建設・建築業界に活用できるAIおよびDX導入事例をご紹介します。建築・建設業界では、IoT機器・データとAIを活用した事例が多く報告されています。AIの導入の活用法は、業界ごとに異なり、採用されるシステムも多様です。
この記事を通して 「導入アイデア・あなたに使えるサービス・導入のポイント」 の参考になれば幸いです。弊社ではAI導入の最初の窓口としてAI総合研究所を運営しています。導入のお悩みはご気軽に弊社にご相談ください。
【概要】
株式会社ブリヂストンは、BHP社がチリに保有するSpence鉱山にて、独自開発したアルゴリズムを活用したタイヤ耐久予測によって最適なタイヤのメンテナンスタイミングや走行ルートを提案する、鉱山向け新ソリューションサービスの提供を2023年7月から開始しました。
【導入の背景】
Spence鉱山では、電気自動車や住宅、家電などに使われる銅を生産しており、今後数十年高い需要が見込まれています。
確実で効率的な供給を行うために鉱山での生産性向上が求められる中、タイヤの予期せぬダメージによる計画外のメンテナンスが、非効率な車両運行オペレーションやコスト増、環境負荷増の要因になっていました。
【元々の課題】
タイヤの熱起因故障を未然に防止し、鉱山事業者の大きな困りごとであるタイヤにかかるコスト削減や、車両のダウンタイム削減といった鉱山オペレーションの生産性、経済価値の最大化が課題でした。
【解決策】
ブリヂストンは、現物現場で培ってきたタイヤに関する膨大な経験・知見とAIなどデジタルの融合を駆使した独自のアルゴリズム構築を軸に、従来のタイヤ摩耗予測を強化し耐久予測へソリューションを進化させました。
鉱山車両向け次世代タイヤモニタリングシステム「Bridgestone iTrack」から取得できるデータやタイヤ装着履歴をもとに、AIを活用した独自のアルゴリズムによるタイヤ耐久を予測し、最適なタイヤメンテナンスタイミング、車両運行ルートをご提案します。
【効果】
タイヤの最適なメンテナンスタイミングをお知らせするサービスと広範な温度環境下での適正な内圧充填をサポートするツールの提供により、タイヤにかかるコスト削減や、車両のダウンタイム削減といった鉱山オペレーションの生産性、経済価値の最大化へ貢献していきます。
また、タイヤを安全に長く使用いただくことでタイヤ使用本数を削減でき、資源生産性の向上によるサステナビリティへの貢献も実現します。
【出典】
BRIDGESTONE