この記事のポイント
- 2024年4月に発生したGitHubサービスの障害と対応について解説しています。
- GitHubはデータベースロードバランサーの変更やプライマリデータベースインスタンスの過負荷など、異なる原因による複数の障害へ迅速に対処しました。
- サービス安定化のため、GitHubはデプロイメントプロセスの改善やCIテストの強化などの対策を実施しています。
- ユーザーにはステータスページやエンジニアリングブログを通じて最新情報を透明に提供しています。
- また、GitHubはニュースレターで技術ガイドやベストプラクティスの情報を提供しユーザーを支援しています。
監修者プロフィール
坂本 将磨
Microsoft AIパートナー、LinkX Japan代表。東京工業大学大学院で技術経営修士取得、研究領域:自然言語処理、金融工学。NHK放送技術研究所でAI、ブロックチェーン研究に従事。学会発表、国際ジャーナル投稿、経営情報学会全国研究発表大会にて優秀賞受賞。シンガポールでのIT、Web3事業の創業と経営を経て、LinkX Japan株式会社を創業。
GitHubは2024年4月、複数のサービス障害に見舞われましたが、迅速な対応によりシステムの安定を取り戻すことができました。
原因はデータベースロードバランサーの変更やプライマリデータベースインスタンスの過負荷など複数に及び、GitHubはこれに対して瞬時に変更を元に戻したりリソースをスケールアップするなどの措置を講じました。
さらに、将来的なインシデントの防止のために、デプロイメントプロセスの改善やCIテストの強化、データベース依存性の解消など、システム安定性向上に向けたさまざまな改善策を進めています。
本記事では、GitHubがどのように障害に対応し、ユーザーに信頼性の高いサービスを提供し続けるために何をしているのかを詳しく解説していきます。
GitHub、4月のサービス障害対応の詳細
2024年4月、プログラミングの共有やバージョン管理のためのプラットフォームであるGitHubは、いくつかのサービス障害に直面しました。
これらの障害は、データベースロードバランサーの変更、プライマリデータベースインスタンスの過負荷、計算集約型のデータベースクエリ、そしてメーラーキューの問題という異なる原因によるものでした。
GitHubは、これらの問題に迅速に対応し、変更を元に戻したり、リソースをスケールアップしたり、バグのあるクエリを修正したりすることで、システムの安定性を取り戻すための措置を講じました。
また、GitHubは影響を受けた機能やサービスの改善を進め、将来同様のインシデントが起きるのを防ぐための対策を実装しました。
GitHubが取り組むシステムの安定性向上
GitHubは4月の障害対応を通じて、デプロイメントプロセスやCIテストの改善、問題のあるデータベース依存性の排除、不健全なジョブキューの一時停止など、システムの安定性を向上させるためのさまざまな対策を実施しました。
これらの対策によって、将来的なサービス障害のリスクを低減し、ユーザーに対してより信頼性の高いサービスを提供することを目指しています。
また、リアルタイムのシステム状況の更新や、エンジニアリングブログを通じて、ユーザーに対して透明性のある情報提供を心がけています。
Github 障害レポート (参考:Github Status)
GitHubのユーザーサポートと情報提供
GitHubは、障害が発生した際にユーザーに最新の情報を提供するために、ステータスページの更新やエンジニアリングブログによる詳細なレポートを公開しています。
これにより、ユーザーはGitHubのサービス状態をリアルタイムで把握し、発生した問題やその対策について理解を深めることができます。
さらに、GitHubはニュースレターを通じて、技術ガイドやベストプラクティスなどの有益な情報を提供しており、開発者がより効率的に作業を進めるための支援をしています。
Github ステータスページ (参考:Github Status)
出典:Github