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Runway Gen-2とは?使い方や料金、商用利用の可否を解説

この記事のポイント

  • Runwayは画像、動画、音声など多様なコンテンツの生成・編集が可能な統合AIプラットフォーム
  • 30以上のAIツールを提供し、一つのアプリケーション内で複数の機能を利用可能
  • 文章や画像から動画生成、フレーム補完、顔のぼかし、シーンの自動認識など独自の機能を搭載
  • 無料プランから無制限プランまで複数の料金体系があり、商用利用も可能
  • 日本語未対応や無料版の機能制限など、利用時の注意点にも留意が必要

監修者プロフィール

坂本 将磨

Microsoft AIパートナー、LinkX Japan代表。東京工業大学大学院で技術経営修士取得、研究領域:自然言語処理、金融工学。NHK放送技術研究所でAI、ブロックチェーン研究に従事。学会発表、国際ジャーナル投稿、経営情報学会全国研究発表大会にて優秀賞受賞。シンガポールでのIT、Web3事業の創業と経営を経て、LinkX Japan株式会社を創業。

多彩なクリエイティブツールを提供するAIプラットフォーム「Runway」は、動画や画像、音声など、様々なコンテンツの生成から編集までをサポートします。

本記事では、Runwayの機能に焦点を当て、その魅力と利用方法を詳しく解説します。 また、Runwayは幅広いニーズに対応し、利便性が高いツールですが、日本語非対応や無料版の制限など、実際に使用する際の注意点にも言及します。

各種料金プランや商用利用の条件等、詳細な情報も提供し、Runwayがビジュアルコンテンツ制作にもたらす変革の可能性を検証します。

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Runwayとは

まずはRunwayという企業の活動に注目してみましょう。
Runwayとは、多様な機能が搭載されたAIプラットフォームです。そこでは、画像や動画から3Dテクスチャに至るまでの多様なコンテンツを生成することができ、さらには編集のためのツールまでが高い水準で揃えられています。

Runwayを理解するにあたって重要なポイントの一つは、共同創業者の2名が双方とも芸術制作や研究を出自としているところにあります。
動画生成AIや画像生成AIは、Runway以外にも存在していますが、それらとの大きな違いは、彼らの持つ目標のスケール感です。

「動画や画像を生み出せる」ということに限らず「AIが具体的にどのようにしてコンテンツ作成者をエンパワーメントするのか」といった視点から、AIの活用を普及するような活動をしています。

例えばそれは、RunwayのWebページにおける「About us」の部分からも伝わってきます。

Runway は、 AIを使用した次世代のストーリーテリングツールを発明するために
2018年に設立されました。私たちの使命は、革新的なテクノロジーを通じて
コン​​テンツ作成を可能にし、創造性の新たな波を解き放つことです。
RunwayStudiosはRunwayのエンターテイメントおよび制作部門であり、
次世代のストーリーテラーのための制作パートナーおよびプラットフォームとして
機能します。


この記述から、Runwayは「あくまでもAIによって作成されるコンテンツそれ自体が面白くなることや、作りやすくなることを主眼において活動していること」がわかります。


【最新モデル】Runway Gen-3 Alphaとは

[Runway Gen-3 Alphaは、Runwayが開発した最先端の動画生成AIモデルです。

高品質で詳細な10秒間の動画クリップを生成でき、複雑なシーンの変更や幅広いシネマティックなオプション、詳細なアートディレクション機能を備えています。

Runway Gen-2とRunway Gen-3の違い

以下は、Runwayの動画生成AIモデル「Gen-2」と「Gen-3 Alpha」の主な違いをまとめたテーブルです。

特徴/機能 Runway Gen-2 Runway Gen-3 Alpha
動画の長さ 最大16秒 5秒~最大10秒
生成方法 テキスト、画像、ビデオクリップから生成 テキストから動画、画像から動画、テキストから画像など多様なタスク
Motion Brush 静止画の特定部分を動かす機能 改良されたMotion Brush機能
Director Mode カメラの動きをシミュレートする機能 詳細なアートディレクション機能
インフラ 記載なし 大規模なマルチモーダルトレーニング用の新しいインフラ
安全対策 記載なし 改良された視覚的モデレーションシステム、C2PA証明標準
カスタマイズ 記載なし エンターテインメントやメディア業界向けのカスタムバージョン
コントロールモード Motion Brush、Director Mode Motion Brush、Advanced Camera Controls、Director Mode


現時点では、生成可能な動画秒数の点ではGen-2に軍配が上がるものの、Gen3はより高品質な動画生成、複雑なシーンの変更、アートディレクション機能など、さまざまな改良が加えられています。


Runwayの特徴

1.多様なAIツール

Runwayは30以上の多様なAIツールを提供しており、幅広いクリエイティブ作業がサポートされています。

大きく分ければ、4種類の機能から構成されています。そして、その4つの機能ごとで多様なことができるようになっています。
Runway_function
Runwayにおける4種類の機能項目


