この記事のポイント
- Midjourneyの無料版は2023年3月28日に廃止され、現在は有料プランのみ利用可能
- 無料で利用できる代替サービスとして、Stable Diffusion、Bing Image Creator、Canvaを紹介
- 各サービスの特徴や使い方、Midjourneyとの違いを詳しく解説
- Reonard AIやSea Artなど、あまり知られていない優れた画像生成AIサービスも紹介
- Midjourneyの無料版復活の可能性は低く、有料版の価値や活用方法についても言及
監修者プロフィール
坂本 将磨
Microsoft AIパートナー、LinkX Japan代表。東京工業大学大学院で技術経営修士取得、研究領域:自然言語処理、金融工学。NHK放送技術研究所でAI、ブロックチェーン研究に従事。学会発表、国際ジャーナル投稿、経営情報学会全国研究発表大会にて優秀賞受賞。シンガポールでのIT、Web3事業の創業と経営を経て、LinkX Japan株式会社を創業。
生成AIを駆使して、誰もが手軽に高品質な画像を生成できる時代が到来しています。特に注目されていたのが、高精度な画像を瞬時に生成してくれる「Midjourney(ミッドジャーニー)」です。
Midjourneyの無料版サービスもう既に無料版は終了してしまいましたが、高精度かつ無料に使える画像生成AIサービスは他にもあります。
本記事では、Midjourneyに代わる無料で使用できる画像生成AIサービスを細かくご紹介し、Midjourneyの無料版の終了理由や現在の有料プランについて触れつつ、ユーザーにとって有用な情報を提供していきます。
この多様な選択肢の中から、ぜひご自身のニーズにマッチするAIツールを探し出して頂ければ幸いです。
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Midjoureny(ミッドジャーニー)の無料版は廃止に
Midjourneyの無料プランは、利用者の増加に伴うサーバーへの負荷・生成画像の悪用といった理由により、2023年3月28日をもって廃止されました。
そのため、現在は有料プランに加入する以外はMidjourneyを利用する方法はありません。
【Midjourneyの料金体系はこちら⬇️】
Midjourney(ミッドジャーニー)の料金体系を解説!各プランの特徴も紹介 | AI総合研究所
Midjourney(ミッドジャーニー)の料金体系とプラン別の特徴をわかりやすく比較しています。あなたに最適なプランの選び方をご紹介します。
https://www.ai-souken.com/article/pricing-midjourney
無料で使える!おすすめの画像生成AIサービス3選
Midjourney以外にも、無料で利用できる高精度な画像画像生成AIは多数公開されています。
ここでは、無料で利用可能な画像生成AIサービスをいくつか紹介していきます。
Stable Diffuison
Stable Diffusionは、コンピューティングの民主化を目指す非営利組織である「Stability AI」によって開発されました。
Midjourneyと同様にテキストを入力することで高精度な画像を作成してくれます。
Stable Diffusionの使用画面
また、Stable Diffusionはオープンソースのソフトウェアとして提供されており、ここはMidjourneyと比較して大きな違いだと言えます。
また、MidjourneyはDiscordを通じてアクセスされるサービスであり、コミュニティとのやり取りを重視しています。その一方で、Stable Diffusionは自分のPC上で直接実行することができ、自由にカスタマイズ可能です。
Midjourneyにはないこのような機能は、研究や個人的なプロジェクトにおいて大きな柔軟性を発揮するでしょう。
【関連記事】
➡️Stable Diffusionを無料で使えるサービス!ブラウザでの使い方を紹介
Bing image cretor(Copilot)
Bing image cretorとMicrosoft Copilotは、ウェブベースで直接アクセス可能な画像生成AIです。
この2つは、特別なソフトウェアをダウンロードする必要がなく、ネット検索をする時のような手軽さで簡単に使い始めることができます。
また、Midjourneyがクリエイティブな画像生成に特化し、個々のアーティストやデザイナーのニーズに応えることを目的にしている一方で、Bing image cretorは、より広範なユーザー基盤に向けて検索経験を豊かにすることを目的としています。
そのため、教育、研究、エンターテイメントなど、多岐にわたる用途での使用が想定されています。
【DALL-3の概要】
➡️DALL-E3とは?使い方や料金、無料で使う方法を紹介!商用利用は可能?
