この記事のポイント
- この記事は、2024年に開催されたRSAセキュリティ会議でのAIとサイバーセキュリティ技術の合流について詳細に報じています。
- NVIDIAの技術を活用したAIセキュリティソリューションが注目され、様々な企業が貢献を発表しました。
- NVIDIAはセキュリティに関心のある人々への支援として「NVIDIA LaunchPad」などの教育リソースを提供しています。
監修者プロフィール
坂本 将磨
Microsoft AIパートナー、LinkX Japan代表。東京工業大学大学院で技術経営修士取得、研究領域:自然言語処理、金融工学。NHK放送技術研究所でAI、ブロックチェーン研究に従事。学会発表、国際ジャーナル投稿、経営情報学会全国研究発表大会にて優秀賞受賞。シンガポールでのIT、Web3事業の創業と経営を経て、LinkX Japan株式会社を創業。
AIとサイバーセキュリティの可能性を探るRSAセキュリティ会議が盛況のうちに開催され、最先端の防御技術が注目を集めました。
本記事では、AIの力を借りたセキュリティの強化手法や、それを支えるNVIDIAの技術に焦点を当て、専門家たちのディスカッションや展示された新製品についてご紹介します。
初心者にも扱いやすいAIツールの導入提案から、専門家向けのセキュリティエコシステムへの貢献まで、この分野が迎えつつある飛躍の輪郭をお伝えする内容となっています。
さらに、NVIDIAの教育リソース紹介や、セキュリティ業界における女性支援の動きにも触れていきます。
AIとサイバーセキュリティの融合展示
2024年、RSAセキュリティ会議では、AIと機械学習を活用してセキュリティ対策を強化する技術が多数展示されました。
NVIDIAのセキュリティチーフであるデイビッド・レバー氏は、サイバーセキュリティにおけるデータ問題の解決策として、「AIの重要性」を強調しました。
また、「初心者でも扱いやすい低リスクのAIユースケース」から始めることを提案しています。
NVIDIAは、Morpheus AIフレームワークやDOCAソフトウェアなど、サイバーセキュリティにAIをサポートするツールを提供しています。
会議では、NVIDIAの技術を活用したAI駆動のソリューションが披露され、量子セキュアな暗号化や秘密計算などのデモが行われました。
NVIDIAが描く次世代セキュリティ
NVIDIAの技術を基盤とする最新のAIセキュリティ製品が多数紹介されました。
NVIDIA H100 Tensor Core GPUを使用するSeaglassのLLM、Morpheusを使用したBloombaseのStoreSafeファイアウォールのアップデート版、Check Point SoftwareのAI Cloud Protectなどが目玉です。
さらに、Cisco、CrowdStrike、Deloitte、Palo Alto Networks、Qrypt、Sygniaなどの企業が、エネルギーや産業分野を含むNVIDIAのAIセキュリティエコシステムへの貢献を発表しました。
NVIDIAの幹部はAIの安全性とセキュリティについて議論し、サイバーセキュリティにおける女性の支援や、AI駆動のサイバーセキュリティに関心のある人のための「NVIDIA LaunchPad」などのリソースを提供します。
NVIDE launchPadで受講可能なコース
RSA会議で注目のAIセキュリティ技術
RSAセキュリティ会議では、AIの安全性に関するキーノートパネルに、NVIDIAのソフトウェア製品セキュリティ副社長であるダニエル・ローラー氏が参加しました。
また、NVIDIAのネットワーキング担当シニアバイスプレジデントであるケビン・ディアリング氏は、Cloudflareのエグゼクティブサッパークラブでセキュリティについての洞察を共有しました。
会議では、20以上の企業がNVIDIA Inceptionプログラムを通じて、AI時代に向けた新しいセキュリティ層を構築しているNVIDIAのエコシステムの一部として、製品やサービスを展示しました。
出典:NVIDE