この記事のポイント
- この記事では早稲田大学が取り組むデジタル改革と自動化の詳細について紹介しています。
- WASEDA VISION 150を掲げ、経理業務の効率化と自動化を目指してRPAやPower Automateを導入しました。
- 導入により、業務工数の大幅削減やミスリスクの排除などの成果を挙げています。
監修者プロフィール
坂本将磨
Microsoft AIパートナー、LinkX Japan代表。東京工業大学大学院で技術経営修士取得、研究領域:自然言語処理、金融工学。NHK放送技術研究所でAI、ブロックチェーン研究に従事。学会発表、国際ジャーナル投稿、経営情報学会全国研究発表大会にて優秀賞受賞。シンガポールでのIT、Web3事業の創業と経営を経て、LinkX Japan株式会社を創業。
教育機関におけるデジタル改革は止まるところを知らず、その一環として早稲田大学が挑んでいる自動化とデジタルトランスフォーメーションについての取り組みを本記事で詳しくご紹介します。WASEDA VISION 150を掲げ、アカウンティングセンターの集約に伴う経理業務の効率化、RPAとPower Automateを用いたハイパーオートメーションの導入を通じて、業務の自動化推進に成功し、登録業務の生産性向上やミスリスクの排除など顕著な成果を収めています。デジタル技術を駆使し未来へと進化を遂げる早稲田大学の姿をぜひご覧ください。
自治体で活用できるAIおよびDX導入事例をご紹介します。自治体では、生成AIをチャットボットとして自治体独自の情報を活用する事例が多く報告されています。セキュリティの観点からAzureクラウド上で構築されている例が大半を占めています。
AIの導入の活用法は、業界ごとに異なり、採用されるシステムも多様です。この記事を通して 「導入アイデア・あなたに使えるサービス・導入のポイント」 の参考になれば幸いです。弊社ではAI導入の最初の窓口としてAI総合研究所を運営しています。導入のお悩みはご気軽に弊社にご相談ください。
【導入事例概要】
1882年に創立された早稲田大学では、創立者・大隈重信の理念を継承し、"WASEDA VISION 150"としてデジタルトランスフォーメーションに取り組んでいます。
特に経理業務の効率化、RPA導入、Power Automateを活用したハイパーオートメーションが実践されており、これにより業務の自動化が加速しています。
【導入の背景】
早稲田大学のDXを推進する方々
2012年、早稲田大学は150周年に向けた長期ビジョン"WASEDA VISION 150"を策定。
さらに2020年1月の"WASEDA VISION 150 AND BEYOND"では、2040年には日本で、2050年までにアジアで最も学びたい大学となる目標を掲げ、デジタル化を推進しています。
【元々の課題】
早稲田大学では約130部門で行われていた経理処理をアカウンティングセンターに集約し、効率化に取り組む中で、新システムの導入に伴い業務処理内容が拡大されるという課題に直面しました。RPAによる生産性の向上が求められました。
【解決策】
対策として、RPA製品の選定から検証、導入に至るまでの取り組みが始まり、毎年20万件以上の支払伝票の自動登録実現しました。
2022年には職員業務のトランスフォーメーション推進プロジェクトが始動し、Power Automateが主要ツールとして採用されました。
【効果】
具体的な成果として、銀行口振依頼書送付口座登録業務の自動化など、経理処理電子申請化の取り組みにより、業務工数5~6割削減、システム登録までの時間短縮、転記ミスリスクの排除が実現しました。
「銀行口座振込依頼書送付/口座登録業務」の電子化
「自動化可能な領域拡大」のイメージ