【Copilotの概要】
GPT-4搭載!Microsoft Copilotとは?できることや料金をわかりやすく解説
Canva
「Canva」は、オーストラリアの起業家Melanie Perkins, Cliff Obrecht, とCameron Adamsによって2012年に設立されました。
当初は教育目的のデザインツールとして始まりましたが、現在では世界中の数百万人のユーザーを持つ広範なデザインプラットフォームに成長しています。
ウェブとモバイルアプリからアクセスでき、多数のテンプレート、画像、フォントなどが用意されています。
あらゆる種類のデザインニーズに応えようする姿勢が見えます。そういった数ある機能の中の一つとして、画像生成AIが搭載されています。
【関連記事】
Canvaとは?できることや料金、実際の活用例を徹底解説!
おすすめの画像生成AIサービス
上記では有名な画像生成AIツールを紹介してきましたが、それぞれのサービスが提供する機能や、対象とする利用者は異なります。
「自分がやりたいこと」と「サービスが提供してくれる価値」を照らし合わせて、自分に一番合うサービスを見つけることが重要です。
ここでは、あまり知られていないものの優れた機能を持つ画像生成AIサービスを、いくつか取り上げて紹介します。
Reonard AI
「Reonard AI」の「Reonard」は、芸術家「レオナルド・ダ・ヴィンチ」から取られています。
Midjourneyと同様に、アーティスティックな画像を作成したい人向けのツールで、生成した画像に対して、ブラウザ上で簡単に加工を加えられるのが大きな特徴となっています。
その他にも、「画像」から「新しい画像」を作る「Image to Image」の機能も搭載されています。
Sea Art
「SeaArt」は誰でも簡単にStable Diffusionを利用できることを目的としているサービスです。
その特徴の一つとして、「LoRA」が使えることが挙げられます。
LoRAとは「Low-Rank Adaptation」の略語で、画像生成AIに追加で学習させ生成結果を調整する仕組みのことを指しています。
簡単に説明すれば、自分で「テンプレート」を作れる機能のようなものです。他の人が作成した「テンプレート」を使うこともできるので、プロンプトに頭を抱える必要もありません。
また、英語ではなく日本語で使えるので、初心者にとっては大変始めやすいこともメリットの一つです。
このように知名度は低くても、ユニークで高機能なサービスが存在するのが画像生成AIの面白いところです。
自分のニーズに合わせて、さまざまなサービスを検討し、活用の幅を広げていくことをおすすめします。
Midjoureny(ミッドジャーニー)の無料版が復活する可能性は?
下記の投稿の内容は、Midjourneyが期間限定で無料になるというものです。
To celebrate the launch of V5.1 we're turning free trials back on from now until the end of the weekend. We've also refreshed the trial credits for anyone who previously tried Midjourney but didn't get a membership. Have fun!
— Midjourney (@midjourney) May 6, 2023
こういった一時性の無料版が登場することによって、将来的に無料利用が可能になるのではないかと世間を賑わせていましたが、結局その後の動きはありませんでした。
フェイクニュースの問題やリスクなどを踏まえると、今後も無料版の復活はあまり期待できないかと考えられます。
Midjourneyは無料では利用できませんが、その性能を考えると有料で使う価値は十分にあります。Midjourney を上手く活用すれば、支払った費用を簡単に回収できる可能性さえあるのではないでしょうか。
まとめ
この記事では、以下について解説しました。
- Midjourneyは無料利用できない
- Midjourney以外にも、高精度な画像生成AIは多数提供されている。
- 各種サービスを比較検討して自分にあった画像生成AIと出会えることが重要
画像生成AIは、法整備が全然追いついておらず、利用者に無料で野放しすることはたくさんのリスクが伴います。
しかし、そのリスクはサービス提供者側のリスクでもあり、利用者のリスクでもあります。フェイク画像で事件を起こしてしまった場合、サービス提供者だけでなく、利用者も責任を負う必要があるため、一概に無料が正義だとは言い切れません。
今回の記事で紹介した無料サービスも、利用者の行動や生成AIへの規制等の動きにより、やがて有料化していく可能性は十分あります。容量用法を守り、快適な画像生成ライフを楽しみましょう。