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AIの面白い活用事例12選!画像生成・動画編集・自動化など最新事例を紹介

この記事のポイント

  • この記事は、様々な分野で活用されるAIの興味深い事例を紹介しています。
  • AIを用いて名画の外側を拡張生成する技術や、静止画のアニメーション化、更には故人のバーチャルヒューマン化などが挙げられています。

監修者プロフィール

坂本 将磨

Microsoft AIパートナー、LinkX Japan代表。東京工業大学大学院で技術経営修士取得、研究領域:自然言語処理、金融工学。NHK放送技術研究所でAI、ブロックチェーン研究に従事。学会発表、国際ジャーナル投稿、経営情報学会全国研究発表大会にて優秀賞受賞。シンガポールでのIT、Web3事業の創業と経営を経て、LinkX Japan株式会社を創業。

AI技術が進化を遂げる中で、私たちの日常生活やビジネスにおいてもその活用範囲は広がり続けています。
この記事では、絵画やアニメーション、教育といったさまざまな分野におけるAIの興味深い使われ方を紹介します。

革新的なアプローチで創造される新たな絵画の外側の生成や、名画を活動させるアニメーションの生成、バーチャルヒューマンの登場による故人の再現とエンターテインメントへの応用、その他にも多数の斬新な事例を取り上げています。

それぞれの事例は、AIの多面性と可能性を探る触媒であり、技術革新が社会に与える影響を考察するきっかけを提供してくれます。
AIの新たな挑戦が、これからの私たちの生活をどう変えていくのか、ぜひ記事を通してご覧ください。

AIの面白い活用事例12選

AIは、私たちの想像力を超えるスピードで進化し、芸術、エンターテイメント、ビジネスなど、様々な分野で革新的な変化をもたらしています。
ここでは、AIの驚くべき活用事例を12個厳選してご紹介します。これらの事例を通して、AIが秘める無限の可能性を感じてください。

名画の外側を生成

Adobe Firelyは、テキスト入力に応じて、画像を生成するAIサービスで、その高品質な出力と豊富な編集機能で話題を集めています。

ここではAdobe Firelyを利用し、名画の外側を生成している事例を紹介します。

  1. レオナルド・ダ・ヴィンチ「モナリザ」
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  2. ゴッホ「星月夜」
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  3. スーラ「グランド・ジャット島の日曜日の午後」
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  4. ボッティチェリ「ヴィーナスの誕生」
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このように、AIを活用することで、元の絵画の周囲に新たな要素を追加し、作品を拡張することが可能です。この事例では画像生成AIの精度と柔軟性をご覧になっていただけたかと思います。
この事例のように、技術と芸術の融合が生み出す新たな表現の可能性に、今後も注目が集まることでしょう。

元ツイはこちらです。

走るモナリザ

AIを利用して静止画を動かす新しい技術が注目を集めています。
この技術は、TikTokの「MagicAnimate」機能を通じて一般ユーザーが利用可能で、元画像と参照動画をアップロードするだけで動く画像を作成できます。

例えば、有名な絵画「モナリザ」を走らせるアニメーションが生成されています。
X(旧Twitter)上では、名画やアニメキャラクター、有名人の写真など、様々な静止画を動かす例が見られ、ダンスや走行など多様な動きを適用できます。

一方で、肖像権や著作権、ディープフェイクなどの倫理的問題にも注意が必要です。AIが創造的な表現ツールとして一般に普及し始めていることを示す興味深い例といえるでしょう。

【美女のダンス】

バーチャルヒューマン

https://youtu.be/7Y763G3QzwU?si=g5DQ1x3E0J7B7a3T

シャープは、故・松田優作氏をAIと3DCGで再現し、スマートフォン「AQUOS」のCMに起用するという画期的な試みを行いました。このCMでは、松田氏の生き方やAQUOSの製品コンセプトを重ね合わせ、新たな顧客層への訴求を目指しています。

  • AI技術による故人の再現: AI、高精細3DCG、モーションキャプチャーなどの技術を駆使し、まるで松田氏が生きているかのような表現を実現しました。
  • 故人の妻の協力: 松田美由紀氏の協力により、松田氏の生き様や人となり、そしてAQUOSとの共通点を深く掘り下げることができました。
  • AIの新たな可能性: AI技術は、エンターテイメント業界において、故人のイメージを蘇らせたり、新たなキャラクターを生み出したりするなど、無限の可能性を秘めています。
  • ブランドイメージの強化: 故人の魅力と製品の特性を結びつけることで、ブランドイメージを強化し、消費者の心に響くメッセージを伝えることができます。
  • 倫理的な課題: 故人を題材とするため、肖像権やプライバシーの問題など、倫理的な側面についても慎重な議論が必要となります。

