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LangChain v0.2の新機能とコミュニティの最新動向

この記事のポイント

  • LangChain v0.2では、ユーザーインターフェースの改善とセキュリティ機能が向上しています。
  • JavaScriptでのマルチモーダル関数の追加により、開発者はテキスト、画像、ビデオ、オーディオなどを組み合わせた開発が可能になりました。

監修者プロフィール

坂本 将磨

Microsoft AIパートナー、LinkX Japan代表。東京工業大学大学院で技術経営修士取得、研究領域:自然言語処理、金融工学。NHK放送技術研究所でAI、ブロックチェーン研究に従事。学会発表、国際ジャーナル投稿、経営情報学会全国研究発表大会にて優秀賞受賞。シンガポールでのIT、Web3事業の創業と経営を経て、LinkX Japan株式会社を創業。

マルチモーダルな機能拡張やユーザーインターフェース(UI)の改善、セキュリティ機能の向上を図った「LangChain v0.2」の新機能が発表されました。

JavaScriptによる新機能の追加や、画像・ビデオ・オーディオのための構造化出力により多様なコンテンツ生成が可能となるほか、データセット操作の強化や品質管理評価プロンプトを通じた出力精度の向上が特徴です。

セキュリティ面でも「LangSmithガードレール」の導入で機密性の高いデータの扱いが安全になるなど、多角的な改善が目を引く内容となっています。

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LangChain v0.2の新機能とドキュメントの改善

LangChain v0.2では、ユーザーがより快適に作業できるよう、ドキュメントの改善が行われました。これによって、ツールキットを使用する際の理解を深め、効率的に活用することが可能になります。

また、JavaScriptでマルチモーダルな関数を呼び出す機能が追加され、これにより複数のモード(テキスト、画像、ビデオ、オーディオなど)を組み合わせた開発が行えるようになりました。
画像やビデオ、オーディオのための構造化出力が可能になることで、より幅広いコンテンツの生成と管理が簡単になります。

データセットの分割や実験の複数回実施といった機能も加えられ、品質管理のための新しい評価プロンプトを通じて、出力の精度を向上させることができます。

https://youtu.be/JivDaHOEXpk?si=t3-jnMZTiW6u_fgZ

LangChain v0.2のユーザーインターフェースとセキュリティ機能の向上

LangChain v0.2では、ユーザーインターフェース(UI)が更新され、より直感的で使いやすくなりました。
レスポンスの関連性をチェックする機能や特定のレスポンス基準に対するタグ付けが可能になり、これによりユーザーは自分のニーズに合わせたカスタマイズが行いやすくなります。

セキュリティ面では、LangSmithガードレールが導入され、機密コンテンツの取り扱いがより安全になりました。

これらの改善により、個人情報や企業秘密を含むデータを安心して扱うことができるようになります。
また、ニューヨークとサンフランシスコでのコミュニティイベントが発表され、参加するための教育リソースも用意されており、LangChainコミュニティとの交流と学びの場が拡がります。

LangChain v0.2の技術進歩とコミュニティ貢献

LangChain v0.2の技術進歩には、自己修正機能を持つコードアシスタントAIエージェントによる金融分析ツール、経費管理用のLangGraphなどが含まれています。
これらの新しいツールは、開発者や金融アナリストの作業効率を大幅に向上させる可能性があります。

NVIDIAとのコラボレーションによるGPU賞が提供されるコンテストも開催され、LangChainの技術を使ったイノベーションを促進します。
安全なPythonコード実行のためのDynamic Sessionsの統合やローカルNomic Embedのサポートにより、安全かつ柔軟な開発環境が提供されます。

また、MicrosoftのアドボケートによるLangChain.jsなど、コミュニティからの貢献も活発で、オープンソースフレームワークやGPTリサーチャーサポートが統合されています。

これにより、ユーザーはAIエージェントの作成やサーバーレスAIに関するチュートリアルやリソースを活用できます。

出典:LangChain

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監修者

坂本 将磨

Microsoft AIパートナー、LinkX Japan代表。東京工業大学大学院で技術経営修士取得、研究領域:自然言語処理、金融工学。NHK放送技術研究所でAI、ブロックチェーン研究に従事。学会発表、国際ジャーナル投稿、経営情報学会全国研究発表大会にて優秀賞受賞。シンガポールでのIT、Web3事業の創業と経営を経て、LinkX Japan株式会社を創業。

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