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Apple Intelligenceとは?主要機能10選、使い方、対応デバイスを徹底解説

この記事のポイント

  • Apple Intelligenceは、iPhone, iPad, Mac向けの高度にパーソナライズされたAI機能群
  • 文章作成支援(Writing Tools)や画像生成(Image Playground)など多様な機能を提供
  • 進化したSiriはより自然な対話とアプリ連携を実現、ChatGPTとも統合
  • オンデバイス処理とPrivate Cloud Computeにより高いプライバシー保護を両立
  • M1チップ以降のデバイス、最新OSが必要 (日本語は2025年4月対応)
坂本 将磨

監修者プロフィール

坂本 将磨

XでフォローフォローするMicrosoftMVP

Microsoft MVP・AIパートナー。LinkX Japan株式会社 代表取締役。東京工業大学大学院にて自然言語処理・金融工学を研究。NHK放送技術研究所でAI・ブロックチェーンの研究開発に従事し、国際学会・ジャーナルでの発表多数。経営情報学会 優秀賞受賞。シンガポールでWeb3企業を創業後、現在は企業向けAI導入・DX推進を支援。


Appleが発表した「Apple Intelligence」とは一体何なのか?単なるAIアシスタントとは違う、その「パーソナル・インテリジェンス」の全貌を知りたいと思いませんか?

これまでのAI機能とは一線を画す、ユーザー一人ひとりに最適化された、高度な機能がiPhone、iPad、Macに統合されました。しかし、具体的に何がどう変わり、私たちの生活や仕事をどう豊かにするのか、まだ不明瞭な点も多いでしょう。
本記事では、この「Apple Intelligence」について、基礎から応用までを徹底的に解説します。
文章作成支援、画像生成、進化したSiri、プライバシーを守る仕組みなど、主要な機能とその使い方、対応デバイス、そして他社AIとの違いまで、詳しくご紹介します。

Apple Intelligenceとは

Apple Intelligence
Apple Intelligenceイメージ

Apple Intelligenceとは、Appleが発表した、iPhone、iPad、Mac向けの革新的なAI機能群です。
従来のAIアシスタントとは一線を画し、「パーソナル・インテリジェンス・システム」と呼ぶにふさわしい、高度な個人最適化コンテキスト理解を実現しています。2025年4月より日本語にも対応しています。

Apple Intelligenceの対応デバイスとOS

Apple Intelligenceを利用するには、以下のデバイスとOSが必要です。

お使いのデバイスが対応しているかどうかの最新情報は、Appleの公式サイトで確認することをおすすめします。

Apple Intelligenceを使ってみる

Apple IntelligenceのApple製品での使用イメージ
Apple IntelligenceのApple製品での使用イメージ

Apple Intelligenceを使うための準備

Apple Intelligenceがオフになっている場合は、以下の手順でオンにできます。

「設定」アプリを開き、「Apple IntelligenceとSiri」を選択します。

次のいずれかを操作します:

✔️「Apple Intelligence」の横にあるスイッチをオンにする

✔️「Apple Intelligenceをオンにする」をタップする

表示されるオプションは、iOSのバージョンやApple Intelligenceの初期設定状況によって異なる場合があります。

Apple Intelligenceの主な機能10選と使い方

ChatGPTとのシームレスな連携
ChatGPTとのシームレスな連携

Apple IntelligenceはChatGPTと連携することで
新たな機能が登場しています。以下に、主な機能10選をご紹介します。

  • Writing Tools:文章作成をサポートするツール
  • Image Playground:画像生成を行うツール
  • Genmoji:カスタム絵文字を生成する機能
  • Siri:進化した音声アシスタント
  • Mailアプリ:スマートなメール管理機能
  • Photos:写真整理と編集機能
  • Notifications:通知のインテリジェンス
  • Notes:メモアプリの進化
  • Calculator:計算機能の強化
  • Safari:Webページの要約機能
  • Visual Intelligence:カメラを通じて世界を理解する機能

以下に詳しく紹介していきます!

