AI総合研究所

AI革新でパナソニック電シェーバー高性能化

この記事のポイント

  • この記事はパナソニックの電シェーバーの性能向上について説明しています。
  • AI技術を利用してLAMDASHシリーズのモーター出力を15%向上させることに成功しました。
  • 新たに開発されたAIを用いた設計手法は、進化的アルゴリズムを活用しています。
  • その結果、数日で人間の設計者が数カ月かけて達成していた成果を上げることが可能になりました。
  • AIによる設計手法の導入による効果として、新しい革新的な製品設計への期待が高まっています。

監修者プロフィール

坂本将磨

Microsoft AIパートナー、LinkX Japan代表。東京工業大学大学院で技術経営修士取得、研究領域:自然言語処理、金融工学。NHK放送技術研究所でAI、ブロックチェーン研究に従事。学会発表、国際ジャーナル投稿、経営情報学会全国研究発表大会にて優秀賞受賞。シンガポールでのIT、Web3事業の創業と経営を経て、LinkX Japan株式会社を創業。

AI技術の進化によって、電動シェーバーの性能向上が可能となりました。本記事では、パナソニックホールディングスがどのようにAIを活用して、20年以上の歴史を持つLAMDASHシリーズの電シェーバーのモーター設計を革新し、出力を15%も向上させたのかについて詳しく紹介します。長年の改良による設計の伸びしろが限界に近づきつつあった中で、AIを用いたゼロベース設計手法を開発し、人間の設計者にはかかりがちだった時間を大幅に短縮。この導入事例を通して、AI技術が製品開発にもたらす革新の可能性と実際の成果を探ります。

製造業界のAIおよびDX導入事例をご紹介します。製造業界では、IoTを用いたシステム、ロボット化の技術、ビッグデータを用いた活用が多く報告されています。AIの導入の活用法は、業界ごとに異なり、採用されるシステムも多様です。
この記事を通して 「導入アイデア・あなたに使えるサービス・導入のポイント」 の参考になれば幸いです。弊社ではAI導入の最初の窓口としてAI総合研究所を運営しています。導入のお悩みはご気軽に弊社にご相談ください

【導入事例概要】

パナソニックホールディングスは、AIを活用して、電動シェーバーLAMDASHシリーズのモーターを設計することに成功し、従来の人間の設計者によるものより出力を15%向上させました。

【導入の背景】

LAMDASHは20年以上の歴史を持つ製品で、小型化と高効率化のため地道な改良が続けられてきたが、設計の伸びしろが限られてきていました。

【元々の課題】

リニアモーターを採用しているLAMDASHにおいて、モーターの出力を更に高めることは大きな課題でした。技術者たちはこれを実現できれば、より革新的な製品設計が可能になるという期待を抱いていました。

【解決策】

そこでパナソニックは人間の経験と勘に基づいた設計に頼らず、AIを用いたゼロベースでの設計手法を開発しました。人が進化する過程を模した進化的なアルゴリズムを組み込んだAIにより、従来の設計にない革新的な構造が誕生しました。
AIによるゼロベースの設計
AIによるゼロベースの設計

【効果】

開発されたAI設計手法により、15%の出力向上が実現しました。人間の設計者は数カ月かけて数%の改善を積み重ねることが普通であったが、AIであれば数日で同様の成果を上げることが可能になりました。

AIによって設計されたシェーバーAIによって設計されたシェーバー

【出典】

パナソニックホールディングス事例、Nikkei XTECHより

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編集者

坂本将磨

Microsoft AIパートナー、LinkX Japan代表。東京工業大学大学院で技術経営修士取得、研究領域:自然言語処理、金融工学。NHK放送技術研究所でAI、ブロックチェーン研究に従事。学会発表、国際ジャーナル投稿、経営情報学会全国研究発表大会にて優秀賞受賞。シンガポールでのIT、Web3事業の創業と経営を経て、LinkX Japan株式会社を創業。

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