ITシステム開発分野に活用できるAIおよびDX導入事例をご紹介します。ITシステム開発の分野では、自社サービスに生成AIを活用する事例、自社効率性の向上の事例が多く報告されています。AIの導入の活用法は、業界ごとに異なり、採用されるシステムも多様です。
この記事を通して 「導入アイデア・あなたに使えるサービス・導入のポイント」 の参考になれば幸いです。弊社ではAI導入の最初の窓口としてAI総合研究所を運営しています。導入のお悩みはご気軽に弊社にご相談ください。
【導入事例の概要】
GMOインターネットグループは、AI技術を活用し老化防止に関する研究とビジネスの最前線に挑んでいます。
東京大学医科学研究所癌防御シグナル分野と共同で行われている研究では、老化細胞の解析を通じて加齢に伴う病態の改善や健康寿命の延長に繋がる治療法の開発を目指しています。
研究内容 (参考:東京大学大学院 理学系研究科 癌防御シグナル分野 中西研究室)
【導入の背景】
GMOグループは1995年の創業以来、「お客様を笑顔にする」という理念のもと、インターネットによる社会の豊かさと便利さの向上を追求してきました。
これまでのビジネスデータやAI技術の知見を生かした新たな挑戦として、東京大学との共同研究により、社会貢献とさらなる事業領域の拡張を目指しています。
【従来の課題】
老化は避けられない自然現象であり、これに伴う健康障害や様々な病態は人類共通の課題です。個体老化機構の解明と老化の予防・改善のための研究には、高度なデータ解析が不可欠であり、既存の技術では十分なスピードと精度をもって対応することが困難でした。
また、これまでの研究はマウスモデルを中心に進められており、人間への応用には、マウスと人間の細胞内の遺伝子の機能の違いを特定し、膨大なデータを解析する必要がありました。
【解決策】
GMOインターネットグループが有するAI技術と東京大学医科学研究所の研究データを組み合わせ、高性能なスーパーコンピューター「SHIROKANE」や最新のGPU「NVIDIA H100」を活用した研究を進めます。
これにより、マウスと人間の遺伝子の機能の違いを特定し、AIモデルの構築とマッピングを実施することで人間の老化メカニズムの解明を目指します。
また、生成AIを用いて中西研究室が保有する大量のデータの解析を行い、人間の老化細胞の選択的除去の方法を開発します。
【効果と今後の展望】
共同研究により、老化細胞の選択的除去が可能となり、加齢現象や老年病、生活習慣病の改善治療法の開発に繋がることが期待されています。
このブレイクスルーは、医学的な意義だけでなく、人々がより健康で長生きするための実用的な応用に大きく貢献すると見込まれています。
GMOインターネットグループは、実践的なAI技術を研究に役立て、東京大学医科学研究所と共に生命科学の発展に貢献し、人類の「笑顔」の創出を目指します。
【出典】