この記事のポイント
この記事はシミックグループのクラウド移行戦略について紹介しています。- シミックグループは、医薬・ヘルスケア分野の環境変化に対応するため、「クラウドファースト」を基本方針として、システムをMicrosoft Azureに全面移行しています。
- 移行により、システム運用の効率化、迅速なビジネス対応、スケーラビリティの向上が期待されます。
- この戦略により、データ分析やAIを活用した業務改革の加速が可能になり、新しいビジネス機会の創出に寄与しています。
監修者プロフィール
坂本将磨
Microsoft AIパートナー、LinkX Japan代表。東京工業大学大学院で技術経営修士取得、研究領域：自然言語処理、金融工学。NHK放送技術研究所でAI、ブロックチェーン研究に従事。学会発表、国際ジャーナル投稿、経営情報学会全国研究発表大会にて優秀賞受賞。シンガポールでのIT、Web3事業の創業と経営を経て、LinkX Japan株式会社を創業。
業界の環境変化に迅速かつ柔軟に対応するため、シミックグループでは、システムの全面クラウド移行を決定しました。2025年までの「クラウドファースト」方針のもと、Microsoft Azureへの移行を推進しております。本記事では、医薬・ヘルスケア業界での激化する競争やコロナ禍を背景に、シミックグループが直面していた運用の肥大化という課題を克服し、効率的でスケーラブルなシステム運用を可能にしたクラウド移行戦略について詳しくご説明します。Azureの選定理由や、移行によって期待されるアジャイルなシステム実現のメリット、データ分析やAIを用いた業務改革への取り組み加速についても触れ、この成功事例から学べるポイントを解説していきます。
研究、製薬分野に活用できるAIおよびDX導入事例をご紹介します。研究、製薬分野の分野では、大規模なデータ、組み合わせをAIを用いて研究効率を加速する例が多く報告されています。AIの導入の活用法は、業界ごとに異なり、採用されるシステムも多様です。
この記事を通して 「導入アイデア・あなたに使えるサービス・導入のポイント」 の参考になれば幸いです。弊社ではAI導入の最初の窓口としてAI総合研究所を運営しています。導入のお悩みはご気軽に弊社にご相談ください。
【導入事例概要】
シミックグループの企業ロゴ
シミックグループは、医薬・ヘルスケア業界での急激な環境変化やグローバルでのビジネス対応力強化に向け、システムの全面クラウド移行を決定し、Microsoft Azure上に移行を進めています。この取り組みは「クラウドファースト」という成長の基本方針のもと、2025年までにすべての社内システムのクラウド化を目指しています。
【導入の背景】
シミックグループがクラウド移行を決定した背景には、医薬・ヘルスケア業界における技術革新や異業種からの参入が増え、競争が激化する中で、迅速かつ柔軟なビジネス対応が求められたことが挙げられます。また、コロナ禍の影響でオンライン診療が浸透するなど、新しいサービス形態が急速に広がっている事情もありました。
【元々の課題】
シミックグループでは、医薬品開発を始めとした業務が複雑になるにつれ、システム数が増大し、運用の肥大化が問題になっていました。また、異なる業務にITソリューションが必要となり、一部対策を講じていましたが、このままでは運用のスピードアップは困難であり、根本的な改革が求められていました。
【解決策】
解決策として、シミックグループはMicrosoft Azureへの全面的なシステム移行を選択しました。Azureはセキュリティ、可用性、コストの観点から評価され、既存の社内システムとの親和性の高さが選定理由の一つでした。また、運用のスピードアップ、スケーラビリティの向上、BIの活用など多くのメリットが期待されています。
【効果】
クラウド移行により、アジャイルなシステムの実現を目指しています。また、運用の突発的な負荷に対する柔軟な対応や、コストの削減、データの分析やAIを用いた業務改革への取り組みも加速させ、新規ビジネス創出の可能性を広げています。
