この記事のポイント
- この記事はNXグループのDX推進とIDガバナンス革新について述べています。
- Azure AD P2の導入によりアクセス権の自動化とセキュリティ向上を実現し、コスト削減にも成功しました。
監修者プロフィール
坂本将磨
Microsoft AIパートナー、LinkX Japan代表。東京工業大学大学院で技術経営修士取得、研究領域:自然言語処理、金融工学。NHK放送技術研究所でAI、ブロックチェーン研究に従事。学会発表、国際ジャーナル投稿、経営情報学会全国研究発表大会にて優秀賞受賞。シンガポールでのIT、Web3事業の創業と経営を経て、LinkX Japan株式会社を創業。
DX推進とセキュリティ強化に向けた画期的な取り組みとは?NXグループはその解をAzure Active Directory Premium 2(Azure AD P2)の導入に見出しました。企業ロゴが象徴するように、2037年ビジョンを実現するために、IDガバナンスの自動化でアクセス権の管理を効率化し、セキュリティを向上させると同時に、コスト削減も果たしました。本記事では、手動でのライセンス管理による時間と労力の浪費に着目し、その課題を解決したNXグループの事例を詳しく解説します。デジタル変革を目指す幅広い業界の参考となるソリューションがここにあります。
活用できるAIおよびDX導入事例を多様な業種でご紹介します。昨今のビジネス現場では、自社サービスに生成AIを活用する事例、自社効率性の向上の事例が多く報告されています。AIの導入の活用法は、業界ごとに異なり、採用されるシステムも多様です。
この記事を通して 「導入アイデア・あなたに使えるサービス・導入のポイント」 の参考になれば幸いです。弊社ではAI導入の最初の窓口としてAI総合研究所を運営しています。導入のお悩みはご気軽に弊社にご相談ください。
【導入事例概要】
NXグループの企業ロゴ
NXグループは、2037年ビジョンの実現に向けてデジタルトランスフォーメーション(DX)を加速させ、サイバーセキュリティ強化の一環としてAzure Active Directory Premium 2(Azure AD P2)を導入しました。エンタイトルメント管理を活用することで、アクセス権の自動化と効率化、セキュリティの向上を図り、同時にライセンスコストの適正化に成功した事例です。
【導入の背景】
2022年1月にホールディングス体制へ移行したNXグループは、デジタルトランスフォーメーションを推進しています。多岐に渡るレイヤーでセキュリティ対策を施し、IT資産のアクセスライフサイクル管理に務めてきましたが、従来の手動プロセスでは時間がかかり、非効率的な問題を抱えていました。
【元々の課題】
グループ全体のライセンス管理が手動で行われ、ライセンスの把握にムラが発生していました。また、手動プロセスにより申請から承認まで2~3週間と長期間必要で、ライセンスが使われていない状態や、退職者のシステムアクセス問題などセキュリティリスクもありました。
【解決策】
Azure AD P2によるエンタイトルメント管理の導入を決定しました。これにより、アクセス要求のワークフロー、権限の割り当て、レビューや失効処理を自動化し、大規模な管理が可能になりました。また、テレワークの急な需要にも対応し、スムーズなツール配布とBYOD利用の申請プロセスを実現しました。
【効果】
Azure AD P2を活用することでアクセス権の申請・承認プロセスが自動化され、2~3週間かかっていたプロセスが迅速化されました。セキュリティは強化され、役職や任期に応じた権限管理の自動化、コスト面でのムダの削減、情報資産の適正な管理など多方面にわたる改善が達成されました。