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Gemini Code Assistとは?主な特徴や使い方、料金体系をわかりやすく解説

この記事のポイント

  • Gemini Code Assistは、Googleが開発したAI搭載のコーディング支援ツール
  • Gemini 2.0を基盤とし、リアルタイムなコード補完・生成・レビューを提供
  • 128,000トークンの広大なコンテキストに対応し、プロジェクト全体を理解
  • チャット形式での質問応答やGitHub連携による自動レビューも可能
  • 個人向け無料プランから企業向けプランまで用意、VS Code等で利用可能

監修者プロフィール

坂本 将磨

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Microsoft AIパートナー、LinkX Japan代表。東京工業大学大学院で技術経営修士取得、研究領域:自然言語処理、金融工学。NHK放送技術研究所でAI、ブロックチェーン研究に従事。学会発表、国際ジャーナル投稿、経営情報学会全国研究発表大会にて優秀賞受賞。シンガポールでのIT、Web3事業の創業と経営を経て、LinkX Japan株式会社を創業。


「もっと速く、もっと正確にコードを書きたい」「エラー解決に時間を取られすぎる」「チームでのコード品質を一定に保ちたい」…そんな開発現場の悩みは尽きません。
AIによるコーディング支援ツールは数多くありますが、その中でもGoogleが提供する「Gemini Code Assist」は、強力な機能と使いやすさで注目を集めています。
本記事では、この「Gemini Code Assist」について、基礎から応用までを徹底的に解説します。
Gemini Code Assistの主な特徴、VS Codeへの導入方法、料金体系、実際の活用例、そして競合ツールとの比較まで、幅広く網羅的に説明します。

Gemini Code Assistとは

Gemini Code Assist
Gemini Code Assist

プログラミングにAIを活用する時代が本格化する中、Googleが開発したGemini Code Assistが大きな注目を集めています。

コードを書くスピードを上げたい」、「エラーの解決をもっとスムーズにしたい」、「チーム開発でコード品質を統一したい」── そんな課題を持つ開発者にとって、Gemini Code Assistはまさに頼れる相棒になり得るツールです。

本記事では、Gemini Code Assistの強みや使い方、他ツールとの比較、実際の活用例 を交えながら、その魅力を徹底解説していきます!


Gemini Code Assistの特徴

Gemini Code Assistは、Gemini 2.0を搭載しており、単なるコード補完ツールではなく、開発全体の生産性向上をサポートする多機能AIツールとして機能します。

以下では、実際に利用するうえで便利な主要機能をご紹介します!

コード補完

  • リアルタイムでのコード提案
  • 関数やループ、条件分岐を予測し、入力ミスを防ぐ
  • プロジェクトの文脈を理解し、適切なコードを提案

コード補完機能
コード補完機能

このように、自動的にコードが補完されます。

コードの自動生成

  • コメントや指示文から関数やクラスを自動生成
  • 単純作業を削減し、本質的な開発に集中できる
  • 複雑なアルゴリズムのひな形も作成可能

コメントで関数の作成を指示
コメントで関数の作成を指示

コメントで指示を出すだけで最適な関数を提案してくれます。

大容量コンテキストに対応

  • 128,000トークンのコンテキストを保持(長文コードや複数ファイルにも対応)
  • システム全体を俯瞰しながら、最適なコード補完を実施

Gemini Code Assistは長文のコードや複数ファイルにわたる処理も可能です。プロジェクト全体のコーディングを支援してくれます。

チャットサポート

  • 自然言語で質問し、コードの改善案やエラー解決策を提案
  • コーディング中の疑問をリアルタイムで解消
  • 学習のサポートツールとしても活用可能

チャットでコード内の引数について質問
チャットでコード内の引数について質問

このように、コード内で用いられている関数の引数について尋ねることも可能です。

GitHub連携&自動コードレビュー

  • プルリクエスト時にAIがコードレビューを自動実行
  • バグやスタイルの不備、改善ポイントを指摘
  • コーディング規約に沿った統一的なスタイルを維持

GitHubでプルリクエストを送ると、「このコードはN+1問題の可能性があります」 などの指摘をAIが行い、品質を向上させます。


Gemini Code Assistの使い方

今回は、Gemini Code AssistをVS Codeの拡張機能として利用していきます。

VS CodeのインストールからGemini Code Assistのセットアップまで丁寧に説明していきますので、ぜひ最後までご覧ください。(VS Codeをインストール済みの方は、ステップ2までスキップ可能です。)

  1. VS Codeのインストール
    VS Codeの公式サイトからお使いのOSに合わせたインストーラをダウンロードします。
    VS Codeのダウンロード
    VS Codeのダウンロード

セットアップウィザードに従って、インストールを完了します。
セットアップウィザード
セットアップウィザード

サイドバーのExtensionsから、Japanese Language Packを検索し、インストールして日本語化を行います。
VS Codeの日本語化
VS Codeの日本語化

  1. Gemini Code Assistのインストール
    サイドバーの拡張機能から、​Gemini Code Assistを検索し、インストールします。
    Gemini Code Assistのインストール
    Gemini Code Assistのインストール

​Gemini Code Assistを利用するためにGoogleのクラウドと接続を行います。同じく拡張機能から、Google Cloud Codeを検索し、インストールしましょう。
Google Cloud Codeのインストール
Google Cloud Codeのインストール

サイドバーのGemini Code Assistのアイコンをクリックし、Sign in with Googleから、お使いのGoogleアカウントでログインします。(Googleアカウントをお持ちでない場合は新規作成しましょう。)
Gemini Code Assistのセットアップ
Gemini Code Assistのセットアップ

ログインが完了したら、Gemini Code Assistとのチャット画面に移行します。
Gemini Code Assistとのチャット画面
Gemini Code Assistとのチャット画面

これで、実際に利用が可能です。ここからは自由にGemini Code Assistを活用していきましょう!


