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コミュニティ向け最先端ビジョン・ランゲージモデルIdefics2の登場

この記事のポイント

  • この記事では画像とテキストを理解するAI技術、Idefics2について紹介しています。
  • Idefics2はApache 2.0ライセンスのもと、多くの人が自由に使用できるAIモデルです。
  • Hugging Face Hubを通して、開発者や研究者がモデルへアクセスし易い環境を提供しています。

監修者プロフィール

坂本 将磨

Microsoft AIパートナー、LinkX Japan代表。東京工業大学大学院で技術経営修士取得、研究領域:自然言語処理、金融工学。NHK放送技術研究所でAI、ブロックチェーン研究に従事。学会発表、国際ジャーナル投稿、経営情報学会全国研究発表大会にて優秀賞受賞。シンガポールでのIT、Web3事業の創業と経営を経て、LinkX Japan株式会社を創業。

画像とテキストを統合的に理解する最先端のAI技術、Idefics2がこの度公開されました。
この8Bパラメータを有する最新のビジョン・ランゲージモデルは、画像に基づく質問応答や物語創作、情報抽出など多彩なタスクをこなすことが可能で、Apache 2.0ライセンスのもと、広く利用が可能です。

OCR技術の進化も大きな魅力であり、既存の大型モデルと比較しても優れた性能を誇っています。開発者や研究者はHugging Face Hubを介して簡単にアクセスし、多彩な入力データを用いたトレーニングが行えるほか、実際の応用シーンにおいても高いパフォーマンスを発揮します。

GoogleチームやMistral AIの支援により、豊富なリソースとサポートプログラムが提供され、コミュニティとの強い連携を見込むこのプロジェクトは、今後の展開が期待されます。

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Idefics2の紹介: コミュニティ向けの強力な8Bマルチモーダルモデル

2024年4月15日に公開されたIdefics2は、画像とテキストの情報を組み合わせて使用することができる、最先端のAI技術です。

このモデルは、特に画像に関する質問への回答や、視覚コンテンツの説明などが可能で、さらには物語の作成やドキュメントからの情報抽出など、様々なタスクに応用できます。前モデルであるIdefics1から大幅に改善され、8B(80億)パラメータを持ち、オープンライセンス(Apache 2.0)で提供されているため、多くの人が自由に使うことができます。

idefics2
Idefics2のベンチマークスコア

さらに、高度なOCR(光学文字認識)機能を搭載しているため、画像内のテキスト認識能力も向上しており、これにより多くの新しい応用が期待されます。
大型のビジョン・ランゲージモデルと比較しても、非常に優れた性能を持っており、コミュニティにとって有力なツールとなっています。Hugging Face Hubを通じて、誰でも簡単にこのモデルを試すことができるようになっています。

idefics2の仕組み
Idefics2の仕組み

Idefics2の使い方とトレーニングデータ

Idefics2は、開発者や研究者が簡単に利用できるよう、Hugging Face Hubにて提供されています。このモデルを使うためには、Pythonコードを用いてHugging Faceのtransformersライブラリからモデルをダウンロードし、必要なテキストや画像データを入力することで、AIがテキストレスポンスを生成します。

具体的なコードサンプルも公開されており、これを参考にすることで、簡単に独自のアプリケーションに組み込んだり、テストしたりすることが可能です。

また、トレーニングデータとしては、複数のソースからの画像キャプションペアやOCRデータ、画像からコードへのデータセットなど、多岐にわたる入力データが使用されています。

これらのデータは、コミュニティにとって障壁となる可能性がありますが、Idefics2プロジェクトチームは、これらのデータセットを集約し、より使いやすい形で提供しています。
さらに、特定のユースケースにおけるパフォーマンスの向上を目指す開発者のために、ファインチューニング用のcolabノートブックも提供されています。

Idefics2のリソースとコミュニティのサポート

GoogleチームとMistral AIの支援により、Idefics2は多くのリソースとともにオープンソースAIコミュニティにリリースされました。
利用者は、Idefics2コレクション、モデルカード、ベースモデル、チャットモデル、The Cauldronデータセットカードなど、様々なリソースにアクセスできます。

これらのリソースは、モデルの性能を深く理解し、独自のアプリケーションに組み込むための情報提供やサポートを目的としています。近日中にはデモや論文が公開される予定であり、これによりIdefics2の実際の活用事例や研究成果をより深く知ることができるでしょう。

また、コミュニティにおける反応や関心を測るためのアップボート機能がHugging Face Hubに備わっており、ユーザーは気に入ったモデルや記事に投票することができます。

このようなコミュニティ主導の開発支援が、Idefics2プロジェクトの成功を後押ししています。

出典:Hugging Face

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監修者

坂本 将磨

Microsoft AIパートナー、LinkX Japan代表。東京工業大学大学院で技術経営修士取得、研究領域:自然言語処理、金融工学。NHK放送技術研究所でAI、ブロックチェーン研究に従事。学会発表、国際ジャーナル投稿、経営情報学会全国研究発表大会にて優秀賞受賞。シンガポールでのIT、Web3事業の創業と経営を経て、LinkX Japan株式会社を創業。

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