この記事のポイント
- この記事ではMicrosoft Azureのセキュリティ強化について詳しく説明しています。
- Microsoft Copilot for SecurityがAzureのWAFとFirewallに統合され、セキュリティ分析の効率と精度が向上しています。
- 新技術は2024年5月21日のMicrosoft Buildイベントで公開プレビューされる予定です。
- また、同年のRSAイベントで製品展示を行いコミュニティへの認知を高める計画があります。
監修者プロフィール
坂本 将磨
Microsoft AIパートナー、LinkX Japan代表。東京工業大学大学院で技術経営修士取得、研究領域:自然言語処理、金融工学。NHK放送技術研究所でAI、ブロックチェーン研究に従事。学会発表、国際ジャーナル投稿、経営情報学会全国研究発表大会にて優秀賞受賞。シンガポールでのIT、Web3事業の創業と経営を経て、LinkX Japan株式会社を創業。
情報セキュリティの脅威対応を効率化し、その精度を向上させることは今日のビジネス環境において不可欠です。
本記事では、MicrosoftがAzureのセキュリティ機能を強化し、作業効率および分析精度の両方を向上させた具体的な取り組みについてご紹介いたします。
AIを活用したMicrosoft Copilot for Securityが、「Azure Web Application Firewall(WAF)」と「Azure Firewall」に統合されたことで、セキュリティアナリストの作業を革新的にサポートし、脅威検出と対応時間の短縮を実現します。
Microsoft Copilot for Securityによるセキュリティ分析の高速化
MicrosoftがAI技術を活用してセキュリティ分析を高速化するために、Azure Web Application Firewall(WAF)とAzure FirewallにMicrosoft Copilot for Securityを統合しました。
この技術は、セキュリティデータを素早く分析し、貴重な洞察を提供するための生成的AIを用いています。
この結果、セキュリティアナリストの作業効率が22%向上し、分析の精度も7%改善されるという大きな進歩を遂げています。
Copilotは自然言語インターフェースを持っており、これにより日々のルーチン作業が自動化されます。
加えて、スタッフのスキル向上をサポートし、複雑なデータを簡単な要約に変えてくれるため、インシデントへの迅速な対応が可能になります。セキュリティアラートやトラフィックデータの分析を手助けし、脅威の検出と対応時間の短縮に寄与します。
また、Copilotはデータを豊かにすることで脅威分析を効率化し、異なるAzure Firewall間での脅威の相関を理解するのにも役立っています。
Copilot for SecurityがAzure FirewallおよびAzure WAFプラグインとどのように連携するか
Copilot for Securityの公開プレビューと今後の展開
Microsoftは、セキュリティ、プライバシー、コンプライアンスを重視しながら、Copilot for Securityを現在一部の顧客に提供しています。
そして、このツールは2024年5月21日にMicrosoft Buildイベントで公開プレビューされる予定です。
公開プレビューを通じて、より多くのユーザーからのフィードバックを得ることができるため、製品の改善と洗練に繋がります。
さらに、Microsoftはセキュリティ業界の大きなイベントであるRSA 2024でCopilot for Securityを展示することも計画しており、これにより製品の知名度を高め、セキュリティコミュニティにその価値を広める機会を得ることができます。
公開プレビューと展示会における積極的なデモンストレーションは、製品の実用性と有効性をアピールする絶好の機会となります。
出典:Microsoft