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Microsoft Teams RoomsのAI音声認識技術が全Windowsデバイスに拡大

この記事のポイント

  • この記事はMicrosoft TeamsのAI音声認識機能のWindowsデバイスへの展開について説明しています。
  • Teamsの会議で個々の参加者を特定し、その発言を追跡できるようになります。
  • 音声データとプライバシーは厳重なセキュリティ対策のもとで保護されています。
  • 今後、デスクトップ版TeamsやAndroidデバイスにも機能が展開される予定です。

監修者プロフィール

坂本 将磨

Microsoft AIパートナー、LinkX Japan代表。東京工業大学大学院で技術経営修士取得、研究領域:自然言語処理、金融工学。NHK放送技術研究所でAI、ブロックチェーン研究に従事。学会発表、国際ジャーナル投稿、経営情報学会全国研究発表大会にて優秀賞受賞。シンガポールでのIT、Web3事業の創業と経営を経て、LinkX Japan株式会社を創業。

会議体験を一新するMicrosoft TeamsのAI音声認識技術が、Windowsデバイス上の全Teams Roomsに拡充されました。
これまで特定のインテリジェントスピーカーに限定されていたこの技術は、今回のアップデートであらゆるマイクロフォンに対応し、会議のクリアな通話と効果的な会議運営を実現します。

参加者の声紋を特定し、個々の発言を追跡可能にすることで、会議内容の正確な記録を支援。セキュリティとプライバシーも確保しつつ、将来的にはデスクトップ版TeamsやAndroidデバイスへと展開予定です。

ハイブリッド会議の生産性と透明性を高めるこの技術を活用するための詳細情報をお届けします。

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Microsoft TeamsにAI音声認識機能が登場!

2024年7月9日、Microsoft TeamsはWindowsデバイス上の全てのTeams RoomsでAIによる音声認識技術を展開しました。
これまで、この機能は部屋に設置された「インテリジェントスピーカー機器を使っていた場合にのみ利用可能」でした。

今回のアップデートにより、どんなマイクロフォンを使っていても、正確なスピーカーの特定とCopilotからの知的な洞察を活用できるようになりました。

TeamsのAI機能
正確な話者認識と文字起こし


Microsoftの音声認識技術は各参加者の声の特徴を分析し、それぞれの声紋を識別します。
これにより、会議中の背景ノイズが抑えられ、よりクリアな通話と会議が可能になり、会議の要約やCopilotの機能を有効活用できます。

新しい会議体験を実現する声紋登録

Teamsの利用者は、デスクトップアプリを通じて簡単に声紋プロファイルを作成できます。
音声認識を有効にするには、IT管理者がTeams会議ポリシーを設定し、PowerShellスクリプトを用いてユーザーとTeams Roomsの声紋登録を可能にする必要があります。

従来、会議室のビデオやオーディオは会議室の位置に割り当てられていたため、個人の貢献を特定するのが難しいと言う課題がありました。

この音声認識機能により、ハイブリッド会議で個々の参加者を正確に特定し、会議の中で誰が何を言ったかをトランスクリプトを通じて追跡できるようになります。

データセキュリティとプライバシーへの取り組み

Microsoftはユーザーのセキュリティとプライバシーを最優先事項としており、音声や顔のデータは休止状態でも転送中でも暗号化されています。

これらのデータはMicrosoftのセキュリティポリシーとプライバシープラクティスによって保護されており、GDPRに準拠しています。

ユーザーはいつでも声紋や顔のプロファイルを解除でき、「Teamsアカウントの削除」もしくは「1年間使用されない場合」に自動的にプロファイルが削除されます。

将来の展開と最適な利用のための推奨事項

このクラウドベースの機能は、まずWindows上のTeams Roomsで利用可能になり、今年後半にはデスクトップ版Teams、2025年にはAndroidデバイスでの利用が予定されています。

組み込みマイクでも機能しますが、最高の音質と書き起こしの正確さを求める場合は、Teams認定のインテリジェントスピーカーハードウェアの利用を推奨しています。
機能を管理するためのリソースはオンラインで提供されています。

出典:Microsoft

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監修者

坂本 将磨

Microsoft AIパートナー、LinkX Japan代表。東京工業大学大学院で技術経営修士取得、研究領域:自然言語処理、金融工学。NHK放送技術研究所でAI、ブロックチェーン研究に従事。学会発表、国際ジャーナル投稿、経営情報学会全国研究発表大会にて優秀賞受賞。シンガポールでのIT、Web3事業の創業と経営を経て、LinkX Japan株式会社を創業。

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