この記事のポイント
GPT-4oでは自己回帰型モデルによる高品質な画像生成が可能に
ChatGPT上で簡単にジブリ風画像が作れる
無料プランでも1日3枚まで画像生成が可能
生成エラーは指示内容や画像サイズに注意すれば回避可能
著作権・倫理的な配慮が必要

Microsoft AIパートナー、LinkX Japan代表。東京工業大学大学院で技術経営修士取得、研究領域:自然言語処理、金融工学。NHK放送技術研究所でAI、ブロックチェーン研究に従事。学会発表、国際ジャーナル投稿、経営情報学会全国研究発表大会にて優秀賞受賞。シンガポールでのIT、Web3事業の創業と経営を経て、LinkX Japan株式会社を創業。
2025年3月、OpenAIがリリースした最新モデル「GPT-4o」では、テキスト生成に加えて画像生成機能も搭載され、大きな注目を集めています。
中でも話題なのが「ジブリ風イラスト」の生成。
ChatGPTに写真をアップロードし、簡単な指示をするだけで、まるでスタジオジブリ作品のような幻想的な画像を作り出せます。
本記事では、実際に試したプロセスや仕上がりの感想、注意すべきエラーや著作権の観点まで、詳しく解説します。
ChatGPTでジブリ風とは?AI画像生成の特徴
2025年3月に登場したGPT-4oでは、テキストだけでなく画像も生成できる新機能が追加されました。
中でも多くの注目を集めているのが、「ジブリ風」の画像を生成する機能 です。
この「ジブリ風」とは、スタジオジブリのアニメ作品に見られるような柔らかい色合い、温かみのある風景、アニメ調の人物描写など、独特の世界観をAIが模倣して再現するものです。ユーザーがアップロードした画像に対して「ジブリ風にして」と指示を与えるだけで、AIがそのスタイルを学習ベースで適用し、独自のイラスト風画像へと変換します。
こうしたスタイル変換が可能になった背景には、GPT-4oに搭載の新たな画像生成モデルの存在があります。
GPT-4oの画像生成の詳細は、以下の記事でご確認ください。
【関連記事】
ChatGPT4o(GPT-4o)の画像生成とは?使い方や料金、プロンプトを解説!
画像生成機能の特徴
以下では、この画像生成機能の特徴は以下の通りです。
-
自己回帰型モデルを採用
従来の拡散モデルに比べ、構図や色彩が一貫しやすく、自然な仕上がりになります。 -
テキストと画像の高度な連携
「◯◯風にして」といった指示でも高精度にスタイル変換可能。 -
動作はChatGPT上で完結
アップロード・指示・生成のすべてがChatGPTのUI上で行えます。 -
無料ユーザーも利用可能
1日の画像生成が無料プランでも提供されています(※制限あり)。
実際にジブリ風画像の作り方
GPT-4oの画像生成機能を使って、実際に「ジブリ風」の画像を生成してみました。ここでは、画像のアップロードから生成結果の確認までの具体的な手順を、順を追ってご紹介します。
🔧 手順
-
ChatGPT(GPT-4o)を起動する
OpenAIの公式サイトにアクセスし、GPT-4oモデルを選択します。無料プランのユーザーも画像生成機能が使えますが、生成制限があります。
スマホでもPCでも利用可能です。 -
画像をアップロードする
画面下部の「+」アイコンから、生成に使いたい画像(例:人物写真、風景など)をアップロードします。画像形式はJPGやPNG、サイズは2MB以下が推奨です。
画像のアップロード
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「ジブリ風にしてください」と指示を入力する
テキスト入力欄に、「この画像をジブリ風にしてください」など、わかりやすいスタイル指定のメッセージを入力します。 -
AIによる画像生成を待つ(約1分〜3分)
指示を送信すると、GPT-4oが画像を処理し、変換結果を提示します。生成には1-3分ほどかかる場合があります。
ジブリ風の生成画像
- 生成された画像を確認する
出力された画像は、そのまま画面に表示されます。気に入った画像はダウンロードして保存することも可能です(※私的利用に限ることが推奨されています)。
画像の編集方法
生成された画像は、さらに編集が可能です。例えば、色合いや明るさを調整したり、特定の部分を強調したりすることができます。これにより、より自分好みの仕上がりに近づけることができます。
まずは修正したい箇所を選択します。
- 画像をクリックして選択
画像の修正
- 選択した部分に対してチャットで指示を与えます。
今回は「お腹の部分を白くして」と伝えました。
お腹の部分を白くの指示
しっかりとした指示を与えることで、AIがその部分を修正してくれますね。
できない時、エラーとその回避策
生成がうまくいかないこともあるようです。
その場合の課題は以下のようなことが考えられます。
エラー内容 | 原因 | 解決策 |
---|---|---|
アップロードに失敗する | ファイルサイズが大きすぎる | 画像のリサイズ |
ジブリ風にならない | 指示が曖昧 | 「ジブリ風と端的に指示 |
処理が途中で止まる | 利用者集中時のサーバ負荷 | 時間帯をずらして再試行(深夜〜朝が比較的安定) |
商用利用できる? | 著作権の懸念あり | 公開・商用利用は控え、私的利用にとどめる |
回数制限もありますので、注意が必要です。特に無料プランでは1日3回までの制限(有料プランでは回数の拡大あり)がありますので、計画的に利用することをおすすめします。
回数制限の表示
回数制限については以下の記事で詳しく解説しています。
【関連記事】
ChatGPTの回数制限とは?時間あたりの使用上限や対処法について解説
著作権・倫理的な注意点
ジブリ風画像生成に関しては、著作権や倫理的な観点からの注意が必要です。以下のポイントを確認してください。
- 「ジブリ風」はスタイル模倣となるため、商用利用は避ける
- 特定のキャラ・作品に酷似させない(AIでもオリジナリティを意識)
- 宮崎駿監督がAI創作に慎重な立場を取っている点にも配慮が必要
詳細はシステムカードもご覧ください。
ジブリ風画像生成のユースケース
このジブリ風画像生成はSNSでも話題になっており、多くのユーザーが自分の作品をシェアしています。
- OpenAI サムアルトマン
サムアルトマンのアイコン画像参考:Xの投稿
- ジブリ風アニメの公開
— ロアネア@ログ (@roaneatan5) April 11, 2025
まとめ
GPT-4oの画像生成機能は非常に高性能で、「ジブリ風」への変換も驚くほど自然です。エンタメ・趣味の範囲で楽しむ分には非常におすすめですが、著作権や倫理への配慮は忘れずに。今後のAI生成技術の進化にも注目が集まります。