この記事のポイント
- Domo AIは動画や画像からアニメーションを生成するAIツール
- テキストから画像生成など、多様な機能を搭載
- 初回無料、その後は有料プランを提供
- DomoAIは商用利用可能だが、著作権等に注意が必要
- WebサイトとDiscordの両方から利用可能
監修者プロフィール
坂本 将磨
Microsoft AIパートナー、LinkX Japan代表。東京工業大学大学院で技術経営修士取得、研究領域:自然言語処理、金融工学。NHK放送技術研究所でAI、ブロックチェーン研究に従事。学会発表、国際ジャーナル投稿、経営情報学会全国研究発表大会にて優秀賞受賞。シンガポールでのIT、Web3事業の創業と経営を経て、LinkX Japan株式会社を創業。
クリエイティブな作品制作には欠かせない存在となったAI技術ですが、中でも注目を集めるのが「Domo AI」です。
この記事では、画像や動画からアニメーションを生成するAIツール「Domo AI」について、その概要から具体的な利用方法まで詳しくご紹介します。
無料で手軽に始められる点が魅力で、ビジネス上での活用も期待される一方で、商用での利用にあたっては注意点もあります。
本記事を通じて、Domo AIの魅力と活用法を理解し、あなたのクリエイティブな活動に役立てていただければ幸いです。
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DomoAIとは
「DomoAI」は動画や画像からアニメーションを生成できるAIです。
さっそくですが、以下の2つの動画をご覧ください。
最初の動画がオリジナルの動画であり、二つ目の動画が「Domo AI」によって生成された動画です。
このように、もともとの動画の質感を変化させることで、アニメーション作品風の動画を生成することができるのです。
ビジネス上での活用も早くから期待されており、X(旧Twitter)でも連日DomoAIが話題になっています。
【リファレンスでスタイルモデルを自在に】@DomoAI_の新機能を使って、同一の動画を様々なリファレンスイメージでの変換デモ。
— 田中義弘 | taziku CEO / AI × Creative (@taziku_co) June 23, 2024
画像からスタイルを転送できることで利用できる範囲は劇的に広がる。期待の新機能です。#生成AI #動画生成AIpic.twitter.com/blmPz7zakV
DomoAIを使ってみた。 pic.twitter.com/0SW4Fuxwg8
— 大久保詩音|売れるD2Cデザイナー (@shinon_d2c) June 22, 2024
また、一般的な画像生成AIに搭載されている機能がほとんど揃っていることも、「Domo AI」の特徴です。
つまり、「DomoAIの機能はただ動画のテイストをアニメチックに変更するだけではない」ということです。
動画だけでなく、「一枚の画像データからアニメーション風の画像や動画を生成」、「テキストから画像を生成」、「画像自体のテイストを変更する」など、多様な機能を搭載しているのです。
そんな「DomoAI」は、DiscordというSNSを通じて利用することができ、その使い勝手の良さからユーザー数はどんどん伸びています。
類似サービス「Domo AI」に注意
今回の記事では、アニメーション作成の動画生成AIサービスである「DomoAI」を紹介していますが、同様の名前で運営母体も提供サービスも全く異なる「Domo AI」が存在しています。
このことはネット上で「Domo AI」と検索してみることで明らかになります。
同名のサービスがあることに注意
同名の「Domo AI」は、アニメーション制作ではなく、「toB向けデータ活用サービス」を提供しています。私たちが今回紹介するサービスとは違うものなのでご注意ください。
DomoAIの料金
「DomoAI」は、とても敷居が低く、アクセスすることで誰でも無料利用可能です。
しかしながら、2024年6月現在、その無料利用は最初の数回のみで、それより多く使う場合は、有料プランに変更する必要があります。
以下が料金プランの詳細です。
プラン名 | 料金 | 機能 |
---|---|---|
Freeプラン | Free | 初回15クレジット(約15枚の画像または約1本の動画) |
Basic Plan | $9.99 / 月 | • 毎月500クレジット分のファストモード(約500枚の画像または約30本の動画) • ウォーターマークなし • クレジットの追加購入可能 • 3つの並列ファストレーン • Regular Updatesでスタイルをすべてアクセス可能 |
Standard Plan | $19.99 / 月 | • Relaxモードで無制限の生成 • 毎月1200クレジット分のファストモード(約1200枚の画像または約80本の動画) • ウォーターマークなし • クレジットの追加購入可能 • 3つの並列ファストレーン • Regular Updatesでスタイルをすべてアクセス可能 |
Pro Plan | $49.99 / 月 | • Relaxモードで無制限の生成 • 毎月3000クレジット分のファストモード(約3000枚の画像または約200本の動画) • /videoと/moveはファストモードでのみ20秒生成 • ウォーターマークなし • クレジットの追加購入可能 • 6つの並列ファストレーン • Regular Updatesでスタイルをすべてアクセス可能 |
公式ページ掲載の料金設定
スタンダードプラン以降では、「リラックスモード」という機能を使いことができるようになります。
このモードにおいては、生成速度が遅くなる代わりに、クレジットを消費を抑えることができます。
そのため、大量に動画を生成する場合はスタンダードプラン以上がお得です。

