この記事のポイント
- この記事は専門学校HALのAzureカリキュラム導入について解説しています。
- クラウド技術の学習を通じて、学生がデジタル時代に即したスキルを身につける環境が提供されています。
- コストと運用の課題を解決するために、Microsoft AzureとMicrosoft Learnを活用した教育プログラムが導入されました。
- Azure導入後、学生は最新のクラウド技術を使用して卒業制作を行い、就職活動にも役立てています。
監修者プロフィール
坂本将磨
Microsoft AIパートナー、LinkX Japan代表。東京工業大学大学院で技術経営修士取得、研究領域:自然言語処理、金融工学。NHK放送技術研究所でAI、ブロックチェーン研究に従事。学会発表、国際ジャーナル投稿、経営情報学会全国研究発表大会にて優秀賞受賞。シンガポールでのIT、Web3事業の創業と経営を経て、LinkX Japan株式会社を創業。
クラウド技術を習得し、デジタル時代に即した技能を身につけたい学生が増えています。専門学校HALでは、この需要に応えるべく、マイクロソフトのクラウドプラットフォーム「Azure」を取り入れたカリキュラムを導入しました。本記事では、その導入の経緯や背景、そして実際の教育シーンでの取り組みと、Azure採用による効果について具体的に解説します。実践的な教育を推進するHALの取り組みは、学生が市場で求められるプロフェッショナルへと成長するための環境を提供し、彼らの創造力を引き出し、就職活動の支援にもなっています。
教育分野に活用できるAIおよびDX導入事例をご紹介します。教育の分野では、学生に生成AIおよびAIのリテラシーを教育する事例、AIを用いて学習効率、オーダーメイド率の向上の事例が多く報告されています。AIの導入の活用法は、業界ごとに異なり、採用されるシステムも多様です。
この記事を通して 「導入アイデア・あなたに使えるサービス・導入のポイント」 の参考になれば幸いです。弊社ではAI導入の最初の窓口としてAI総合研究所を運営しています。導入のお悩みはご気軽に弊社にご相談ください。
【導入事例概要】
HALのロゴデザイン
専門学校HALは、完全就職保証制度をはじめ、生徒が高い就職率を誇ることで知られています。
同校が取り組む実践的教育は、ゲーム、映像、ITなど幅広い領域でのプロフェッショナル育成に力を入れ、特にデジタルコンテンツ業界の最新技術を取り入れたカリキュラムが特徴です。
ICT技術の進化に対応するため、Azureを取り入れた教育プログラムを導入し、学生自体のDX化を促進しています。
【導入の背景】
3Dモデリング作業
専門学校HALでは、IT・デジタルコンテンツ業界の変化に対応し、学生が業界で活躍できるようカリキュラムの更新が求められました。
特にクラウド技術への移行が課題とされ、2019年より他社のパブリッククラウドを検討していましたが、高額な利用料金と管理の複雑さが壁となっていました。
【元々の課題】
従来のオンプレミス環境からクラウドベースの環境への移行に際して、コストと運用の難しさが課題でした。
また、学生が自由にクラウドを利用できるようにすることと、課金の統制を図ることのバランスを如何にして取るかが問題点として挙げられています。
【解決策】
Microsoft Azureを活用したカリキュラムに取り組む学生
浅田正雄氏によると、教職員向けの無料Office 365 Education A1の導入を皮切りに、Microsoft 365 Education A3へのアップグレード、そしてAzureの導入に至りました。
この過程で、マイクロソフトが提供するMicrosoft Learnを採用し、クラウドやAIの最新機能を学生に提供できるようにしました。
【効果】
マイクロソフトAzure資格の認定パス図
Azureの取り入れにより、学生は最新のクラウド技術を学びながら卒業制作を行うことができるようになりました。
特に実務で使われるテクノロジーを駆使してアイデアを形にする経験は、学生の創造力を高めるだけでなく、彼らの就職活動におけるアピールポイントとなっています。