実際の活用例

ここでは、Gemini Code Assistを活用して、長文コードのリファクタリングを行っていきます。

複数のエラーを含む関数を8つ用意し、コードを作成しました。エラーを含んでいるため、このままでは、実行が完了しません。

作成したコード
import math
import random

def factorial(n):
    if n == 0:
        return 1
    else:
        return n * factorial(n-1)

print(factorial(5))

def divide(a, b):
    return a / b

print(divide(10, 0))

def is_even(n):
    if n % 2 == 1:
        return True
    return False

print(is_even(4))

def add_numbers(a, b):
    return a + "b"

print(add_numbers(5, 10))

arr = [1, 2, 3]
print(arr[5])

print(undefined_variable)

x = 10
x.append(5)

d = {'a': 1, 'b': 2}
print(d['c'])

data = [3, "string", 5, 1]
data.sort()
print(data)

def broken_function():
print("This line is not indented")

with open("nonexistent_file.txt", "r") as f:
    content = f.read()

num = int("abc")

big_number = math.exp(1000)

huge_list = [0] * (10**10)

def infinite_recursion():
    return infinite_recursion()
infinite_recursion()

import non_existent_module

from unknown_package import something

with open("some_file.txt", "r", encoding="utf-8") as f:
    content = f.read().encode("ascii")

チャット画面でこのコードのエラーを修正してくださいと入力すると、エラーの原因を特定し、問題点を洗い出してくれました。
Gemini Code Assistの返答
Gemini Code Assistの返答

Insert in current fileを選択することで、編集中のファイルに自動で適用できます。

問題点や修正方法をかなり丁寧に解説してくれるため、エラーの再発防止にもつながるでしょう。


Gemini Code Assistの料金体系

Gemini Code Assistは、個人向けの無料プランから企業向けの有料プランまで用意されています。

プラン 料金 機能
個人向け 無料 - AIを活用したコード補完や生成
- チャット形式でのコーディングサポート
- VS Codeなどの開発環境との連携
- 30を超えるプログラミング言語をサポート
Standard $22.8/月 または
年間契約で$19/月
- 個人向けプランの全機能
- Google Cloudサービスとの統合
- チーム向けのコラボレーションツール
- 生産性向上のための追加機能
Enterprise $54/月 または
年間契約で$45/月
- Standardプランの全機能
- リポジトリとの接続によるカスタマイズ
- 高度なセキュリティおよびコンプライアンス機能
- 組織全体での技術スタックの包括的なサポート
- BigQueryなどのデータベースとの接続

シンプルな3つのプランが用意されていて、個人の開発者や、本格的な利用の前にAIの機能を確認したい方は無料の個人向けプランがおすすめです!

組織での利用を検討する場合や、データのセキュリティ機能が必要な場合は、StandardプランEnterpriseプランを選択しましょう。


Gemini Code Assistと競合ツールとの比較

ここでは、Gemini Code Assistと類似したコーディングアシスタントを比較し、Gemini Code Assistの特徴をご紹介します。

サービス Gemini Code Assist GitHub Copilot Cursor
コード補完 高精度 高精度 高精度
対応環境 Visual Studio Code、JetBrains製品など Visual Studio Code、JetBrains製品など 独自の環境を提供
無料プランのコード補完回数 月間最大180,000回 月間2,000回程度 2,000回
対応プログラミング言語 ほぼ全てのパブリックドメインのプログラミング言語 主要なプログラミング言語 多くの主要なプログラミング言語
クラウド連携 Google Cloudサービスとの統合が強み GitHubとの統合が強み なし

Gemini Code Assistは無料プランでのコード補完回数の多さ、対応プログラミング言語の種類、Google Cloudとの統合などの強みがあります。

コストパフォーマンスを重視するなら、Gemini Code Assistは最適であるといえるでしょう!


導入時の注意点

Gemini Code Assistを導入する際には、以下のポイントに注意が必要です。

機密情報をAIに入力しない

Gemini Code AssistはGoogleのクラウド基盤上で動作します。
APIキーやパスワード、機密情報を直接入力しないように注意しましょう。

AIの提案は必ずレビューする

生成されたコードは必ずチェックし、セキュリティやパフォーマンスを考慮して修正 しましょう。

情報漏洩などの観点から、セキュリティについて十分注意して利用しましょう。機密データを含むコードの修正を行う場合は、Enterprise プランの利用がおすすめです。


まとめ

本記事では、Gemini Code Assistの主要機能、使い方、実際の活用例や類似ツールとの比較などを詳しくご紹介しました。

Gemini Code Assistは、リアルタイムでコード補完や自動生成、エラーチェック、レビュー支援などを行うことができます。

  • 個人開発者 → コーディングのスピードアップ・効率化を実現
  • チーム開発 → コードの品質を統一し、レビューの手間を削減
  • プログラミング初心者 → AIがサポートすることでスムーズな学習が可能
  • 大規模プロジェクト → 長大なコードベースでも柔軟に対応し、全体最適化を支援

Gemini Code Assistは、プログラミング初心者から企業まで幅広く恩恵を受けられるAIコーディングアシストツールです。

今すぐ導入して、その効果を体感してください!

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監修者

坂本 将磨

Microsoft AIパートナー、LinkX Japan代表。東京工業大学大学院で技術経営修士取得、研究領域:自然言語処理、金融工学。NHK放送技術研究所でAI、ブロックチェーン研究に従事。学会発表、国際ジャーナル投稿、経営情報学会全国研究発表大会にて優秀賞受賞。シンガポールでのIT、Web3事業の創業と経営を経て、LinkX Japan株式会社を創業。

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