ヘルスケアおよび福祉業界分野に活用できるAIおよびDX導入事例をご紹介します。ヘルスケアおよび福祉業界では、セキュリティとAIが回答を間違わないことは非常に重要です。特に患者さんなどの顧客に触れるサービスでの活用は十分に留意しましょう。
AIの導入の活用法は、業界ごとに異なり、採用されるシステムも多様です。この記事を通して 「導入アイデア・あなたに使えるサービス・導入のポイント」 の参考になれば幸いです。
弊社ではAI導入の最初の窓口としてAI総合研究所を運営しています。導入のお悩みはご気軽に弊社にご相談ください。
【導入事例の概要】
NTTコミュニケーションズ株式会社は、認知症の予防と早期発見のために、革新的なAIサービス「脳の健康チェックplus」の提供を開始しました。
利用者は専用の電話番号に6分間電話をかけるだけで、AIが認知機能の低下を見つけることができます。
これは、認知症対策に大きな前進をもたらす画期的なサービスです。
【導入の背景】
日本社会は急速に高齢化が進んでおり、2025年には高齢者の5人に1人、国民の17人に1人が認知症を発症すると予測されています。認知症は本人だけでなく、家族や社会全体に大きな負担を与える深刻な問題です。
しかし、認知症の前段階である軽度認知障害(MCI)の時期に適切な予防策を講じることで、認知症への移行を遅らせたり、正常な状態に戻したりすることが可能です。
そのため、MCIの早期発見と対応が非常に重要となっています。
【元々の課題】
従来の認知機能診断は、専門医による面接や検査が必要で、時間と費用がかかるという大きな課題がありました。
また、検査を受ける敷居の高さから、多くのMCI状態の人が正確な診断を受けられていないのが実情です。
身近で手軽な認知機能チェックの方法が求められていました。
【解決策】
NTTコミュニケーションズ株式会社は、長年の研究開発の成果を活かし、電話とAIを用いた新しい認知機能診断サービス「脳の健康チェックplus」を開発しました。
利用者は専用の電話番号に6分間電話をかけ、AIとの会話を通じて認知機能をチェックします。AIは、会話中の沈黙の長さ、声の高さ、時間の見当識、即時記憶などを詳細に分析し、認知機能の状態を5段階で判定します。
これにより、医療機関に行かなくても、手軽に認知機能の状態を知ることができるようになりました。
【効果】
「脳の健康チェックplus」は、認知機能の診断を手軽で低コストなものにし、認知症の早期発見と予防に大きく貢献します。
多くの人が定期的に利用することで、自分の認知機能の状態を把握し、必要な対策を早期に講じることができます。
また、NTTコミュニケーションズ株式会社は、自治体や企業との連携により、認知症予防のイベントや保険商品の開発など、新しいビジネスモデルの可能性も探っています。
このサービスは、認知症に悩む本人や家族の不安を軽減し、住みやすい社会の実現に向けた大きな一歩となるでしょう。
パートナー企業や自治体との連携
【出典】
NTTコミュニケーションズ株式会社