1. 文章作成をサポートする「Writing Tools(作文ツール)」

Apple Intelligenceに搭載されたWriting Toolsは、メールやメモ、ドキュメント作成など、あらゆるアプリで文章を簡単かつ高品質に仕上げることができる支援ツールです。ChatGPTと連携し、以下の機能を提供します。

  • 校正:文法や語彙、文の構成を自動でチェック
  • 書き換え:トーン(例:プロフェッショナル、簡潔、フレンドリー)に応じた表現に自動変換
  • 要約:長文メールや記事の要点を一瞬で抽出
  • Compose:ChatGPTを活用してゼロから文章を生成
  • Describe Your Change:テキストへの変更を指定して編集可能

これにより、読みやすく、伝わる文章が誰でも簡単に作成でき、情報整理やコミュニケーションの効率が大きく向上します。


2. 画像生成機能「Image Playground」

オリジナル画像の生成画面
オリジナル画像の生成画面

Image Playgroundは、キーワードや説明に基づいて画像を自動生成/編集できるツールです。

  • スタイル:アニメーション、スケッチ、イラストなど多彩
  • 利用シーン:Messages、Notes、Keynote、Pagesなどに統合
  • 写真との連携:写真ライブラリの人物を使った画像生成も可能

視覚的な表現力が高まり、プレゼンやメッセージの中で、個性やアイデアをより魅力的に伝える手段が広がります。

対応の機種からApple storeで「Image Playground」と検索することでダウンロード可能です。

Image Playground画像
Image Playground画像

Image Playgroundでは、最大6つの要素を組み合わせて、オリジナル画像を作成できます。使い方はとても簡単です。

  1. iPhoneで「Image Playground」アプリを開きます。
  2. 画面下の「+」ボタンをタップします。
  3. 以下の方法で画像を作成します:
     ・コンセプトを選ぶ(テーマ、衣装など)
     ・説明文を入力する(自由にテキストで指示)
     ・人物を写真から選ぶ(名前をつけておくと便利)
     ・人物を手動で作成する(髪型や服装を設定)
     ・写真からペットや風景などを使う

画像のスタイルは「アニメ」「イラスト」「スケッチ」から選べます(スケッチはiOS 18.4以降)。

作成後は、バリエーションをスワイプで確認し、「完了」をタップすれば保存されます。

Messagesやフリーボードアプリでも同様の操作が可能です。


3. 自分だけの絵文字「Genmoji」

Genmojiイメージ
Genmojiイメージ

Genmoji(ジェン文字) は、説明文からカスタム絵文字を生成するユニークな機能です。どのような見た目にしたいかを簡単に説明したり、友人や家族の写真に基づいてジェン文字を作成できます。

  • 写真の人物に似せた絵文字も作成可能
  • メッセージやステッカーとして利用できる

感情や思考を、自分らしく・楽しく伝えることができ、日常のやりとりがよりパーソナライズされた体験になります。


4. Siriが進化、もっと賢く・自然に

Siriのタイピング入力
Siriのタイピング入力

Apple Intelligenceによって、ChatGPTと統合し、Siriは新しいアシスタントに生まれ変わりました。

  • 自然な会話:テキスト入力(Type to Siri)も可能
  • 画面認識:画面上の内容に応じて操作
  • 個人コンテキスト理解(今後のアップデート)
  • アプリ操作:アプリ間連携もサポート予定
  • ChatGPTとの統合:複雑な質問にも高度に対応

Siriは、単なる音声アシスタントから、日常のすべてを支える賢いパートナーへと進化しています。


5. スマートなメール管理「Mailアプリの新機能」

メールのスマートリプライ
メールのスマートリプライ

AIが強化されたMailアプリは、重要な情報に集中できるよう設計されています。

  • 緊急メールの強調と要約(Priority Messages)
  • メール分類:プロモーションやアップデートなどに自動分類
  • Smart Reply:AIによる素早い返信案の提案
  • 長文メールの自動要約

これにより、情報の見落としを防ぎつつ、作業時間も短縮できます。


6. 写真整理と編集が直感的に「Photosの進化」

画像の整理
画像の整理 参考:Apple
PhotosアプリもAIの力でより便利に。

  • 自然言語検索:言葉で探せる写真検索
  • メモリームービーの生成:説明文から自動作成
  • Clean Up:不要なオブジェクトを画像から削除
  • Visual Intelligence(iPhone 16以降):写真内オブジェクトの情報を取得

写真が記録からストーリーへと進化します。


7. 情報過多を整理する「通知のインテリジェンス」

通知の妨げを低減
通知の妨げを低減

Notifications機能では、通知の重要度をAIが判断し、メリハリある情報取得を実現します。

  • Priority Notifications:緊急性の高いものを強調表示
  • Reduce Interruptions:低優先度の通知をフィルターするフォーカスモード

