この記事のポイント
- 本記事は「Network of Intelligent Camera Ecosystem (NICE)」アライアンスについて解説しています。
- Microsoft Azureを基盤とする安全かつプライバシー重視のIoTビデオカメラエコシステムの構築を進めています。
- NICEアライアンスによって、技術進歩と倫理的配慮が結びついた新たなIoT利用が可能となっています。
- パートナー企業はアライアンスの基準に沿って製品開発を行い、効率よくプライバシー保護を施したシステムへの移行が可能です。
監修者プロフィール
坂本将磨
Microsoft AIパートナー、LinkX Japan代表。東京工業大学大学院で技術経営修士取得、研究領域:自然言語処理、金融工学。NHK放送技術研究所でAI、ブロックチェーン研究に従事。学会発表、国際ジャーナル投稿、経営情報学会全国研究発表大会にて優秀賞受賞。シンガポールでのIT、Web3事業の創業と経営を経て、LinkX Japan株式会社を創業。
IoTデバイスの普及に伴い、管理される大量のデータとプライバシー保護が関心事となっています。特にIoTビデオカメラは、その映像データによるプライバシー侵害のリスクが懸念されています。本記事では、Scenera社が立ち上げた「Network of Intelligent Camera Ecosystem (NICE)」アライアンスの取り組みに焦点を当てます。同アライアンスは、Microsoft Azureを基盤としたエコシステムを用いて、プライバシー保護を重視したIoTビデオカメラソリューションの構築を進めており、これにより、安全かつ持続可能なIoT利用が可能になることを目指しています。IoTとプライバシー保護をテーマにしたこのエコシステムは、技術進歩と倫理的配慮が結びつく新たな可能性を示唆しています。
ITシステム開発分野に活用できるAIおよびDX導入事例をご紹介します。ITシステム開発の分野では、自社サービスに生成AIを活用する事例、自社効率性の向上の事例が多く報告されています。AIの導入の活用法は、業界ごとに異なり、採用されるシステムも多様です。
この記事を通して 「導入アイデア・あなたに使えるサービス・導入のポイント」 の参考になれば幸いです。弊社ではAI導入の最初の窓口としてAI総合研究所を運営しています。導入のお悩みはご気軽に弊社にご相談ください。
【導入事例概要】
Scenera社の企業ロゴ
Scenera社は、IoTビデオカメラのプライバシー保護のため「Network of Intelligent Camera Ecosystem (NICE)」アライアンスを立ち上げました。このグローバル基準を用いて、パートナー企業は自社製品を開発し、Microsoft Azureを基盤としたエコシステムに参加しています。
【導入の背景】
IoT導入のポイント
IoTデバイスの普及が進む中、技術的な進歩が注目されていましたが、長期的に持続可能なエコシステム構築は見過ごされがちでした。特にIoTビデオカメラでは、技術よりもプライバシー保護の懸念が最大の障害となっていました。
【元々の課題】
IoTビデオカメラの普及における課題は技術的な側面より、ユーザーのプライバシーへの懸念でした。ビジュアルデータを通じてプライバシー侵害が起こるリスクを如何に低減するかが問題とされており、信頼できるエコシステムの欠如が課題でした。
【解決策】
Microsoft Azureを活用したNICEアライアンスのシステム
Sceneraは、クラウドからエッジへのエンドツーエンドのオーケストレーションを提供することで、コスト、効率、プライバシーを最大化するソリューションを提供。特にMicrosoft Azureの採用により、セキュアで信頼性の高いインフラが高度な価値を提供しました。
【効果】
NICEアライアンスを利用することで、パートナー企業はカメラセンサーの活用とインテリジェント・カメラ向けのアプリケーション開発に注力でき、プライバシー保護とセキュリティを確保しつつ効率的なクラウドエコシステムへと移行しました。顧客パートナーであるSI Corp.はSceneraの技術導入により、コスト効率の良い監視システムを実現できたと報告しています。