AI総合研究所

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AX(AIトランスフォーメーション)とは?DXとの違いやメリット、成功事例を解説

この記事のポイント

  • AXは、AIを活用してビジネスモデルや業務プロセスを革新し、競争力を高める戦略
  • DXがデジタル技術全般、AXはAI技術に特化し、より高度な自動化・意思決定支援を実現
  • データ活用、業務効率化、新規事業創出、顧客体験向上など、多岐にわたるメリット
  • 導入には、現状分析、戦略策定、組織構築、技術選定、効果測定の5ステップが必要
  • 製造業での需要予測、見積自動化など、多様な成功事例が存在

監修者プロフィール

坂本 将磨

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Microsoft MVP・AIパートナー。LinkX Japan株式会社 代表取締役。東京工業大学大学院にて自然言語処理・金融工学を研究。NHK放送技術研究所でAI・ブロックチェーンの研究開発に従事し、国際学会・ジャーナルでの発表多数。経営情報学会 優秀賞受賞。シンガポールでWeb3企業を創業後、現在は企業向けAI導入・DX推進を支援。


「AIを導入したいけど、何から始めればいいか分からない」「DXは進めているけど、AI活用がうまくいかない」
多くの企業が、AI活用の可能性を感じつつも、具体的な戦略を描けずにいます。AIは単なる技術ではなく、ビジネスモデルや組織文化まで変革する力を持つからです。
その鍵となるのが、「AX(AIトランスフォーメーション)」という概念です。
本記事では、この「AX」について、基礎から応用までを徹底的に解説します。
AXの定義、DXとの違い、具体的な導入ステップ、成功事例、そして今後の展望まで、幅広く網羅的に説明します。

AIトランスフォーメーション(AX)とは?

AIトランスフォーメーション(AX)とは、企業がAIを活用して業務プロセスやビジネスモデルを革新し、生産性向上や競争力強化を図る取り組みのことです。

最新のAIツールを取り入れるだけではなく、ビジネスモデルや組織文化も含めた包括的な変革を意味します。

LLMや生成AI、機械学習、ディープラーニングなどのAI技術が飛躍的に進化し、AIが高度な判断や予測を行えるようになったことで、従来は人間ににしかできないと考えられていた業務でもAI活用による自動化・効率化が可能になりました。

AI技術の急速な進化を背景に、DX(デジタルトランスフォーメーション)の次のステージはAXという位置付けで注目を集めています。

AXとよく比較される概念に、DXがあります。DXは、デジタル技術全般を活用して企業変革を目指す取り組みであり、AXよりも広範な概念です。

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DXとAXの関係性について

AXの特徴

  • データ駆動型の意思決定と高度化: AIが膨大なデータからパターンや洞察を導き出し、人間では気づけない知見の提供を可能にします。例えば、これまで勘や経験に頼っていた需要予測や顧客分析も、AIにより精度高く自動化できるだけでなく、より複雑な状況下での最適解を導くことを可能にします。
  • 業務の自動化・効率化・創造性支援: チャットボットや画像認識AI、生成AIなどを使用して、これまで人手で行っていた作業を自動化し、人的ミスの削減や処理速度の大幅向上を可能にします。単純作業だけでなく、判断を伴う業務や創造的な業務の一部もAIが担える点が従来の自動化との大きな違いです。
  • 継続的な学習と改善: AIを一度導入して終わりではなく、使うほどにデータを学習して性能を向上させることが可能です。運用しながらモデルをチューニングし、精度を向上させていくことで、効果を持続・拡大できる点が特徴です。
  • 人間とAIの協働モデルの構築: AXでは単にAIに業務を置き換えるのではなく、AIと人間がそれぞれの強みを生かして協働する新しい働き方を確立することが重要です。AIは反復的タスクや大量データ処理を担い、人間は創造性や論理的判断、対人コミュニケーションなどに集中するという役割分担が進みます。

DX(デジタルトランスフォーメーション)との違い

DXとは

デジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)の略で、デジタル技術を活用して業務プロセス、顧客体験などを根本から変革し向上させることを指します。