今後、AI技術のさらなる発展とともに、このような事例はますます増えていくことが予想されます。そして、バーチャルヒューマンはより人間らしく、より多様な表現が可能になるでしょう。

しかし同時に、倫理的な問題やプライバシーの問題など、新たな課題も浮上してくることが予想されます。技術の進歩と倫理的な議論をバランスよく進めることが重要です。

▶️その他のバーチャルヒューマン使用例

【COACHのCM】



【K-POPアーティスト】

https://youtu.be/uMlJimHRjvg?si=q4L7ZX-Ix8L56Yzs


【RICOHのAIエージェント】

超早口で話すGPT

ChatGPTのAdvanced Voice Modeが早口で数を数える際に「息継ぎ」のような間を入れる現象が観察されました。

この特徴は、AI開発における「人間らしさ」の追求を示す興味深い例です。こうした細かな「ゆらぎ」や不完全さがAIの表現をより自然で親しみやすいものにしています。

懸命に数を数えるChatGPTの様子に愛らしさを感じる人もいるでしょう。もしかしたら、AIが単なる情報処理を超えて、人間らしい特徴や感情を模倣する能力を持ち始めていることを示しているかもしれません。こうした進歩は、AIと人間の関係性や、AIの応用可能性を新たな段階に押し上げる可能性を秘めています。

モノマネ

【人気キャラクター】

この動画では、AIがアメリカの人気キャラクターのモノマネを再現しています。具体的には、バッグス・バニー・スターウォーズのヨダ・シンプソン・そしてヨダとシンプソンのクロスオーバーといったキャラクターの声真似です。こちらも、ChatGPTのAdvanced Voice Modeを使用しています。

個性的なキャラクターの特徴や地域特有の言語的ニュアンスを捉えて再現する点は、特に自然言語処理と音声合成の分野における技術発展を示しています。

【アメリカ地域訛り】

この技術は様々な分野での応用が期待されます。例えば、映画やゲームのキャラクター音声の自動生成、言語学習アプリでの多様な発音練習、AIアシスタントの開発などが考えられます。

一方で、この技術の進歩は著作権や肖像権、個人の声の模倣に関する倫理的問題、偽情報の拡散リスクなど、新たな課題も提起しています。AIの音声技術がより洗練され人間らしくなるにつれ、その利用と規制についての議論がますます重要になるでしょう。

アニメ(アメリカ)

https://youtu.be/GVT3WUa-48Y?si=E92k-QjS7Pb5NxOa

AIを活用したアニメ制作も行われています。この方法では、音声・ストーリー・動きの基本設計は人間が行い、それらをアニメ化する作業にAIを利用しています。具体的には、俳優の顔と体の動きを認識するAIモデルを開発し、Stable Diffusionと組み合わせてキャラクターをアニメ化しています。

この技術は、アニメーション制作の効率化と表現の幅を広げる可能性を秘めています。例えば、実写の細かな表情や動きをアニメキャラクターに反映させることで、より豊かな感情表現が可能になるかもしれません。

今後、この手法はアニメ業界全体に影響を与え、制作コストの削減や新しい表現手法の開拓につながる可能性があります。一方で、アニメーターの仕事の在り方や著作権など、新たな課題も浮上するでしょう。AIと人間の協働による創造性の新たな形として、今後の発展が注目されます。

大喜利

「大喜利AI」は、最新の自然言語処理技術を活用して日本の伝統的なお笑い形式、大喜利を自動生成するサービスです。Llama2-13b言語モデルをベースに、日本語語彙を追加し大喜利に特化した継続学習を行っています。

このAIは、与えられたお題に対してボケを生成し、日常生活に「くすっと笑える瞬間」をもたらします。LINEを通じてサービスにアクセスでき、手軽に利用できるのが特徴です。

このサービスは、AIによる創造的なコンテンツ生成の新しい形を示すとともに、日本のお笑い文化とAI技術の融合を実現しています。

一方で、著作権や倫理的な配慮、人間のお笑い芸人との共存、AI生成コンテンツの品質管理など、今後取り組むべき課題も存在します。



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動画切り抜き

Meta社のSAM-2(Meta Segment Anything Model 2)が話題になっています。
これは、動画中で動いているオブジェクトをセグメンテーションし、消去・入れ替えを自由に行うことができます。

【Meta社のデモ動画】

【アニメ風切り抜き】

コマーシャルの作成

こちらの事例は「AIで作ったアディダスのCMのクオリティが高すぎる」ということで注目を集めました。

アメリカ発の人気投稿サイトRedditに匿名で投稿されたもので、非公式ではありますが、AIツールの力に驚きが走っています。画像生成にはMidjouney、動画生成にはRunwayが使われています。

NPC(ゲーム)

