AI総合研究所

リクルートがAIで未来の出会いを創出

この記事のポイント

  • この記事は、リクルートの旅行予約サービス「じゃらんnet」にAI技術が導入された取り組みについて紹介しています。
  • 「じゃらんnet」ではAzure OpenAI Serviceを用いた対話型UIの導入により、個々のユーザーへのパーソナライズされた旅行提案が可能になりました。

監修者プロフィール

坂本将磨

Microsoft AIパートナー、LinkX Japan代表。東京工業大学大学院で技術経営修士取得、研究領域:自然言語処理、金融工学。NHK放送技術研究所でAI、ブロックチェーン研究に従事。学会発表、国際ジャーナル投稿、経営情報学会全国研究発表大会にて優秀賞受賞。シンガポールでのIT、Web3事業の創業と経営を経て、LinkX Japan株式会社を創業。

旅行の予約から体験まで、より個性的で豊かな旅を実現するために、株式会社リクルートが新たな取り組みを始めました。国内を代表する旅行予約サイト「じゃらんnet」で、AI技術の導入により未来の出会いを創出しているのです。この記事では、リクルートが如何にしてAzure OpenAI Serviceを用いて対話型UIを開発し、ユーザーの潜在的なニーズに応えるパーソナライズされた旅行提案を可能にしたのかを詳しくご紹介します。OTA間の競争が激化する中で、リクルートがテクノロジーを駆使して顧客体験の改善を図り、それがどのような効果をもたらしたのかを探ります。AIとの会話を通じて一人ひとりに合わせた旅行プランが提案される時代、リクルートの挑戦は私たちの旅行のあり方にどのような変化をもたらすのでしょうか。

ビジネス全般に活用できるAIおよびDX導入事例をご紹介します。日本では、ChatGPTの登場から生成AIを用いたシステム、Azureなどのセキュリティを高めた生成AI活用が多く報告されています。AIの導入の活用法は、業界ごとに異なり、採用されるシステムも多様です。
この記事を通して 「導入アイデア・あなたに使えるサービス・導入のポイント」 の参考になれば幸いです。弊社ではAI導入の最初の窓口としてAI総合研究所を運営しています。導入のお悩みはご気軽に弊社にご相談ください

【導入事例概要】

株式会社リクルートの企業ロゴ
株式会社リクルートの企業ロゴ

株式会社リクルートは、国内の代表的な旅行予約サイト「じゃらんnet」において、Azure OpenAI Serviceを活用した対話型UIを導入しました。これにより、ユーザーのニーズを迅速に把握し、個々のユーザーへのよりパーソナライズされた旅行提案が可能になりました。

【導入の背景】

リクルートは、テクノロジーを活用して「やってみたかったこと」「行ってみたい場所」をすぐに実現できる価値を提供してきました。特に「じゃらんnet」では、国内宿泊施設数2万軒以上を扱うサイトとして、旅行に関する情報提供や宿泊予約などのサービスを展開していますが、オンライントラベルエージェント(OTA)間の価格競争が激化し、新たな価値提供が求められていました。

【元々の課題】

従来の検索機能では、ユーザーが設定した条件に基づいた提案しかできず、限定された顧客ニーズの把握に留まっていました。また、対話型UIの自社開発・実装には時間と手間がかかり、その導入によって顧客体験を改善するかの検証が困難であったという点も課題でした。

【解決策】

2020年からAIを活用した対話型UIに取り組む中、リクルートはAzure OpenAI Serviceの提供を通じて対話型UI開発をスピードアップさせました。生成AI技術を採用し、2023年3月に開発に着手し、2週間で実際に動くプロトタイプを作成、5月には「じゃらんnet」への試験的な実装とリリースを行いました。

AIを活用した対話型UIの導入
AIを活用した対話型UIの導入

【効果】

導入により、ユーザーのニーズを敏速に把握し、エリア情報や旅行に関するさまざまな軸での質問への対応が可能となりました。これにより、「じゃらんnet」はユーザーからの移動方法や目的に関連する質問に応じた旅行先の提案が可能になり、月に数万ユーザーがこの対話型UIを利用しています。また、生成AIと対話内容に対するコメントを集めやすくなり、SNSでの否定的な反応も1%未満であることから、顧客満足度の向上に寄与しています。

【出典】

株式会社リクルートの事例、Microsoftより

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編集者

坂本将磨

Microsoft AIパートナー、LinkX Japan代表。東京工業大学大学院で技術経営修士取得、研究領域:自然言語処理、金融工学。NHK放送技術研究所でAI、ブロックチェーン研究に従事。学会発表、国際ジャーナル投稿、経営情報学会全国研究発表大会にて優秀賞受賞。シンガポールでのIT、Web3事業の創業と経営を経て、LinkX Japan株式会社を創業。

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