具体的には、アナログ作業のデジタル化、ペーパーレス化、クラウドサービスの導入、データ分析基盤の構築が含まれます。

AXとDXの違いについて

項目 DX(デジタルトランスフォーメーション) AX(AIトランスフォーメーション)
中心技術 デジタル技術全般(クラウド、IoT、モバイルなど) AI技術(機械学習、深層学習、生成AIなど)
主な目的 業務効率化、デジタル化による競争力強化 AIによる自動化、知的作業の代替・拡張
変革の範囲 ビジネスモデル、業務プロセス、組織文化 意思決定プロセス、知識労働、創造的業務
データの扱い 収集・蓄積・分析 学習・予測・生成
人間の役割 デジタルツールの活用者 AIとの協働者、AIの監督者
成熟度 比較的成熟(多くの企業で進行中) 発展途上(先進企業で導入段階)

AXの取り組み方

AXとDXは、どちらか一方だけに取り組むのではなく、両者を連携させながら推進していくことが重要です。DXによってデジタル化された基盤の上に、AXによってAIの力を最大限に活用することで、より大きな変革効果を生み出すことができます。

なぜ今AXが注目されるのか?

AXが近年、急速に注目を集めている背景には、以下の4つの要因が複合的に作用していると考えられます。

  1. AI技術の飛躍的な進化:

    • ディープラーニング(深層学習)をはじめとするAI技術が飛躍的に進化し、画像認識、自然言語処理、音声認識などの分野で、人間と同等、あるいはそれ以上の精度を達成できるようになりました。
    • これにより、これまで人間が行うしかなかった高度な知的作業や、複雑な判断を伴う業務をAIが代替できるようになり、AXの実現可能性が大幅に高まりました。
    • 特に、大規模言語モデル(LLM)の登場は、自然言語処理の能力を飛躍的に向上させ、人間との自然な対話や、文章作成、要約、翻訳など、幅広いタスクに応用できるようになりました。
  2. データの爆発的な増加:

    • IoT(モノのインターネット)の普及や、スマートフォンの利用拡大、SNSの普及などにより、企業が収集・蓄積できるデータ量が爆発的に増加しています。
    • これらのデータは、AIの学習データとして活用することで、AIの精度を向上させ、より高度な分析や予測を可能にします。
    • 企業は、自社が保有するデータを「新たな資源」と捉え、AIを活用してデータから新たな価値を生み出すことに注力するようになっています。
  3. 競争環境の激化:

    • グローバル化やデジタル化の進展により、企業間の競争はますます激化しています。
    • 従来のビジネスモデルや業務プロセスでは、競争に勝ち残ることが難しくなっており、企業はAIを活用して、競合他社との差別化を図り、新たな競争優位性を確立する必要があります。
    • 特に、GAFA(Google, Apple, Facebook, Amazon)をはじめとする先進的なテクノロジー企業は、AIを積極的に活用してビジネスを展開しており、これらの企業に対抗するためにも、AXは不可欠な取り組みとなっています。
  4. 労働力不足の深刻化:

    • 少子高齢化が進み、多くの国で労働力不足が深刻化しています。
    • AIによる業務の自動化や効率化は、労働力不足を解消する有効な手段として期待されています。
    • 特に、定型的な業務や、単純な繰り返し作業などは、AIに代替させることで、人間はより創造的な業務や、高度な判断を必要とする業務に集中できるようになり、企業全体の生産性向上にもつながります。

AX導入のメリット

AXを導入することで、企業は業務効率化、コスト削減、新規事業創出など、様々なメリットを享できます。ここでは、AX導入によって得られる具体的なメリットを詳細に解説します。

AX導入の主なメリットは以下の通りです。

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AX導入のメリット

  • 業務効率化・自動化:

    • 定型業務の自動化: データ入力、書類作成、問い合わせ対応など、定型的な業務をAIが自動化。
    • 高度な業務の効率化: AIによるデータ分析、予測、最適化により、これまで人間が行っていた高度な業務を効率化。
    • 24時間365日稼働: AIは24時間365日稼働できるため、人間の労働時間に制約されない業務遂行が可能。
    • 人的ミスの削減: AIは人間と異なり、疲労や注意散漫によるミスがないため、業務品質が安定。
  • コスト削減:

    • 人件費削減: AIによる業務自動化により、人員を削減、またはより付加価値の高い業務に再配置できる。
    • その他経費削減: 紙、印刷、郵送などのコストを削減(ペーパーレス化)。オフィススペースの縮小(リモートワーク推進)。
    • エネルギーコスト削減: AIによるエネルギー消費最適化。
    • 在庫コスト削減: AIによる需要予測で、過剰在庫や在庫不足を防止。
  • 新規事業創出:

    • データ活用による新サービス開発: AIによる顧客データ分析から、新たなニーズを発見し、新サービスを開発。
    • 既存製品・サービスの高度化: AIによる画像認識、自然言語処理などを活用し、既存製品・サービスを高度化。
    • パーソナライズされたサービスの提供: AIによる顧客の嗜好分析に基づき、一人ひとりに最適化されたサービスを提供。
  • 顧客体験向上:

    • 24時間365日対応のAIチャットボット: いつでもどこでも、顧客からの問い合わせに迅速に対応。
    • パーソナライズされたレコメンデーション: AIによる顧客の購買履歴や行動履歴の分析に基づき、最適な商品を提案。
    • 多言語対応: AIによる自動翻訳で、外国人顧客にもスムーズに対応。
    • 待ち時間短縮: AIによる業務効率化で、顧客対応の待ち時間を短縮。
  • 意思決定の迅速化・高度化:

    • リアルタイムデータ分析: AIによるリアルタイムなデータ分析で、市場動向や顧客ニーズの変化を迅速に把握。
    • 将来予測: AIによる過去データ分析に基づき、将来の需要やリスクを予測。
    • 多角的な分析: AIは人間では気づきにくいデータのパターンや相関関係を発見し、多角的な分析を支援。
    • データドリブンな意思決定: AIによる客観的なデータ分析に基づき、より精度の高い意思決定が可能。

上記以外にも、リスク管理強化(不正検知、異常検知)、製品・サービス品質向上(不良品検知、品質管理)、従業員エンゲージメント向上(単純作業からの解放、スキルアップ支援)など、多岐にわたるメリットが期待できます。

AX導入のステップ

AXを成功させるためには、計画的な導入が不可欠です。ここでは、AX導入の具体的なステップを5つの段階に分けて詳細に解説します。

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AX導入のステップ

AX導入は、以下のステップで進めます。

1. 現状分析と目標設定

  • ビジネス課題の特定:

    • 経営層、各部門の責任者、現場担当者へのヒアリング、アンケートなどを実施し、企業全体の課題を洗い出す。
    • 売上・利益の減少、顧客満足度の低下、業務効率の悪化、従業員のモチベーション低下など、具体的な課題を特定する。
    • 課題を定量的に把握できる場合は、数値化する(例: 顧客満足度を〇〇%向上させる、業務時間を〇〇%削減する)。
  • データの棚卸し:

    • 社内に存在するあらゆるデータ(顧客データ、販売データ、生産データ、財務データ、Webアクセスログ、IoTセンサーデータなど)を洗い出す。
    • データの種類、形式、保存場所、量、鮮度、品質などを確認する。
    • データが不足している場合は、新たに収集する計画を立てる。
    • 個人情報や機密情報など、取り扱いに注意が必要なデータは、適切に管理されているか確認する。
  • AI活用可能性検討:

    • 特定されたビジネス課題に対して、AIで解決できる可能性があるものは何かを検討する。
    • AIで何を実現したいのか、具体的な活用イメージを明確にする(例: AIチャットボットで顧客対応を自動化する、AIで需要予測を行い、在庫を最適化する)。
    • AIの導入事例を参考に、自社に適用できるものがないか検討する。
    • AIベンダーや専門家に相談し、AI活用に関する最新情報を収集する。
  • KPI(重要業績評価指標)設定:

    • AXの成果を測るためのKPI(重要業績評価指標)を設定する。
    • KPIは、具体的、測定可能、達成可能、関連性があり、時間制約がある(SMART)ように設定する。
    • 例:
      • 顧客満足度を1年後に10%向上させる
      • 業務時間を半年後に20%削減する
      • 新規顧客獲得数を3ヶ月後に5%増加させる

2. 戦略策定

  • ロードマップ策定:

    • AXの目標達成に向けた、中長期的な計画(ロードマップ)を策定する。
    • いつまでに(When)、何を(What)、どのように(How)実現するのか、具体的なスケジュールを立てる。
    • ロードマップは、関係者間で共有し、進捗状況を定期的に確認する。
    • 必要に応じて、ロードマップを見直す。
  • 優先順位付け:

    • 複数の課題やAI活用アイデアがある場合は、優先順位を付ける。
    • 優先順位付けの基準としては、以下のようなものが考えられる。
      • 緊急度(喫緊の課題であるか)
      • 重要度(経営に与えるインパクトが大きいか)
      • 実現可能性(技術的に実現可能か、データは十分か、予算は確保できるか)
      • 費用対効果(導入コストに見合う効果が得られるか)
  • 予算策定:

    • AXに必要な予算(AIシステムの導入費用、運用費用、人件費、教育研修費など)を見積もる。
    • 予算は、できるだけ詳細に見積もり、予備費も確保しておく。
    • 必要に応じて、外部からの資金調達(補助金、助成金、融資など)も検討する。
  • リスク評価:

    • AX導入に伴うリスク(データ不足、AI人材不足、セキュリティリスク、倫理的問題など)を洗い出す。
    • 各リスクの発生可能性と、発生した場合の影響度を評価する。
    • リスクを低減するための対策(データの収集・整備、AI人材の育成・採用、セキュリティ対策の強化、倫理ガイドラインの策定など)を検討する。

3. 組織・体制構築

  • 推進リーダー任命:

    • AXを強力に推進するリーダー(責任者)を任命する。
    • リーダーには、AIに関する知識や経験だけでなく、強いリーダーシップ、コミュニケーション能力、プロジェクトマネジメント能力などが求められる。
    • リーダーは、経営層の理解と協力を得ながら、AXを推進していく。
  • 専門チーム編成:

    • AIエンジニア、データサイエンティスト、ビジネスアナリストなど、AXに必要なスキルを持つ人材を集めた専門チームを編成する。
    • 社内に適切な人材がいない場合は、外部から採用したり、外部の専門家(コンサルタント、ベンダーなど)と連携したりする。
    • チームメンバーの役割分担を明確にする。
  • 全社的協力体制構築:

    • AXは、特定の部門だけでなく、全社的な取り組みであるという認識を共有する。
    • 経営層は、AXの重要性を社内に発信し、積極的に関与する。
    • 各部門の責任者や現場担当者は、AXの推進に協力する。
    • 従業員に対して、AXに関する情報を提供し、理解を深めるための教育研修を実施する。
    • AXに関する成功事例や、課題などを共有する場を設ける。

4. AI技術選定・導入

  • AIベンダー選定:

    • 自社の課題や目標に最適なAI技術を提供できるベンダーを選定する。
    • 複数のベンダーから提案を受け、比較検討する。
    • ベンダーの技術力、実績、サポート体制、費用などを総合的に評価する。
    • 必要に応じて、秘密保持契約(NDA)を締結する。
  • PoC(概念実証)実施:

    • 本格導入の前に、小規模なPoC(概念実証)を実施し、AI技術の効果や課題を検証する。
    • PoCでは、実際のデータを用いて、AIモデルを構築・評価する。
    • PoCの結果を踏まえ、AI技術の選定や、導入計画を見直す。
  • システム開発・導入:

    • PoCの結果を踏まえ、本格的なAIシステムを開発・導入する。
    • 既存のシステムとAIシステムを連携させる場合は、API連携などの技術的な検討が必要。
    • システムの導入後も、継続的に改善を行う。
  • データ連携:

    • AIシステムで利用するデータを、既存のシステムから抽出・加工し、AIシステムに連携する。
    • データの連携は、自動化することが望ましい。
    • データの品質(正確性、完全性、一貫性、適時性など)を確保する。

5. 効果測定・改善

  • KPIモニタリング:

    • 設定したKPI(重要業績評価指標)の達成状況を、定期的にモニタリングする。
    • KPIの達成状況が芳しくない場合は、原因を分析し、対策を講じる。
  • 課題特定:

    • AIシステムの運用状況をモニタリングし、課題を特定する。
    • 利用者(従業員、顧客など)からのフィードバックを収集する。
    • AI技術の進展や、ビジネス環境の変化などを踏まえ、新たな課題がないか検討する。
  • 改善策実施:

    • 特定された課題を解決するための改善策を実施する。
    • AIモデルの再学習、パラメータ調整、アルゴリズム変更などを行う。
    • システムの改修や、新たな機能の追加を行う。
    • 業務プロセスの見直しを行う。
    • 改善策の実施後、効果を測定し、さらなる改善につなげる。

