この記事のポイント
この記事は、田辺三菱製薬がコロナ禍の働き方改革を進める一環としてAI翻訳ツールを導入した取り組みについて紹介しています。- 導入によって、聴覚障害者のコミュニケーション支援や多言語での効率的なコミュニケーションが実現しました。
- 会議中のリアルタイム翻訳機能が英語と日本語間の意思疎通を助け、社員の生産性向上に貢献しています。
監修者プロフィール
坂本将磨
Microsoft AIパートナー、LinkX Japan代表。東京工業大学大学院で技術経営修士取得、研究領域：自然言語処理、金融工学。NHK放送技術研究所でAI、ブロックチェーン研究に従事。学会発表、国際ジャーナル投稿、経営情報学会全国研究発表大会にて優秀賞受賞。シンガポールでのIT、Web3事業の創業と経営を経て、LinkX Japan株式会社を創業。
コロナ禍により変わりゆく働き方への対応として、田辺三菱製薬がAI翻訳ツールの導入による働き方改革を実施した事例について詳細をお伝えします。聴覚障害者のコミュニケーション支援と多言語での効率良い意思疎通を目的に、Microsoft-AzureとAzure-Cognitive-ServicesのSpeech Servicesを駆使し、その効果を体感しています。本記事では、現代の医薬品業界における国際化の必要性と、オンライン会議の増加という新たな課題への解決策として、リアルタイム翻訳ツールがいかにして社員の生産性向上と働きやすさに貢献したのかをご紹介します。
研究、製薬分野に活用できるAIおよびDX導入事例をご紹介します。研究、製薬分野の分野では、大規模なデータ、組み合わせをAIを用いて研究効率を加速する例が多く報告されています。AIの導入の活用法は、業界ごとに異なり、採用されるシステムも多様です。
この記事を通して 「導入アイデア・あなたに使えるサービス・導入のポイント」 の参考になれば幸いです。弊社ではAI導入の最初の窓口としてAI総合研究所を運営しています。導入のお悩みはご気軽に弊社にご相談ください。
田辺三菱製薬の働き方改革とAI翻訳ツール導入
ロゴ画像
【導入事例概要】
田辺三菱製薬のオフィスと看板
田辺三菱製薬は、コロナ禍でのコミュニケーション課題解消を目指し、Microsoft-AzureとAzure-Cognitive-ServicesのSpeech Servicesを活用したAI翻訳ツールを導入しました。聴覚障害を持つ社員の意志疎通を助け、効率的なグローバルコミュニケーションを実現することで、働き方改革に貢献しています。
【導入の背景】
国内市場縮小の傾向にも関わらず、世界的な医薬品ニーズの高まりとグローバル展開を加速させる立場にある田辺三菱製薬。コミュニケーションの重要性が高まる中で、コロナ禍によるオンライン会議の増加が新たな課題を生みました。
【元々の課題】
聴覚障害者とのマスク越しのコミュニケーション、多言語環境における翻訳負担、議事録作成の手間などが課題としてありました。これらの課題は、社員の生産性や働きやすさに影響を及ぼしていました。
【解決策】
解決策としてのAI翻訳ツールの導入
採用されたリアルタイム翻訳ツールは、Microsoft Teamsと連携して、会議中の言語をリアルタイムで翻訳し文字化。聴覚障害者の意志疎通を支援し、英語と日本語間のコミュニケーションを飛躍的に効率化しました。
【効果】
翻訳ツールの精度は高く、ユーザビリティも優れていました。これにより、社員の英語コミュニケーションの負担が軽減し、コミュニケーションのための時間やコストが削減されました。また、会議での議論に集中できるようになり、生産性の向上につながっています。