これにより、集中力を保ちながら、必要な情報を逃さずキャッチできます。


8. NotesとCalculatorが賢くなる

Notesアプリには、以下のような知的機能が加わりました。

  • オーディオ録音の自動要約
  • Image Wand:手書きスケッチを画像に変換
  • Math Notes(Calculator連携):手書きの数式を解釈して自動計算

思考の整理や学習が、より直感的でクリエイティブな体験になります。


9. Safariで記事を時短チェック

Safariの新機能では、Webページの要点をAIが自動でまとめてくれます。

  • 記事の要約を瞬時に取得
  • 時間を節約しながら情報収集が可能

情報収集のストレスを減らし、“読む”よりも“理解する”に集中できます。


10. 世界を理解する「Visual Intelligence」

Visual Intelligence(iPhone 16以降)は、カメラを通じて世界を即時に理解するAI機能です。

  • カメラから情報取得:場所、モノの情報、テキストの翻訳・要約
  • 電話番号やメールアドレスも自動検出
  • 詳細な情報はGoogle検索やChatGPTとも連携

デジタルとリアルをつなぐことで、目の前の世界が知識の宝庫になります。

Apple Intelligenceは、単なるAI機能の集まりではありません。
Apple製品の操作性とAIの力を融合させることで、**ユーザーの思考・表現・行動すべてを支援する「次世代のパーソナル体験」**を実現しています。

今後のアップデートとともに、ますます私たちの生活に欠かせない存在となることでしょう。

プライバシーとセキュリティ:オンデバイス処理とPrivate Cloud Compute

プライベートを守る仕組み
出典:公式HP

Apple Intelligenceは、ユーザーのプライバシー保護を最優先に設計されています。
どのような点に気をつけているのでしょうか。

  • オンデバイス処理: 多くのAI処理は、デバイス上で完結します。ユーザーのデータが外部に送信されることなく、プライバシーが保護されます。
  • Private Cloud Compute: より高度な処理が必要な場合は、Appleの専用サーバー(Private Cloud Compute)を使用します。このサーバーは、ユーザーデータを一時的にしか保持せず、処理後は速やかに削除します。また、データは暗号化され、Appleでさえも内容を見ることはできません。

これらの仕組みにより、Apple Intelligenceは、高いプライバシー保護と高度なAI機能の両立を実現しています。これは、他社のAIサービスとの大きな違いとなっています。

Apple Intelligenceの評判

日本語が利用できるようになったことでユーザーの評判はどうでしょうか。
SNS上ではこんな声が上がっています。

  • 議事録やメモ録音に役立つ使い方

  • ボイスメモで録音した音声を文字起こし

  • 作文ツールが便利で使いやすい

  • 生成精度に少しがっかり

など、肯定的な意見と否定的な意見が混在しています。
まだまだアップデートされていくでしょうし、今後が楽しみですね。

他社のAIとの違い

Apple Intelligenceは、他社のAIサービスと比較して、いくつかの大きな違いがあります。
根本的にはChatGPTのモデルが搭載されています。

AI技術 オンデバイス処理 クラウド処理 プライバシー保護
Apple Intelligence メイン 必要時のみ(Private Cloud Compute) 高度な暗号化&データ削除
Google Gemini ほぼなし クラウド中心 データ収集の可能性あり
Microsoft Copilot ほぼなし クラウド中心 企業向けプランでのみプライバシー強化
OpenAI ChatGPT なし クラウドのみ ユーザーの入力データが学習に使われる可能性

Apple Intelligenceは、GoogleやOpenAIのAIとは異なり、プライバシーを最優先にした設計であることが大きな特徴です。

まとめ

Apple Intelligenceは、AIの力を活用して、私たちの生活や仕事をより豊かに、効率的にするための革新的な技術です。
文章作成、画像生成、コミュニケーション、情報管理など、さまざまな場面で、私たちをサポートしてくれます。

Apple Intelligenceは、まだ始まったばかりです。今後の進化によって、私たちの生活やビジネスに、さらに大きな変革をもたらすことでしょう。
今後の更なるアップデートにも注目です!

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監修者
坂本 将磨

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Microsoft MVP・AIパートナー。LinkX Japan株式会社 代表取締役。東京工業大学大学院にて自然言語処理・金融工学を研究。NHK放送技術研究所でAI・ブロックチェーンの研究開発に従事し、国際学会・ジャーナルでの発表多数。経営情報学会 優秀賞受賞。シンガポールでWeb3企業を創業後、現在は企業向けAI導入・DX推進を支援。

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