AXの取り組みの成功事例

製造業: 需要予測精度向上による在庫最適化

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参考: AI導入ガイドブック 製造業へのAI需要予測の導入 (経済産業省)

企業名:城南電機工業

導入目的

自動車用照明機器などを手がける中小メーカー「城南電気工業」では、顧客からの発注予測と実際の納品数のズレに長年悩まされていました。余剰在庫や欠品リスクが経営課題となっていたため、AIを活用した需要予測の高度化に取り組みました。

課題

  • 顧客からの内示情報と実際の発注数にズレがあり、在庫管理が困難
  • 過剰在庫によるコスト増加
  • 欠品による販売機会の損失
  • 人手による予測では精度に限界があった

AI導入の取り組み

  1. 過去の受注データや顧客からの内示情報を収集
  2. 機械学習モデルを構築し、需要予測AIを開発
  3. 製品ごとの需要変動パターンをAIに学習させる
  4. 予測結果を基に在庫管理プロセスを最適化

成果

  • 受注数量の予測誤差率が最大52%から24%へと大幅改善
  • 製品ごとの過剰在庫・欠品が大きく減少
  • 倉庫コストの削減
  • 欠品防止による販売機会損失の低減

成功のポイント

  • 長年蓄積した受注データを効果的に活用
  • AIモデルの継続的な改善と調整
  • 予測結果を在庫管理プロセス全体に反映

製造業:AI自動見積システムによる業務効率化

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参考: AI導入ガイドブック 製造業への加工図面のAI自動見積の導入 (経済産業省)

企業名:株式会社プラポート

導入目的
株式会社プラポートは、見積回答時間の短縮と、見積作業の属人化解消を目的として、加工図面のAI自動見積を実施しました。AIモデルを活用し、加工難易度を自動で分類・推定する仕組みを構築したことで、見積回答時間の66%短縮を達成し、業務効率の大幅な向上を実現しました。

課題

  • 営業担当者が手作業で見積を行っており、回答に時間がかかることで機会損失が発生
  • 見積作業が特定の担当者に依存しており、業務の属人化が進んでいた
  • 営業担当者以外が見積作業を行うことが困難であった

AI導入の取り組み

  1. 設計工程

    • 既存の見積業務のプロセスを整理し、業務の変更点を洗い出し
    • インプットデータの設計として、加工図面や材料情報、過去の見積結果を収集
    • 加工図面100枚をベースにAI学習を開始
  2. 検証工程

    • AIモデルを構築し、見積計算の論理を新たに策定
    • 図面から加工難易度を自動分類する仕組みを検証
    • 見積回答時間の短縮と、営業担当者以外でも見積可能な環境の構築を目指す
  3. 実装・運用工程

    • 自社での検証運用を開始し、実際の業務にAIを導入
    • 外販を見据えた商品化の推進を開始

成果

  • 見積回答時間の短縮:1件あたりの回答時間が1時間から20分に短縮(66%削減)
  • 業務の属人化解消:アシスタントや他の担当者でも見積が可能に
  • 新たなビジネス展開:外販を想定したソリューション開発を推進

成功のポイント

  • 経営者が課題を明確に社内発信し、AI導入を全社的に推進
  • データ収集を営業担当が主体となって実施し、スムーズなAI学習を実現
  • 外部AI専門家と協力し、計算ロジックの最適化を実施
  • 外販を早期に見据え、他社でも活用可能な仕様で開発

まとめ

AXは、企業が持続的成長を実現する重要な経営戦略です。しかし、成功には、明確な目標設定、戦略策定、組織体制構築、適切なAI技術選定、継続的な改善が不可欠です。本記事が、AXを検討する企業の皆様の参考になれば幸いです。

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監修者

坂本 将磨

Microsoft MVP・AIパートナー。LinkX Japan株式会社 代表取締役。東京工業大学大学院にて自然言語処理・金融工学を研究。NHK放送技術研究所でAI・ブロックチェーンの研究開発に従事し、国際学会・ジャーナルでの発表多数。経営情報学会 優秀賞受賞。シンガポールでWeb3企業を創業後、現在は企業向けAI導入・DX推進を支援。

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