DomoAIの商用利用について
「DomoAI」は商用利用が許可されています。
ただし、著作権、肖像権、商標を侵害するような形での利用は固く禁じられているので、使用にあたってはその点を注意する必要があります。
これらの内容は、公式のDiscordサーバーのFAQチャンネルから確認することができます。
【利用規約の確認方法】
まず、【faq】を選択し、その次に【「Who Owns the Copyright?(著作権は誰のものか?)」】を選択します。

Discord上で確認できる商用利用の内容について
以下は、Who Owns the Copyright?の和訳です。
あなたの創作物に対する権利はあなたにあり、個人的または商業的な目的で自由に利用することができます。
ただし、法的な理由から、有名人、漫画のキャラクター、その他の保護対象物を含む(ただし必ずしもこれらに限定されない)著作権または商標のある素材の使用はご遠慮ください。
これらのガイドラインを遵守することで、DOMOAIがコンプライアンスを遵守し、将来起こりうる法的紛争から免れることができます。
今回のケースでは、「Who Owns the Copyright?(著作権は誰のものか?)」を参照しましたが、それ以外にも「DomoAI」の活用にあたってチェックしておくと便利な項目が複数用意されています。
【関連記事】
AIで生成した作品の著作権はどうなる?注意点や実際の事例を徹底解説 | AI総合研究所
AI生成コンテンツの商用利用に関する概要と法的見解を解説し、適切な利用のための指針を提供します。
https://www.ai-souken.com/article/ai-generated-copyright-explanation
DomoAIの使い方
「Domo AI」を使うにあたって、Webサイトから利用するか、Discordを利用するかの二種類の方法があります
Webサイトで始める方法
今回はWebサイト上で「DomoAI」を動かすため、Googleアカウントでログインを進めます。(Discordアカウントでログインする方法はこちら)
以下のURLにアクセスします。ログインが求められるのでアカウント登録をしてログインしましょう。
DomoAI公式サイト

DomoAI Webサイト
Google アカウントでログインすると、以下のような操作画面に映ります。

ログイン後の画面
上記画像の「AIツール」では、4つの機能から選択することができます。
今回は一番右にある「Video」を用いて、ビデオの質感を変更して見たいと思います。
また、下部の「私のデータベース」という項目では、登録済みアカウントで生成されたコンテンツが随時蓄積されていくような設計になっている模様です。
さっそくコンテンツを作成していきましょう・
先ほどの画像の左端にある「Video」機能を選択します。そうすることで、以下の画面に映ります。
DomoAIの操作画面
画面左側のパネル上で生成する動画の設定を行うことができ、右側の広いスペース上で「ドラッグアンドドロップ」するか「右クリック」をすることで、動画をアップロードできます。

動画をアップロードした後、左側のパネルの設定を変更していきます。画像のイラストを浮世絵風にしてみます。
スタイルの変更

動画を生成するにあたって、スタイルの指定をはじめとした、詳細の設定に加えて、「プロンプト」も重要です。AIが動画を加工しやすくするために、このプロンプト部分に「どのような動画なのか」の情報を与えていきます。ここでは、「マリオとルイージが向かい合っています。」と入力しました。