これらの4つでは、例えば以下で列挙するような機能を使うことができます。

・文章の内容を元にして動画を生成する

・静止画(画像)の内容を元にして動画を生成する

・文章の内容を元にして動画を生成する

・数クリックで画像の背景を削除

・数クリックで画像の細部を削除

・ビデオをスーパースローモーションにする
・画像を動かす

・人間の顔を判定してモザイクをかける

2.一元化されたプラットフォーム

また、それらの複数の機能が、Runwayという一つのアプリケーション内で使えます。これにより、複数のソフトウェアやプラグインを使い分ける必要がなくなります。

他のサービスは画像生成や特定のタスクに特化していることが多いですが、このような形で全ての工程がアプリ1つで完結しているというのは作業効率が上がります。

3.クリエイティブコミュニティへの貢献

Runwayはアーティストによって設立された会社であり、クリエイティブコミュニティの発展と支援に力を入れています。他のサービスではこのようなコミュニティ機能が限定的であるか、存在しないことが多いです。
他の画像生成AIサービスでは、Midjourneyなどもコミュニティの形成に力を入れるという趣旨の発言をしています。

以上がRunwayの大まかな特徴となります。

それでは、Runwayの大まかな概要が掴めたところで、具体的な使い方を見ていきましょう。


Runwayの使い方

Runwayを使うにはアカウント登録が必要です。そして、無料でも様々な機能が使えます。下記URLからRunwayのWebページへとアクセスし、ログインしましょう。
Runway公式ページ

ログインが完了すると、このようなページに案内されます。

Runway_top1
Runway_Top page 参考:Runway

左の列を操作することで各種機能を選択できます。


画像/文章から動画を作成する

画面中央にて、表示されているピンク色のアイコン(「Start Generating」)を選択しましょう。

Runway_top2
Runway_Top page 参考:Runway


ここでは、アップロードした画像や入力した文章から、動画を生成することができます。
各ボタンについての説明は以下を参考にしてください。
Runway_1
Runway_Image/text to movie 参考:Runway

各番号の説明

1:画像をアップロードできます。画像の内容をAIが解析し、映像の反映します。
2:文章を入力できます。文章の内容をAIが解析し、映像に反映します。
3:画像が出力されます。
4:出力される動画のアスペクト比を選択できます。
5:出力される動画のスタイルを変更できます。
6:出力される動画におけるカメラの動きを選択できます。
7:選択した部分のアニメーションの方向をx,y,z軸で指定できます。
9:動画の保存先を選択できます。Runwayでは、生成した動画や使用した画像は、同プラットフォーム内での他の機能でも使用できるため、保存先を選択できるようになっています。


例えば、①の機能を用いて以下の画像から動画を生成してみます。画面左上の「Drag and drop an image」を選択肢し、手元にある画像をアップロードしましょう。
Runway_2
Runway_text to movie 参考:Runway

画像をアップロードしてから「Generate 4s」を押すと、以下のような4秒のショート動画が作成されます。

https://youtu.be/1Egtx6Y0h0k


雲の動きに合わせて光がこちら側に差し込んできたり、寄せては返す波模様の中にサメのヒレ?のような黒の物体が出てきたりしていますね。

ここまでで操作したことは画像をアップロードしたことのみです。

さらに工夫を施すことでリッチな動画を作っていきましょう。
試しに、6のカメラの動きの値を変更してみます。例えば、真ん中下の「Tilt」とその横にある「zoom」を操作してみます。
Runway_3
Runway_text to movie Runwayより


「Tilt」はカメラを上下に回転させることをさしており、「zoom」と組み合わせることで劇的な効果を作ることができます。以下の動画のようになりました。最初の静止画のテイストを保ちつつ、カメラワークまで行われた動画を簡単に作成することができました。

https://youtu.be/1Egtx6Y0h0k


画像と画像をつなげる(イメージ補完)

次に行うのはフレーム補完ツールです。
異なる複数枚の画像同士が、映像として滑らかに連続するような編集を行ってくれます。

以下の画像のように、ホーム画面上でフレーム補完ツールを選択することで、使用できます。
Runway
Runwayのイメージ補完


お好みの画像をいくつか選択し、あとは 「Generate」ボタンを選択するだけ。このような、画像同士の間を埋め合わせるような形の映像が数秒で作成できてしまいます。

https://youtu.be/6684gYfDzTc


【編集】顔をぼかす

次は、編集機能からの紹介です。

https://www.youtube.com/watch?v=dbpmxE_zXqs

この機能は、アップロードした動画の中から自動で人の顔を検知して、修正(モザイク)を掛けるものです。例えば、商用利用したい映像などで関係者ではない人の顔が写っていた場合、肖像権の侵害にならないようにモザイクをかける必要があります。こういった編集もワンタップで処理されます。


