この記事のポイント
- この記事では、MicrosoftとSAPの新しいパートナーシップにより、AIとクラウド技術を活用したビジネスの最適化が進む様子を紹介しています。
- 両社が提供するプラットフォームのシームレスな統合によって、データアクセスとプロセスの効率化が図られ、セキュリティも強化されます。
監修者プロフィール
坂本 将磨
Microsoft AIパートナー、LinkX Japan代表。東京工業大学大学院で技術経営修士取得、研究領域:自然言語処理、金融工学。NHK放送技術研究所でAI、ブロックチェーン研究に従事。学会発表、国際ジャーナル投稿、経営情報学会全国研究発表大会にて優秀賞受賞。シンガポールでのIT、Web3事業の創業と経営を経て、LinkX Japan株式会社を創業。
AIとクラウド技術の進化は止まることを知らず、ビジネス界においてはこれらの技術を活用した効率化が急速に進んでいます。
そんな中、業界をリードする二大巨頭、MicrosoftとSAPが新たに手を組み、これまでにないシームレスな連携によってAIとクラウドでのイノベーションをさらに加速させることが発表されました。
この記事では、SAPの「SAP Joule」とMicrosoftの「Microsoft 365 Copilot」の統合や、SAPのビジネステクノロジープラットフォームのAzureクラウド環境での拡張、ならびに両社のAIサービス向けの最新機能の展開など、両社の連携により実現されるAIイノベーションとセキュリティへの新たな取り組みについて詳しく見ていきます。
MicrosoftとSAP、AIで連携強化
MicrosoftとSAPは、AI技術を活用してお互いのプラットフォーム間の統合を強化しています。
具体的には、SAPのプラットフォーム「SAP Joule」とMicrosoftの「Microsoft 365 Copilot」を統合することで、ユーザーはSAPのアプリケーション内でのデータとMicrosoft 365の機能にシームレスにアクセスできるようになります。
また、SAPのビジネステクノロジープラットフォームは、AIサービスを含むAzureのクラウド環境で拡張され、サイバーセキュリティやグローバルでの可用性が強化されています。
MicrosoftとSAPの連携
クラウドとコラボレーションの進化
このパートナーシップにより、SAPのクラウドERPがAzure上でさらに強化されています。
SAP Signavio Process InsightsやSAP HANAワークロード向けのAzure MシリーズMv3超大容量メモリVMなどの新たなサービスが導入され、統合とパフォーマンスが向上しました。
さらに、Microsoft TeamsとSAPの各種アプリケーションがより密接に統合され、コラボレーションとビジネスプロセスの効率化が図られています。
アイデンティティ管理ソリューションの更新により、多くの企業がAzure上でのSAPへの移行をスムーズに実施できるようになりました。
AIイノベーションとセキュリティへの取り組み
Microsoftは、Azure上でAI開発を支える新機能やAzure OpenAIサービスへの投資を継続しています。
ユーザーのプライバシーとフィードバックに焦点を当てつつ、継続的な改善に努めており、顧客がクラウドとAIのイノベーションを享受できるようにサポートを提供しています。
また、Azureの移行と近代化に向けた学習リソースやサポートも充実させ、企業が安心して技術移行を進められる環境を整えています。
出典:Azure