動画の精度を高めるためにプロンプトを入力する
生成されるまで数分待つと、動画が生成されます。
生成された動画は、本記事冒頭で紹介した動画になります。
このように、「Domo AI」は簡単な操作であっという間に高品質で斬新なビジュアルを生成することができます。
Discordで始める方法
「Discord」を使い始めるためには準備が必要です。いかに、その準備のプロセスを示しました。
1.Discordへの登録
2.「Domo AI」との連携
1.Discordへの登録
Discordは、もともとゲームを楽しむ人たちの間で人気を博したチャットツールですが、最近では趣味のグループやビジネスシーンでも広く利用されています。
以下のリンクをクリックすると、Discordのトップページが表示されます。
Discord
Discordのトップページ
ページの中央に2つの選択肢が表示されますが、今回はブラウザで開きます。ブラウザで開いた後、ユーザーネームや生年月日などを設定することで、仮アカウントとしてDiscordを利用できるようになります。
「Domo AI」を利用するには、認証済みのDiscordアカウントが必要です。以下の手順を参考にして、まずDiscordのアカウントを作成してください。
1. Discord公式サイトにアクセス
2.「ログイン」をクリック
3.ログインボタンの下にある「登録」をクリック
4.メールアドレス&ユーザー名&希望のパスワードを入れてアカウントを作る
5.電話番号を入力してアカウントを認証済みにする
6.アカウントの作成後、ログインする
認証済みアカウントが作れたら、次は「Domo AI」側でも操作を行います。

2.「Domo AI」との連携
以下のURLにログインします。
https://discord.com/invite/domoai
「招待を受ける」を選択
「招待を受ける」を選択して以降、使用の目的やや年齢、言語設定などの諸々の諸設定を済ませます。基本的には画面の案内にしたがって設定を済ませていけば、以下の画像のような画面に遷移します。
DiscordのDomoAIページ

Discordの画面上では、画面右側の大きなウィンドウがチャット欄になっており、左側でチャットスペース(チャンネル)を選択することができます。例えば、以下の画像をご覧ください。
Discordのチャンネル
この画像上で黄色い枠で囲っているところが、全て「generate」についてのチャンネルです。これらのチャンネルのどれかを選択します。この記事では「generate-1」を選択しました。
チャンネルを選択した後、画面右下の入力欄にて「/」と入力します。
Discordのコマンド
「/」を入力することで、用意されたコマンドを実行することができます。例えば、「/」の後に「video」を入力すれば、「Video」についての機能を扱うことができるようになります。「/video」と入力すれば、以下の画像にあるような画面が表示されるはずです。
*「/video」と入力する*
「/video」の後に、「ファイルを添付してください」という記述と、「prompt」という記述が現れています。これは、先ほど紹介したWebページ上操作方法と同じです。つまり、「/video」と入力することで、「動画をアップロードする項目」と、「その動画に対する説明を記述する項目」が現れたのです。
ここまでくれば、先ほどと同じように、お好みの動画をアップロードし、動画の説明を記載してみてください。それらの準備が整い次第、メッセージを送信します。
これで終わりと思いきや、まだ続きがあります。先ほどのWebページの紹介であったような、スタイルの設定や秒数の指定をすることができる表示画面が出てきます。
生成する動画の設定を行い、「開始」を選択する
諸々の設定を行い、「開始」を選択することで、動画の生成がスタートします。
まとめ
本記事では、画像や動画からアニメーションを生成するAIツール「Domo AI」について紹介しました。Domo AIの基本的な機能や料金プラン、商用利用の可能性、そして具体的な使用方法をWebサイトとDiscordの両方で説明しました。
Domo AIは、既存の動画や画像をアニメーション風に変換できる他、テキストからの画像生成など多様な機能を持つことがわかりました。無料で始められる反面、本格的な利用には有料プランが必要であることも説明しました。
商用利用が可能である一方で、著作権や肖像権への配慮が必要な点も強調しました。今後、Domo AIのような生成AIツールがクリエイティブ産業にさらなる変革をもたらす可能性があります。ユーザーはこれらのツールを適切に活用し、新しい表現の可能性を探求していくことが期待されます。