【編集】シーンの自動認識と分割

この機能では、RunwayのAIが動画から映像の変化、オーディオの遷移、ショットの変更などを検出し、それらの異なるシーンや場面を自動的に識別して動画を分割します。動画をアップロードすることで、AIによる自動分割が行われ、それぞれの分割されたシーンを個別の動画ファイルとして書き出すことができます。

https://www.youtube.com/watch?v=d2g6N9n7y-Q


この機能を使うことで、今まで手作業で行っていたカット作業などを効率化できるでしょう。


【編集】オブジェクトの自然な削除

アップロードされた動画から特定のオブジェクトを消去し、その背景を自然に修復する機能を指します。例えば、写り込んでほしくない人物が映っている場合、その人物を選択して削除することができます。

https://www.youtube.com/watch?v=ow939cJ9uYc


Runwayで音を作成/編集する

今までの紹介では、ビジュアルを生成する機能をメインに取り上げていましたが、Runwayは音にもアプローチしています。
そして、ビジュアル同様に、そこでも多様な機能が提供されています。

例えば、以下のような機能です。

・不要な背景ノイズを即座に除去する「Clean Audio」機能
・オーディオやビデオから無音部分をカットしたりすることができる「Remove Silence」機能
・ビデオファイルや音声ファイルを解析してテキストに変換する「Transcript」機能

テキストから音声への変換や、音声の調子や特徴を変更するツール、さらには音楽トラックを生成するAIモデルなど、多岐にわたる機能が搭載されています。

ユーザーはこれらのツールを使って、映像作品に合わせたサウンドトラックの作成、ポッドキャストの音声編集などを行うことができます。


Runway利用時の注意点

Ranwayは幅広いユーザーにとって非常に有益なツールですが、その利用にはいくつか注意点があります。

日本語には未対応

今までの操作画面を通じてすでにお気づきかもしれませんが、Runwayは日本語対応しておりません。直感的に操作できるデザインになっているため、そこまで苦労するわけではありませんが、日本版としてローカライズされていないため、偏りがあることは事実です。

また、Runwayは動画解説なども豊富ですが、その多くが英語での説明となります。

無料版には制限がある

AIツールへのアクセスが限定されており、クレジット数、エクスポートの解像度、ストレージ容量、利用可能なプロジェクト数に制限があります。月に125クレジット(約25イメージ分)が提供されますが、追加クレジットの購入はできません。


Runway Gen-2の料金体系

有料プランは段階別で用意されており、各プランによって自由度が変わっています。

各プラン 料金 クレジット/1ヶ月 特徴(抜粋)
無料プラン Free 125クレジット 部分的なAI Magic Toolsへのアクセス。
クレジット数、エクスポートの解像度、ストレージ容量、
利用可能なプロジェクト数への制限。
標準プラン 15ドル 625クレジット 解像度の向上、作成したコンテンツに付随するロゴマークの削除、
100GBのアセット容量、無制限のビデオ編集プロジェクトなど
プロプラン 35ドル 2250クレジット 500GBのアセット、その他機能多数
無制限プラン 95ドル 無制限 プロプランの全機能に加えて、無制限のビデオ生成が可能、
その他機能多数

プラン同士の特徴について整理してみましたが、あくまでも参考程度にご覧ください。

料金大家は変更させる可能性があります。最新情報はRunway公式サイトで確認することをおすすめします。


Runwayの商用利用について

現時点での公式な情報によると、Runwayで生成または編集されたコンテンツの商用利用には、いくつか注意点があります。

  • 無料プランでは、生成されたコンテンツにRunwayのウォーターマークが付与され、商用利用に制限がある場合があります。
  • 有料プランでは、ウォーターマークなしでコンテンツを生成・編集でき、商用利用が可能です。ただし、利用規約に従う必要があります。
  • コンテンツの著作権については、ユーザーが一定の権利を持ちますが、Runwayが定める利用規約の範囲内に限られます。


したがって、Runwayで生成・編集したコンテンツを商用利用する際は、各プランの詳細と利用規約を十分に確認し、適切なプランを選択することが重要です。また、著作権についても、利用規約を理解したうえで活用することが求められます。

Runwayの利用規約は変更される可能性があるため、常に最新の情報を公式サイトで確認するようにしましょう。
【参考】Runway 利用規約


まとめ

Runwayの概要、使い方、各種機能と料金について解説してきました。
記事内で紹介した機能以外にも、RunwayにはまだまだAIが搭載されたツールが用意されています。

これほどまでにも多機能であるにも関わらず、無料版でたくさんのコンテンツが生成可能です。実際に触っていく中で、自分のやりたいことに適した方法を発見することがおすすめです。

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監修者

坂本 将磨

Microsoft AIパートナー、LinkX Japan代表。東京工業大学大学院で技術経営修士取得、研究領域:自然言語処理、金融工学。NHK放送技術研究所でAI、ブロックチェーン研究に従事。学会発表、国際ジャーナル投稿、経営情報学会全国研究発表大会にて優秀賞受賞。シンガポールでのIT、Web3事業の創業と経営を経て、LinkX Japan株式会社を創業。

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