ビジネス全般に活用できるAIおよびDX導入事例をご紹介します。日本では、ChatGPTの登場から生成AIを用いたシステム、Azureなどのセキュリティを高めた生成AI活用が多く報告されています。AIの導入の活用法は、業界ごとに異なり、採用されるシステムも多様です。
この記事を通して 「導入アイデア・あなたに使えるサービス・導入のポイント」 の参考になれば幸いです。弊社ではAI導入の最初の窓口としてAI総合研究所を運営しています。導入のお悩みはご気軽に弊社にご相談ください。
【導入事例の概要】
セガサミーホールディングス株式会社は、エンタテインメントコンテンツ、遊技機、リゾート事業を軸とする総合エンターテインメント企業グループです。
同社は、Azure OpenAI Serviceを利用してAIチャットボットを展開し、グループ全体でのデータ活用と業務効率化を推進しています。
【導入の背景】
セガサミーグループは、グローバル戦略を強化し、データ活用の向上を図るために生成AIの活用を検討していました。
リスク管理の観点からオープンなサービスの利用には慎重であり、安全な環境下でのAI活用が求められていました。
【元々の課題】
オープンな生成AIサービスの利用は、情報の漏洩や著作権侵害のリスクを孕んでいました。
グループ内での個人的なサービス利用が進む中、セキュリティや利用規約を確立し、組織としてのAI活用基盤を構築することが課題でした。
特にゲームをはじめとするコンテンツ開発の現場からは、生成AIを安全かつ便利に利用できる環境が強く求められていました。
世間で話題の「ChatGPT」など各種サービスを業務で利用するためには、シャドーITを防止する必要があったのです。
【解決策】
セガサミーはMicrosoft Azure OpenAI Serviceを導入し、クラウド上の閉域環境でAIモデルを安全に運用する環境を構築。
グループ内15社6000人超のユーザーが生成AIを活用できるプラットフォームを、JBSの支援のもとわずか3カ月の短期間で実現しました。
Azure OpenAI Serviceは、OpenAIが開発した大規模言語モデルをクラウド上で利用できるサービス。厳重なセキュリティを確保しながら、生成AIを安心・安全に利用できる点が評価されました。
【効果】
まだ具体的な成果は出始めたばかりですが、ユーザーは必要な情報に迅速にアクセスできるようになり、コンテンツ開発の生産性向上や、グローバル市場での競争力向上への期待が高まっています。
将来的には、イントラネット上の社内規定やFAQなど、より広範な情報をAzure OpenAI Serviceで活用。
コンテンツ開発にとどまらず、日常業務全般のさまざまな申請や事務手続きを支援する、パーソナルなアシスタントへと生成AIの活用を発展させる構想を持っています。
グローバル競争を勝ち抜くための鍵を握る生成AIを、グループ全体で活用できる基盤を早期に整備。セガサミーグループは、今後もAIの力を生かしたデジタルトランスフォーメーションを加速させていきます。
【出典】
JBS