この記事のポイント
この記事は、FutureOne株式会社によるERPシステム「InfiniOne®」のクラウド化事例について紹介しています。- FutureOneは、Azureを基盤にMicrosoft Azure Database for PostgreSQLへ移行することで、コスト削減と運用効率の向上を実現しました。
- また、お客様のクラウド移行の要望への対応として、ERPシステムの機能向上を図るための措置として、AzureのPaaSサービスの利用を強化しています。
監修者プロフィール
坂本将磨
Microsoft AIパートナー、LinkX Japan代表。東京工業大学大学院で技術経営修士取得、研究領域：自然言語処理、金融工学。NHK放送技術研究所でAI、ブロックチェーン研究に従事。学会発表、国際ジャーナル投稿、経営情報学会全国研究発表大会にて優秀賞受賞。シンガポールでのIT、Web3事業の創業と経営を経て、LinkX Japan株式会社を創業。
基幹業務の効率化を求める中堅中小企業において重要な役割を果たすERP。そのERPクラウド化を推進しているのがFutureOne株式会社です。激変するビジネス環境の中で、自社が提供するERPパッケージ「InfiniOne®」の機能向上とコストパフォーマンスの両立を図りたいと考えました。そこで、Microsoft Azureを基盤としたサービスを強化し、データベースをMicrosoft Azure Database for PostgreSQLへ移行することで、顧客の企業価値を高めると共に、コスト削減と運用効率の向上を実現したのです。本記事では、FutureOneがクラウド化に挑戦し、中堅中小企業向けに新たな価値を創出するまでの過程とその成果について詳細に解説していきます。
ITシステム開発分野に活用できるAIおよびDX導入事例をご紹介します。ITシステム開発の分野では、自社サービスに生成AIを活用する事例、自社効率性の向上の事例が多く報告されています。AIの導入の活用法は、業界ごとに異なり、採用されるシステムも多様です。
この記事を通して 「導入アイデア・あなたに使えるサービス・導入のポイント」 の参考になれば幸いです。弊社ではAI導入の最初の窓口としてAI総合研究所を運営しています。導入のお悩みはご気軽に弊社にご相談ください。
【導入事例概要】
FutureOneの企業ロゴ
FutureOneは、中堅中小企業の基幹業務を支えるERPパッケージ「InfiniOne®」を提供。クラウド化へのシフトを加速し、Microsoft Azure上でのサービスを強化しています。顧客の企業価値向上を目指す取り組みで、既存のOracleデータベースからMicrosoft Azure Database for PostgreSQLへの移行により、コスト削減と運用の効率化を実現しました。
【導入の背景】
FutureOneの提供するERPシステム「InfiniOne®」が抱えていた課題は、クラウド移行に伴うデータベースのライセンスと運用コストの増加。お客様からのクラウドへの対応要望増加に応えるため、新しいシステム環境への移行が迫られていました。同社はMicrosoft Azureとの親和性と、顧客により身近なマイクロソフト製品の利用を前提にAzureを基盤に選びました。
【元々の課題】
InfiniOne®は当初クライアントサーバーシステムであり、クラウド普及によるお客様のニーズ変化に即応できる柔軟なシステムが求められていました。特に、クラウド環境で提供する際のデータベース関連のコストや運用の負担が懸念されていたことが大きな課題でした。
【解決策】
FutureOneは、マイクロソフトの技術に最適化され、互換性が高い、オープンソースのPostgreSQLをAzure上でDBaaSとして提供されるAzure Database for PostgreSQLを選択しました
。これによりライセンスコストの削減、マネージド型サービスの活用による運用負担軽減、高い堅牢性と信頼性維持を同時に達成しました。
InfiniOne®におけるAzureの導入
【効果】
Azureの採用とAzure Database for PostgreSQLの活用によって、InfiniOne®はオペレーショナルエクセレンスとコストの削減を実現。使い慣れたマイクロソフトの操作性と、豊富なPaaSサービスにより、機能性・生産性・保守性の向上が実現されました。顧客はサブスクリプションモデルで最新ERPサービスへスムーズに移行し、コストパフォーマンスの高いIT環境を得られるようになりました。
