AI総合研究所

AIと人の協働で変革するコールセンター

サービス分野に活用できるAIおよびDX導入事例をご紹介します。サービスの分野では、自社サービスに生成AIを活用する事例、画像動画生成の事例が多く報告されています。
また、従業員数も多いことが関係するのか職員の働く意欲に活用する事例も報告されています。

AIの導入の活用法は、業界ごとに異なり、採用されるシステムも多様です。この記事を通して 「導入アイデア・あなたに使えるサービス・導入のポイント」 の参考になれば幸いです。

弊社ではAI導入の最初の窓口としてAI総合研究所を運営しています。導入のお悩みはご気軽に弊社にご相談ください

コンタクトセンター自動化

【導入事例概要】

株式会社ベルシステム24(本社:東京都港区)は、事業共創プログラム「生成AI-Co-Creation-Lab.」を活用し、生成AIを用いたコンタクトセンターの自動化を進めています。この取り組みは、日本マイクロソフトなどのテクノロジー企業の最新技術と、ベルシステム24のコンタクトセンター運営ノウハウを組み合わせることで、「Human-in-the-Loop」(ヒューマンインザループ)の概念に基づいたハイブリッドオペレーションループの実現を目指しています。本プロジェクトでは、通話データからナレッジベースを自動生成する技術「Hybrid-RAG」が用いられており、2025年中のサービス提供開始を目指しています。

【導入の背景】

近年、日本国内における労働人材不足が顕著となり、あらゆる業界に影響が及んでいます。特にコンタクトセンター業界においては、従来の労働集約モデルからの転換が急務となっており、AIを活用した自動化が注目されています。その中で、生成AIはコールログなどの非構造化データを活用できるため、コンタクトセンターの自動化を推進する上で大きな期待を寄せられています。

【元々の課題】

生成AIの活用が進む一方で、コンタクトセンターにおける生成AIの利用は、回答案の提案や応対履歴の要約、ロールプレイング研修など部分的な利用にとどまっていました。回答精度を向上させるためにRAG(Retrieval-Augmented-Generation)技術を使用するケースもありましたが、その効果には限界がありました。高精度な自動回答を実現するためには、FAQやマニュアル、経験や勘などの暗黙知、個人メモなど、コンタクトセンター内に散在するナレッジを整備する必要がありました。しかし、このナレッジ整備には膨大なコストと時間がかかり、継続的な更新も必要なため、多くの企業で手付かずの状態が続いていました。

【解決策】

自動化フロー

ベルシステム24の「生成AI-Co-Creation-Lab.」では、ナレッジ整備を容易にし、従来負荷が大きかった継続的な更新作業を効率化するため、ナレッジの自動生成をプロセスに組み込んだ新たな仕組みの開発が進められました。「Hybrid-Operation-Loop」は、生成AIと人の協働による業務ループ構造を設計し、回答の自動生成とナレッジの自動生成に特化した生成AIをプロセスに組み込むことで、応対の通話データからナレッジベースを自動生成する技術を搭載した、独自開発の自動化ソリューションです。

この通話データからナレッジベースを自動生成する仕組みの開発は国内初の取り組みです。Hybrid-RAGによる検索性能の向上により、従来のRAGでのキーワード検索に加え、関連性を考慮したセマンティック検索を組み合わせることで、回答精度の大幅な向上が図られました。

【効果】

導入された「Hybrid-Operation-Loop」システムにより、コンタクトセンター業務の効率化と回答精度の向上が実現しました。これにより、コンタクトセンターの自動化が進み、顧客体験(Customer Experience, CX)の向上が期待されています。また、「Human-in-the-Loop」の概念により、AIが生成した回答に対して人間が確認・フィードバックを行うことで、ハルシネーション(AIが実際には存在しない回答を生成すること)のリスクを最小化し、信頼性の高い応対業務が遂行されるようになりました。

さらに、日本マイクロソフトの責任あるAI技術を活用することで、生成AIボットの精度向上が図られ、よりヒトらしい回答を提供できるようになりました。このプロジェクトにより、日々の通話データからナレッジベースを自動生成するプロセスが構築され、高精度な問い合わせ対応が実現されました。今後、コールセンターを運営する企業をターゲットに導入を進め、5年後には関連するBPO(Business Process Outsourcing)業務も含めた500億円のビジネス創出を目指しています。

【出典】

株式会社ベルシステム24

Azureで実現するAIエージェント開発

AI総合研究所では、Microsoft Azureを活用したAIエージェントの設計、実装、PoC(概念実証)を包括的に支援しています。
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AIエージェント導入のメリット

  • 業務の効率化: 定型業務の自動化や迅速な意思決定を実現。
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AIエージェントの活用例

  • コンタクトセンターの自動化: お客様からの問い合わせ対応を24時間体制でサポート。
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編集者

坂本将磨

Microsoft AIパートナー、LinkX Japan代表。東京工業大学大学院で技術経営修士取得、研究領域:自然言語処理、金融工学。NHK放送技術研究所でAI、ブロックチェーン研究に従事。学会発表、国際ジャーナル投稿、経営情報学会全国研究発表大会にて優秀賞受賞。シンガポールでのIT、Web3事業の創業と経営を経て、LinkX Japan株式会社を創業。

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