この記事のポイント
- GitHubはコードプッシュ処理の信頼性と速度を大きく改善し、成功率が99.999%に向上しました。
- プラットフォーム全体の強化の一環として、マージキューの実装やアクセシビリティの向上に注力しています。
監修者プロフィール
坂本 将磨
Microsoft AIパートナー、LinkX Japan代表。東京工業大学大学院で技術経営修士取得、研究領域:自然言語処理、金融工学。NHK放送技術研究所でAI、ブロックチェーン研究に従事。学会発表、国際ジャーナル投稿、経営情報学会全国研究発表大会にて優秀賞受賞。シンガポールでのIT、Web3事業の創業と経営を経て、LinkX Japan株式会社を創業。
GitHubは、開発者がコードを共有し、プロジェクトをコラボレーションするためのプラットフォームとして世界的に知られていますが、このたび、コードプッシュ処理の信頼性と速度が大きく向上したことを発表しました。
以前はエラーの発生しやすい単一のジョブに依存していたものが、複数の小さく分離されたジョブによる処理へとシフト。
これによりプッシュの成功率は99.897%から99.999%へ大幅に改善しました。
開発者の作業効率も向上するなど、GitHubがさらなるプラットフォーム強化に向けて、マージキューの実装やアクセシビリティの改善に注力している様子をお届けします。
GitHubコードプッシュの信頼性と速度向上
GitHubがコードプッシュの処理を効率化し、信頼性と速度を大きく改善しました。
以前は、単一のジョブでコードをプッシュするバックグラウンドジョブが行われていましたが、この方法はエラーが起きやすく、非効率的でした。
従来のアプローチ
しかし、今回の改善によって、複数の小さく分離されたジョブによる処理へと変更されたのです。
これにより、万が一のエラーが起こった場合でも、リトライ(再試行)がしやすくなり、全体の処理速度も向上しました。
新アプローチ:逐次的なプロセスから分離された並列プロセスへ
具体的な成果として、プッシュ処理の成功率が99.897%から99.999%へと大幅にアップしました。
この変更は、iOSアプリのテスト最適化やアクセシビリティの向上など、GitHubが行っているプラットフォーム強化の一環です。
GitHubの発展に向けた継続的な取り組み
GitHubは、コードプッシュの効率化だけでなく、プラットフォーム全体の強化に向けて様々な取り組みを進めています。
その一環として、マージキューの実装が行われました。これは、複数の変更を効率的に一緒にマージするための機能で、開発者の作業をよりスムーズにします。
プルリクエストのレイテンシーも改善
また、アクセシビリティの向上にも注力しており、より多くのユーザーがGitHubを利用しやすくなっています。
さらに、開発者イベント「Universe 2024」を10周年として盛大に祝う準備も進めており、開発者コミュニティへの貢献とその活動を祝う場となることでしょう。
また、GitHub Copilotの30日間無料トライアルを提供するなど、積極的に新たなユーザーを獲得しようとしています。
これらの取り組みは、GitHubが開発者のニーズに応え、業界をリードし続けるための努力の表れです。
出典:Github