NVIDIAが発表した新サービス「ACE for Games」が注目を集めています。このサービスは、生成AIを活用し、ゲーム内のキャラクターに自然な会話、音声、表情を与えることで、より没入感のあるゲーム体験を提供することを目指しています。

特に、ラーメン屋店主のNPCがプレイヤーをクエストに誘導するデモ映像が公開されると、その自然な会話とリアリティあふれる表情に多くのユーザーが感銘を受け、X上では世界中から1万以上のいいねを獲得しました。

この技術は、ゲーム業界に新たな可能性を開き、プレイヤーとキャラクターとのインタラクションを深める上で大きな役割を果たすと期待されています。

AI加工機能付きカメラ

Deep Dream Generator社が開発したAIカメラでは、写真を撮ったその場でプロンプトを選択し、AI加工が可能です。

写真を撮ったその場で、写真に加工するための指示(プロンプト)を選択し、AIによる加工がすぐにできるようになるそうです。

InstagramやTikTokなどのアプリでは、手軽に写真加工ができるようになっていますが、今後は撮った写真その場でAIを使って加工することが主流になるかもしれませんね。

AIをフル活用した学校の設立

こちらはEureka Labsの事例で、AIを活用した新しい教育モデルの構築に取り組んでいます。Eureka Labsは、AIをネイティブとする学校を設立し、教師とAI支援ツールの共生によって、質の高い教育を誰もが受けられるようにすることを目指しています。

コース教材はオンラインで提供され、デジタルと対面の両方で受講生がAIを訓練する方法や開発を学ぶことができます。Eureka Labsの取り組みを通じて、誰でも簡単にAIについて何でも学べるようになることが期待されています。

メニュー解説

言葉の壁に悩まされることなく、現地の料理について詳しく知りたいという外国人観光客のニーズに応える上で、ChatGPTのようなAIは非常に役立ちます。

メニューを画像読み込み機能と組み合わせれば、まるでパーソナルアシスタントがそばにいるような体験を提供できるでしょう。アレルギー対応やベジタリアン向けのメニューの提案も期待できます。

今後、AIを活用した翻訳機能がさらに進化すれば、観光客はよりスムーズに現地の文化に触れ、食事を楽しむことができるようになるでしょう。

おせち

AIと創った未来創造おせち
AIと創った未来創造おせち

イオンが、人工知能(AI)を活用して全く新しいおせちを発表しました。AIに「未来」「彩り」「Z世代」といったキーワードを入力し、生成された画像をヒントにおせち料理を考案。チョコレートや金粉を使った唐揚げなど、従来のおせちのイメージを覆す斬新なメニューが誕生しました。

AIが生成した画像は、原色やパステルカラーが特徴的で、それを実際に食材で表現するのは簡単ではなかったそうです。何度も試作を重ね、AIの画像を約70%再現した、見た目も味も楽しめるおせちに仕上がったそうです。

このおせちは、AIが私たちの食生活に新しい風を吹き込む可能性を示しています。今後も、AIと人間の創造性が融合した、より個性的な商品が登場することが期待されます。

【参考】

イオン株式会社:8月1日(木)より「2025年 おせち」一部早期承り開始

ハリポタ風アニメ

こちらは、Stable Diffusionを用いてハリーポッター映画をアニメ風に変換している事例です。
Stable Diffusionはテキストから画像を生成するAIで、オープンソースとして無料で配布されています。ユーザーは自分のPCで動かしたり、クラウドサービスを利用したりできます。

【関連記事】
Stable Diffusionの利用方法!無料で使えるWebサービスを紹介

AI吹き替え

こちらは、AIを使って吹き替えの言語に合わせて口元などの表情を書き換える方法を紹介しています。動画の最後には日本語を話す場面もあり、今後は音声自体の多言語対応を中心に、更に高品質な動画が期待できます。

AI技術の発展により、動画編集がより身近なものになりつつあります。今後は、AIを活用した動画編集がさらに進化し、より創造的な表現が可能になるでしょう。


まとめ

本記事では、AIが私たちの生活やビジネスをどのように変えているのか、24個の具体的な事例を紹介しました。これらの事例は、AIが単なる技術ではなく、私たちの生活を豊かにするツールであることを示しています。

AIの進化は日進月歩であり、今後も新たな活用事例が生まれてくるでしょう。
本記事が、読者の皆様がAIについてさらに深く理解し、新しいアイデアを生み出すきっかけになれば幸いです。

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坂本 将磨

Microsoft AIパートナー、LinkX Japan代表。東京工業大学大学院で技術経営修士取得、研究領域:自然言語処理、金融工学。NHK放送技術研究所でAI、ブロックチェーン研究に従事。学会発表、国際ジャーナル投稿、経営情報学会全国研究発表大会にて優秀賞受賞。シンガポールでのIT、Web3事業の創業と経営を経て、LinkX Japan株式会社を創業。

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