的なコードの生成、複雑なデバッグ
  • 深い推論: 科学的仮説の検証、多段階の論理的思考
  • ヘルスケア: 医療情報の理解と積極的な対話
  • 信頼性重視: ハルシネーションを最小限に抑えたい場合
  • 自動最適化: タスクに応じて自動で思考の深さを調整したい場合

GPT-5は、コストと性能のバランスも優れており、GPT-4と同等の出力料金で、より高い性能と信頼性を実現しています。

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まとめ

本記事では、OpenAIが提供するAIモデル「GPT-3.5 Turbo」について詳しく解説し、最新のGPT-5との比較も行いました。

GPT-3.5 Turboは、自然言語処理の分野で革新的な性能を示し、予算を抑えつつ高品質な結果を得られるため、コスト重視のプロジェクトや基本的なタスクに最適です。

一方、GPT-5は2025年8月に発表された最新モデルで、以下の革新的な特徴を持ちます:

  • タスクに応じて思考の深さを自動調整する「統一システム」
  • ハルシネーション(事実誤認)の大幅削減(45~80%)
  • コーディング、推論、ヘルスケア分野での飛躍的な性能向上
  • 用途別に最適化されたモデルファミリー(GPT-5, mini, nano, Chat)

モデル選択のポイント

  • コスト重視・基本タスク: GPT-3.5 Turbo (API経由のみ)
  • 高度な推論・専門知識: GPT-4
  • 最高の性能と信頼性: GPT-5

GPTシリーズは世代を重ねるごとに進化を続けており、用途や予算に応じて最適なモデルを選択することで、競争力を高め、より効率的かつ効果的なソリューションを提供できるようになるでしょう。

最新のGPT-5について詳しくは、GPT-5の解説記事をご覧ください。

監修者
坂本 将磨

坂本 将磨

Microsoft MVP・AIパートナー。LinkX Japan株式会社 代表取締役。東京工業大学大学院にて自然言語処理・金融工学を研究。NHK放送技術研究所でAI・ブロックチェーンの研究開発に従事し、国際学会・ジャーナルでの発表多数。経営情報学会 優秀賞受賞。シンガポールでWeb3企業を創業後、現在は企業向けAI導入・DX推進を支援。

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