ヘルスケアおよび福祉業界分野に活用できるAIおよびDX導入事例をご紹介します。ヘルスケアおよび福祉業界では、セキュリティとAIが回答を間違わないことは非常に重要です。特に患者さんなどの顧客に触れるサービスでの活用は十分に留意しましょう。
AIの導入の活用法は、業界ごとに異なり、採用されるシステムも多様です。この記事を通して 「導入アイデア・あなたに使えるサービス・導入のポイント」 の参考になれば幸いです。
弊社ではAI導入の最初の窓口としてAI総合研究所を運営しています。導入のお悩みはご気軽に弊社にご相談ください。
【導入事例の概要】
さくらコミュニティサービスは、介護記録の自動化ソフト「CareViewer(ケアビューアー)」を導入して記録業務の時間を大幅に削減し、介護職員の働き方改革を進めています。
グループホームにおいては年間4590時間の時間削減を実現し、介護職員が利用者と過ごす時間を増やすことに成功しました。
【導入の背景】
介護業界の人手不足と業務の効率化ニーズの高まりの中で、外国人技能実習生の受け入れを機にさくらコミュニティサービスは介護記録の自動化に目を向けました。
業務中にメモを取り、その後手書きで転記する従来の記録方法は、記録業務に多大な時間を要し、介護職員の負担となっていました。
従来の紙による記録業務
【元々の課題】
紙による手書き記録は時間がかかり、介護職員の負担が大きいことが課題でした。
特にグループホームでは、1人の夜勤職員が9人の利用者のケース記録作成に1~2時間を要しており、多忙な介護現場においては大きな労力であり、新人教育に費やす時間もないほどでした。
【解決策】
さくらコミュニティサービスは、介護記録を効率化するためCareViewer(ケアビューアー)を開発しました。
スマートフォンアプリを通じて利用可能なこのシステムは、介護職員が業務の合間に情報を入力でき、医療デバイスからのデータも自動で取り込むことができます。これにより、記録にかかる時間の85%削減に成功しました。
【効果】
記録業務の時間削減により、介護職員は利用者と過ごす時間をより多く確保できるようになりました。
さらには紙の書類がなくなり、年間約300万円のコストカットにも成功。また、紙ベースの管理と保管から解放されたことで、介護職員のやりがいと職業への誇りが増し、人材の確保と定着にも寄与しています。
【出典】
リクルートワークス研究所