AI総合研究所

東京メトロAI導入で鉄道保守革新

この記事のポイント

  • この記事では、東京メトロがAI技術を活用して鉄道保守業務を効率化する取り組みについて詳しく紹介しています。
  • 労働力不足の課題に対応し、保守業務の品質と生産性の向上が期待されています。

監修者プロフィール

坂本将磨

Microsoft AIパートナー、LinkX Japan代表。東京工業大学大学院で技術経営修士取得、研究領域:自然言語処理、金融工学。NHK放送技術研究所でAI、ブロックチェーン研究に従事。学会発表、国際ジャーナル投稿、経営情報学会全国研究発表大会にて優秀賞受賞。シンガポールでのIT、Web3事業の創業と経営を経て、LinkX Japan株式会社を創業。

鉄道保守業務に新たな風を吹き込む画期的な変革が、東京メトロにて展開されています。2022年10月には、AI技術を駆使した設備の劣化検出ソリューションを、Microsoft AzureとMicrosoft Power Platformを活用して内製化することで注目を集めました。これは、約200kmに及ぶ路線を効率的に保守し、質の高いサービスを提供し続けるための重要な一歩です。少子高齢化による労働力不足や点検業務の負担軽減が求められる社会情勢の中、AI導入は保守業務の品質向上と生産性の向上を見込みます。本記事では、東京メトロがどのようにしてAIを導入し、画期的な保守メソッドを確立したのか、そのプロセスを詳細に解説していきます。

自治体で活用できるAIおよびDX導入事例をご紹介します。自治体では、生成AIをチャットボットとして自治体独自の情報を活用する事例が多く報告されています。セキュリティの観点からAzureクラウド上で構築されている例が大半を占めています。
AIの導入の活用法は、業界ごとに異なり、採用されるシステムも多様です。この記事を通して 「導入アイデア・あなたに使えるサービス・導入のポイント」 の参考になれば幸いです。弊社ではAI導入の最初の窓口としてAI総合研究所を運営しています。導入のお悩みはご気軽に弊社にご相談ください

【導入事例概要】

東京メトロの企業ロゴ
東京メトロの企業ロゴ

2022年10月、東京メトロは技術革新に向けてMicrosoft AzureのAIサービスとMicrosoft Power Platformを採用しました。約200kmに及ぶ膨大な路線を持つ東京メトロでは、線路保守という負担が大きい業務を効率化するために、線路の画像から設備の劣化をAIが検出するソリューションの内製化に着手しました。これにより、保守業務の品質向上と生産性の向上が期待されます。

【導入の背景】

東京メトロではこれまで線路点検を主に人の目視に依存して行ってきましたが、少子高齢化による労働力不足という社会情勢の変化や、点検の負荷軽減と質の向上が必要となりました。また、線路保守業界においてはイノベーションが起きづらいという課題を抱えながらも、東京メトロ内では新たな技術への取り組みへの機運が高まりました。

【元々の課題】

東京メトロの線路保守は土木工事同様に手間と時間がかかる業務であり、1年は時間を要する作業として認識されていました。そこで締結装置の点検を含む膨大な作業は、労働力不足の問題と社員の負担の両面で効率化が急務とされました。

【解決策】

工藤浩之氏らは、高精度の線路画像とAI技術の融合により点検業務の自動化を目論みました。内製化する方針で、Microsoft AzureのCognitive ServicesとPower Appsなどが利用され、軌道課主導でユニークなソリューション開発が行われました。様々なトライ&エラーを経て精度の高い検出・分類モデルが作成され、Power Appsを用いたアプリケーションが開発されました。

Power Appsを用いたアプリケーション開発
Power Appsを用いたアプリケーション開発

【効果】

今回の取り組みによって高精度のモデルが開発され、締結装置の異常検知が早期に実現可能となりました。また、軌道保守をさらに効率化し、2年後の実用化を目指していることから、線路保守におけるAIの活用はさらに進展することが期待されます。

締結装置の検出モデル
締結装置の検出モデル

【出典】

東京メトロの事例、Microsoftより

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編集者

坂本将磨

Microsoft AIパートナー、LinkX Japan代表。東京工業大学大学院で技術経営修士取得、研究領域:自然言語処理、金融工学。NHK放送技術研究所でAI、ブロックチェーン研究に従事。学会発表、国際ジャーナル投稿、経営情報学会全国研究発表大会にて優秀賞受賞。シンガポールでのIT、Web3事業の創業と経営を経て、LinkX Japan株式会社を創業。

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