この記事のポイント
- この記事は、ChatGPTで表データを読み込む方法について説明しています。
- 表データを扱うことは、情報の整理や分析、計算に利用でき、ChatGPTの活用を最大化するために重要です。
- データを直接貼り付ける方法、Advanced data analysisを利用する方法、URLからデータを読み込む方法の3つを解説しています。
- 読み込むデータに欠損値がある場合や大量のデータを扱う際、セキュリティとプライバシーに注意が必要です。
監修者プロフィール
坂本 将磨
Microsoft AIパートナー、LinkX Japan代表。東京工業大学大学院で技術経営修士取得、研究領域:自然言語処理、金融工学。NHK放送技術研究所でAI、ブロックチェーン研究に従事。学会発表、国際ジャーナル投稿、経営情報学会全国研究発表大会にて優秀賞受賞。シンガポールでのIT、Web3事業の創業と経営を経て、LinkX Japan株式会社を創業。
AI技術としての自然言語処理は、我々の業務や研究に画期的な助けとなり得ますが、特に表データの読み込みはその重要性を増しています。
本記事では、ChatGPTで表を効率的に読み込み、活用する方法について詳しくご紹介します。表データの取り込みは、情報の整理や分析、さらには計算にまで役立つため、この機能の理解はChatGPTの利用を最大限に引き出す鍵となるでしょう。
ここでは、エクセルやスプレッドシートからの情報取り込み法や、URL経由でのデータ活用法をはじめ、適正なデータ処理のための各種方法について解説していきます。
また、実際の使用において重要となる注意点にも触れ、安全かつ効果的にChatGPTを使用するための指針を提供します。
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ChatGPTに表を読み込ませる方法
ChatGPTでデータを分析したい、表を読み込ませたい、業務の活用場面でそういうニーズは多くあります。
本記事ではChatGPTに表形式のデータを読み込ませる方法4つを丁寧にご紹介します。
方法1: データを直接貼り付ける
もっとも簡単な方法は、表データをコピー&ペーストして直接ChatGPTのプロンプト欄に貼り付けることです。
これは、小規模なデータセットを使用する際に有効です。以下の手順に従って実行してください。
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対象の表データをExcelやGoogleスプレッドシートからコピーします。
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ChatGPTの対話画面にペーストします。
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追加で指示を与えたい場合、指示を加えます
この方法は、簡単な小規模データに最適ですが、大規模なデータを取り扱う場合は次のAdvanced data analysisが推奨されます。
方法2: Advanced data analysisを利用する
ChatGPTの有料プランの機能にAdvanced data analysisというものがあります。
この高度な分析機能を用いることで、表形式のデータを読み取るだけではなく、そのデータをグラフ形式にしたり、計算や分析などを行うことが可能になります。
以下の手順に沿って実行してください。
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ChatGPT Plusに登録する
有料版のChatGPTであるChatGPT Plusに登録する必要があります。
ChatGPTは月額20ドルの料金が発生してしまいますが、Advanced data analysisを利用できるようになるだけではなく、複雑な質問にも対応できたり、最新の回答を得ることができるなどの様々なメリットが存在します。
GPT Plusへの登録方法や詳しい情報は以下の記事も参考にしてください。
【関連記事】
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➡ChatGPT Plusとは?その機能や無料版との違い、料金体系を徹底解説!
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設定画面を変更する
GPT Plusへの入会が完了したら、画面左下にある「…」(三点リーダー)をクリックします。
その後「プラス設定&ベータ」→「ベータ機能」から「高度なデータ分析」をオンにします。
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変更されたか確認する
最後に、変更が正しく反映されているか確認するために、ChatGPTの画面上で「Advanced Data Analysis」が利用可能になっているかチェックしてください。
以上の3ステップを行うことで、Advanced data analysisを利用することができます。
それでは実際に表形式のデータを読み込ませてみましょう。
OpenCourseWareのアイリスのデータを読み込ませてみます。
このようにファイルの中身を読み取り、内容を認識しています。このデータを分析させたり、計算させることも可能なため、様々な応用が期待できます。
方法3: URL先のデータを読み込ませる
ChatGPTは、Web上のURLからデータを読み込むこともできます。これにより、オンラインで利用できる表データをリアルタイムでChatGPTに取り込んで分析することが可能です。
ここでは、SeabornのGitHubリポジトリのアイリスデータセットを読み込ませてみましょう。このデータセットには「sepal_length」,「sepal_width」,「petal_length」,「petal_width」,「species」という列が含まれています。
このようにデータがWeb上にある時は、URLを読み込ませることでデータを入力することができます。
方法4:ファイルをアップロードする
ChatGPTは無料プランでもログインすることによりデータをアップロードすることが可能です。
ファイルアップロード画像
画面のようにドライブと接続することも可能ですし、コンプピューターから直接アップロードしても構いません。
適宜自身の使いやすい方法でアップロードしてみてください。
【関連記事】
ChatGPTにファイルをアップロードする方法を解説
ChatGPTに表を読み込ませるときの注意点
表形式のデータをChatGPTに読み込ませる際の注意点は以下の通りです
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欠損値の処理: データに欠損値が含まれている場合、適切な前処理(削除や代替値の挿入など)を行う必要があります。これを怠ると、分析結果に影響を与える可能性があります。
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データの大きさ: 大量のデータを読み込む場合、メモリ管理に注意し、必要に応じてデータを分割するか、必要な部分のみを読み込むようにしてください。
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セキュリティとプライバシー: データを読み込ませる前に、読み込ませてもよいデータなのかを確認する必要がります。読み込ませた情報はAIの学習に使われてしまうため、個人情報や機密情報の使用は避けましょう。
まとめ
この記事では、ChatGPTに表データを読み込ませる方法と、その際の注意点について解説しました。データの直接貼り付けからAdvanced data analysisの活用、ウェブ上のデータ取得まで、ChatGPTにはデータを効率的に処理する多様な方法が存在します。
表データの読み込み利用する際には、そのデータを入力して良いかどうか注意点とセキュリティの懸念を念頭に置き、適切な対応をすることが大切です。
本記事がChatGPT活用のサポートになれば幸いです。